源氏物語「橋姫巻」を読む

 夏の終わりはあっという間だった気がする。いやまだ夏の終わりか。いやもう秋なのか。季節は4つに分けようとする人々によって初めて生まれるのかもしれないとか思ったり。さて、「橋姫巻」である。今回は、薫が月下に姫君たちの姿を垣間見する場面を紹介したい。



琵琶を前に置きて、撥を手まさぐりにしつつゐたるに、雲隠れたりつる月のにはかにいと明くさし出でたれば、(中の君)「扇ならで、これしても月はまねきつべかりけり」とて、さしのぞきたる顔、いみじくらうたげににほひやかなるべし。



 扇ではなく撥で月は招き寄せられた、という発言があるが、これは月の光によって明るくなったことを意味する。美しい表現であったと感じた。



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 よし。睡魔に襲われつつもここまで頑張ることのできた良い朝であった。

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