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スイーツにも“ピリッ”とひと振り。近藤アナの原動力&ご褒美は辛うまい「スパイス」/近藤夏子【#アナウンサーの推し事】

好きなものや、それを愛で、応援する気持ちを表すことばとしてすっかり定着した“推し”。慌ただしい日々を送るアナウンサーのみなさんにも、きっと毎日の糧になったり、癒しになるような“推し”があるはず。愛してやまないものを、自由に語ってもらう連載企画『アナウンサーの推し事』。今回は、時には持ち歩くほど「スパイス(香辛料)」を愛してやまない……という近藤夏子アナウンサーにお話を聞きました。


キッチンに溢れるスパイス

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—— 近藤さんの「スパイス溺愛歴」はどれくらいになるんでしょうか?

近藤 5歳までマレーシアに住んでいたせいか、物心がついたときには、すでにたっぷりのスパイスをかけて食べる! というのが大好きでしたね。インドや中国、東南アジアの文化が混じった場所でしたから、小さい頃から親しみのあるものだったんだと思います。


—— ご出身の影響でもあるんですね。そうすると、ご家族もやはり「スパイス」がお好きなのでしょうか?

近藤 みんな辛いものも好きですが、さすがにわたしほどかける人はいないので(笑)。母には「あなたは入れる量が多いから、自分のだけに入れなさいね」なんて言われちゃうんです(笑)。


—— ははは(笑)。注意されてしまうほどなんですね。とことん辛いものがお好みですか。

近藤 そうですね。「スパイスと辛いものが好き」というのが友人の間でももう知れ渡っているので、たとえば旅行に出かけたお土産は、必ず辛~いスパイスや唐辛子を買ってきてくれるんですよね。自宅のストックは大変な量になっていってます。

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(お写真:ご本人提供)


—— これはまたすごい量ですね!

近藤 自然と集まってくるので(笑)。タバスコひとつにしても、アメリカのタバスコと日本のタバスコでは原料が違うんですよね。アメリカのものは「唐辛子」を使っていてパスタやピザに合うんですが、日本のものだと「かんずり」を使っているので餃子とか肉じゃがに合うんです。産地ごとにどれも違うので、コレクションが止まりません……。


—— そんな違いが。お料理にもよく使われているんですか?

近藤 料理も大好きなので、スパイスからカレーを作ったりもしますよ。オフの日は6時間ぐらい使って牛すじ煮込んだり。料理をするのも食べるのも、スパイスは本当にストレス発散になって、“快感”なんですよね。


—— ……快感!

近藤 なんだか……わたしの人生、他に刺激が足りないのかもしれません(笑)。


最愛のパートナーは「花椒(ホワジャオ)」

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—— そんな中でも、特に「これ!」という特別なスパイスはあるものでしょうか?

近藤 やっぱり「花椒(ホワジャオ)」でしょうか。中国に四川料理なんかによく使われているものなんですが、舌に程よくピリピリっと痺れがあって、それがたまらなくおいしいんですよ。長年、本当に大好きなスパイスです。


—— へえ! はじめて知りました。「花椒」は何に合わせるのがおすすめですか?

近藤 これがまた何にでも合うんですよ! オーソドックスなものだと「麻婆豆腐」なんかはぴったりですが、わたしは意外なものとの組み合わせを探るのが好きなので、おすすめという意味ではクリーム系ですね!


—— クリーム系……たとえばシチューやクリームパスタでしょうか?

近藤 もちろんそれもすごくおいしいんですが、わたしのイチオシはバニラアイスやカスタードクリーム!


—— えええ! それは振りかけても、スイーツとして楽しむことができるものなんですか?

近藤 はい、とびっきりのスイーツになる感じです(笑)。甘味も旨味も引き立てられますし、甘いものと花椒の双方の風味のバランスが本当に絶妙なんですよ。
粉末のものが多く売られてるんですけど、わたしはホール状のものを買ってきます。ミルで挽きたてのものを食べるのがポイントですね。


—— そんなに奥深いものだったとは……。なんだかすごくスパイシーなものが食べたくなってきました。


世界中で思い出される「辛いものが好きな夏子ちゃん」

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—— ご友人のお土産以外には、どのように新たなスパイスを調達されてるんですか?

近藤 スーパーのスパイス売り場もすごく好きですね。いつもチェックしていますし、旅行に出かければその土地のスーパーにも必ず行くようにしてるんです。小瓶を端から端まで買ってきて、帰宅してそれぞれ何と合うか調べるのが本当に至福の時間で(笑)。


—— それは、数が増えてしまうはずですね!(笑)

近藤 はい……。他には「スパイスにこだわっている!」というお店の情報もチェックしていますね。食べに行きたいと思ったものは、とにかくすぐに食べに行く! それで、お店の人と仲良くなって使っているスパイスをおしえてもらったりしちゃいます。

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—— そうして、気に入ったものは自宅にもストックして……。

近藤 どんどんどんどん、数が増えていくわけです(笑)。
だけど友人や周りの人たちが「あの店、夏子ちゃん好きだと思う」とか「“一番辛い唐辛子”を聞いて、買ってきたよ」とか。そんなふうに思い出してもらえて、いろいろとおしえてもらえたりするのはすごくうれしいことですね。


—— 本当ですね。「近藤さんに食べてほしい」と世界の各地で思い出してくれている人がいるということですもんね。とても愛されていますね。

近藤 そう考えるとすごいことですよね。いつも感謝ばっかりです。

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(お写真:ご本人提供)

—— 近藤さんの「気になったら言ってみる」「何にもでかけてみる」というフットワークの軽さや、チャレンジ精神の旺盛さも一役買っているかもしれません。

近藤 たしかにそうですね。気になるものはすぐに買いに行ったり食べに行ったりするタイプですし、いただいたものもすぐに試します。やりたいと思ったらすぐにやる。なんでもかけてみるし、食べてみるし、美味しくなかったら、美味しくなかったで学びですからね。
そんな性格も、このスパイスコレクションに繋がっているのかもしれません。

「スパイス」は良いこと尽くし!

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—— 魅力いっぱいのスパイスですが、刺激で胃やお腹が痛くなることはありませんか?

近藤 それがまったくないんですよ。きっと、辛さや刺激に本当に強い体なんですね。だけどスパイスって本当に体に良くて、良いこと尽くしだと思っていて。
たとえば、塩分も入ってないので減塩にもなるし、カロリーもほぼないからヘルシーだし。内臓もあったまって、代謝もすごく良くなります。だって、漢方とかにも使われてるものですもんね。そういうところもおすすめのポイントのひとつなんですよね。


—— なるほど。たしかに、健康にも美容にもとても良いものばかりですね。

近藤 賞味期限も長いし、軽いから持ち運びもできますしね。良いこと尽くめです!

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—— ちなみに…… Myスパイスを持ち歩かれたりしているんですか?

近藤 さすがにお店で勝手に振りかけるのは失礼なのでやっていませんが、一時期はどんなものにもかけたくて花椒を持ち歩いていました(笑)。お弁当にかけたり、おやつにかけたり。スパイス自体は体にいいですが、カスタードやお肉との相性が良すぎるのがカロリー的には気になるところ。それでも、「これは栄養!」「これを食べたらハッピーになる!」って脳を騙して食べるんです。そうすれば本当に太らない! と信じてます。


—— 自分で自分を騙しながら、たっぷりのスパイスをいつも楽しまれているんですね(笑)。


日常にもピリッとスパイスを。

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—— 「気になったら、かけてみる!」の精神でいろいろ探っていくと、自分の好みにぴったりの味やスパイスと出会うことができそうな気がしてきました。

近藤 本当に楽しいので、ぜひやってみてもらいたいですね。
たとえば、タバスコってみなさんお家で余りがちじゃないですか。日本のタバスコなら、たとえば餃子にかけてみてほしいんです。お酢が入ってるのでサッパリするし、最後にピリッときて後をひいておいしいんです。そういうところからまずは始めていただいて。

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—— 辣油ではなく、タバスコと餃子! ぜひ試してみたいと思います。マニアの近藤さんは今後、どんなことに挑戦されたいですか?

近藤 この前、ジェーン・スーさんのラジオ『生活は踊る』で、ポップコーンに合うスパイスをいくつか紹介したんですよ。そうしたらスーさんが、「自分の調合したオリジナルスパイス作りなよ」と言ってくださって。「超やりたい!」とたくさんのイメージが広がりました。「デザートに合うスパイス」「ごはんに合うスパイス」「お肉に合うスパイス」…いろんなものをプロデュースしてみたいんですよね。


—— とってもいいですね! 近藤さんがプロデュースされたスパイス、すごく食べてみたいです。ですが、……辛いんでしょうね(笑)。

近藤 辛くないものも作りますよ!(笑)。 わたしの「辛くない」はもうあまり信用してもらえないんですが、だけど本当に実現できたらすごくうれしいなと思います。みなさんにスパイスの面白さもぜひ知っていただきたいので。

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—— 生活の一部にされていて、とても楽しまれていることが伝わってきました。それがスパイスの魅力と一緒に、もっともっとたくさんの人に届くとうれしいな、と思います。

近藤 ありがとうございます。わたしは基本的に、ご褒美は「サンドウィッチ方式」にしてるんですよ。頑張るためにおいしいスパイスを食べて、また頑張ったからおいしいスパイスを食べる。モチベーションを自分でコントロールできる術を知っているのはラッキーですし、かけてみる、食べてみる、やってみる……は本当に毎日が楽しくなる、まさに「スパイス」だと思うので、みなさんにもやってもらいたいです。


—— 素晴らしいですね。充分に「刺激ある人生」じゃないですか?

近藤 たしかに!(笑)。これもスパイスのおかげかもしれませんが、新しいものとの出会いもとっても多くて、毎日が楽しくて仕方ないんですよ。

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近藤 夏子(こんどう かこ)/TBSアナウンサー。担当番組は『有吉ジャポンジロジロ有吉』『S☆1』。ラジオ番組では『要潤のMagic Hour』『土曜朝6時 木梨の会。』他に出演。YouTubeやTikTokにも挑戦中。2019年入社。

Photo:澤田詩園 Text:中前結花 Edit:ツドイ
(こちらはTBSラジオ「オトビヨリ」にて2022年7月1日に公開した記事です  )