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したこと、されたこと
私が常々思っていること。
人は、
自分が「してあげたこと」は憶えているけれど
「してもらったこと」は忘れがち。
「されたこと」は憶えているけど
「したこと」は忘れている。
のではないかと思っています。
この場合、
「してあげたこと」と「してもらったこと」は、
主に良いことで
「されたこと」と「したこと」は、
その逆の場合を言っているのですけれど。
たとえば、
「自分があの人に何かをしてあげた」、
それは
「美味しいモノをあげた」とか
「困っているときに助けてあげた」とか。
そういうとき、
だいたい憶えている。
あのとき、
「私は○○さんを助けてあげたよね」
「親切にしてあげたよね」
「誕生日プレゼントあげたよね」とか。
なのに、
「心が救われるような声をかけてもらったこと」
「優しくしてもらったこと」
「誕生日のお祝いしてもらったこと」とか、
忘れてしまう。
なんか、
自分ひとりで大きくなったみたいな、
成長したような、
全然世話になってませんよね的な態度をとる。
逆に、
誰かにヤなことを「されたこと」は憶えている。
「イジワルされた」
「無視された」
「ヤなことを言われた」。
「もう、一生忘れない」
「死ぬまで恨んでやる」みたいな。
なのに、
一方で、
あなたは忘れているかもだけれど
あなたこそ、結構
「ひどいこと言ったよね」
「冷たくしたよね」
「無視したよね」
と思うのだけれど、
自分がしたことなんて、全然覚えていない。
そんなことが、
往々にしてあるのではないかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1714981705852-cStBJn164m.jpg?width=1200)
そして、
私たちは、
お世話になった人、
助けてくれた人、に対して
「恩返し」はできないかもしれないけれど
「恩送り」はできるのではないかと思うし、
あのとき声をかけてくれた人、
あのとき救ってくれた人に、
モノや何かを返すことができなかったとしても
御礼ぐらいは言えるのでは
感謝の気持ちぐらいは伝えられるのではないかと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1714981705712-A6MMNwG5Fr.jpg?width=1200)
「いつか」御礼を言おうと思っていた、
そのいつかは来ないかもしれない。
「もっと」成長してから
「もっと」お金がたまってから
ちゃんとお返ししたいと思った時に
もう、その人はいないかもしれない。
だから、
「ありがとう」や「ごめんなさい」や
言う必要があることは、
先送りにせずに、後回しにせずに、
言わなきゃ、って思う。
こういうのって、
時間があるからできるのでもないし、
お金があるからやるのでもなくて、
時間がない人こそやっていると思うし、
お金がなくても出来ることだと思う。
こんなことを書いていると、
ほんとに年寄りのボヤキみたいだけれど、
私はこういうことを大切にしたいと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1714981706051-VGpYBTZwSg.jpg?width=1200)
「スーパーボランティア」で有名になった方が
以前、テレビのインタビューで話していたこと。
「かけた恩は水に流せ、受けた恩は石に刻め」
「懸情流水 受恩刻石(刻石流水)」は、仏教経典が出典と言われます。
なぜ、ボランティアをしているのかと問われ、
若いときにとてもお世話になった人がいて
その人に何かを返すことはできなかったけれど
今、自分ができることをしていきたい。
そういったニュアンスのことを言われていたと思います。
「もちろん対価や物品、飲食、これらは一切いただきません。
決して“してやる”ではなく、“させていただく”の気持ちで私は臨んでいます」
被災地から届く、御礼の手紙に涙を流す姿。
なんかもう、たまらなく素敵だと思いました。
してあげたことに見返りを期待する、
してもらったことに感謝を忘れる、
そんな人にはならないようにしよう。
そして、いつのときでも
できうることをできうる場所でしよう、
改めてそんなことを思います。
\あなたが忘れている「ありがとう」や「ごめんなさい」はありませんか?/
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