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近未来、魚はいなくなる

7月18日は「海の日」ということで、海のことを考えてみたいと思います。

近年とても活発になってきている話題の一つですが、世界中で海洋汚染が本当に酷いそうで、中でも注目されているのは、プラスチックス製品を海に放置したり捨てることで多くの動物が生きられなくなっている問題と同じくらい、「魚の乱獲」が問題だということです。

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☆魚の乱獲
日本でも魚の種類ごとに漁獲可能量を設定するTAC法(海洋生物資源の保存管理法)が対策として制定されたということですが、「機能していない」というのは何が原因なのでしょうか。


この記事で挙げられているのは以下の通りです。
①日本での漁獲規制は長く漁業者による自主管理が中心
②魚価ではなく、漁獲量に重きが置かれ、未成熟の魚も捕ってしまう

①は法律よりも、「漁業者の方たちの思い」が優先されているということですが、その「思い」がバランスを欠いているということだと思います。
漁業者から反発を受けた結果、規制される魚の種類は、資源管理が進んでいる北欧の約500種に比べて、日本は僅か8種。もう法律が存在していないも同然の状態です。

②はいわゆる「質より量」ですが、その根底には「量を増やせばお金が儲かる」という思いがあるためで、未成熟の魚も捕ってしまえば、絶対数が減少する、ということを考えなかった、ということ。

どちらも法律ではなく「人の思い」に判断がゆだねられているのであれば、その「人の思い」を考え直して頂くしか方法がないということになります。

そして結果的に、今テレビ等でも何かの折に漁業者が映し出されるたびに「魚がいない」「全く獲れない」という嘆きの声ばかりが聞かれますが、その「魚がいないという結果」を発生させた原因は、「漁業者自身の思い」ということで、そうなると、最初は「お金をどんどん儲けよう」と思ってやったことなのに、その儲けも減少し、あまりにも捕れないので船を出港しない日もあるそうで、仕事をすることに対する喜びのようなものも得られる機会が減少し、結果ストレスにも繋がっていく、そんな流れができると思います。

人の思いや考え方を間違えると、次に繰り出す「行動」も間違えてしまい、最後には望まない結果を受け取ってしまう、つまり、その最終結果が「海洋汚染」なのだとしたら、海洋汚染を引き起こしているのは「人の思い」だということが言えると思います。


政府の対応
「水産庁としては資源の管理より漁業の振興のほうが優先順位が高かった」とあるように、政府もお金のことばかりに目がいって、「資源とは何か」ということに意識がいかなかった、ということで、先の記事でも少し触れましたが、政治が「対症療法」に徹していて、未来を見ていなかったことも問題の一つだと思います。

「常に後手に回っていた感じです。国際機関で資源管理をしなければという議論になっても、交渉に時間がかかり、規制を決めて実施するころには、もう資源が減っていて実効性がないという悪循環」
と記事にあるように、ふだん国会中継を眺めている方は「また」と思われると思いますが、野党がいつも「後手に回っている」と指摘しているのは、あながち嘘ではないと想像されます。


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☆2048年問題

現時点で「魚がいなくなる」と、この言葉だけ聞いても、私は常日頃海に接しているわけではないので、かなり想像力を使っても想像できないです。・・というより想像したくないですが、「あと26年」といってもあっという間で時間がありません。世界中の漁業者、政府水産省、或いは消費者も含めて、みんなが一人ひとり「足るを知る」ことを学ばなければならないと思います。


つづく...

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