発達×ボードゲーム【ヒトトイロ】
【挨拶】
みなさまはじめまして
ネコさん、と気軽にお呼びください。
第一回に【挨拶】【はじめに】を書いています。初めての人はそちらも読んでくださいね。
第四回【ヒトトイロ】
第四回目にお届けするのは「ヒトトイロ」というゲームです。
①どんなゲーム?
プレイ人数:2-6人(でもその気になれば何人でも) 対象年齢:8歳以上
お題が出るので、お題の「色」を考えて一枚ずつ色カードを出していきます。プレイヤーみんなが揃えばOKという協力型ゲームです。
お題を出してみるので、皆さんも「そのお題といえば何色か」考えてみてください。もう一つ、ルールとして「一度選んだ色は2度選べない」ということです。各色一度きりです。
Ⅰ:セブンイレブン
Ⅱ:春
Ⅲ:鉛筆
Ⅳ:マクドナルド
Ⅴ:うらしまたろう
Ⅰから順に、1色ずつ決めてみてください。実際のゲームではお題も選び方があり、10色のカードから選ぶことになります。
選びましたか?
僕だったら…
Ⅰ:オレンジ
Ⅱ:ピンク
Ⅲ:黒
Ⅳ:黄色
Ⅴ:青
みたいな感じです。さぁ、一致出来たてしょうか?
②もっと細かく!
では、いつも通り、工程を細分化させてみましょう。
1:箱を開ける
2:カードを取り出す
3:色カードをみんなで分ける(14色ずつ)
4A:色を指定する→その色カードを捨てる(今回使わない色を決める。作戦としては紛らわしい色、似てる色を捨てるのが良さそう)
4B:誰かが指定した色カードを捨てる
※4は4回行う(これで各10枚ずつになります)
5:お題カードを引く
6:書かれたテーマを見て、一つ関連したものを挙げる(「文房具」のカードであれば、『鉛筆』『消しゴム』など…果たして、どれならみんなで色を一致できるでしょうか)
7:聞いたお題を頭に視覚的にイメージする
8:その中で、特徴的だと思う部分を抜き出す(さっきの例の「うらしまたろう」は、僕は「海」を抜き出して→青、でしたが、「亀」→緑、「乙姫」→ピンクになるかもしれません)
9:抜き出した部分に関する色を決め、色カードを出す
5~9を順番に繰り返す(5回くらい)
10:お題1から「せーの」で一斉にめくる
11:一致していたら喜ぶ
12:違っていたら自分の論を述べる、人の論を聞く
13:「なるほど、そんな考え方あるのかぁ」と納得する
③まとめ
どんなことをするのか、簡単にジャンル別にしてみると、こうなります。
【体】開ける、取り出す、捨てる、カードを引く、カードを出す
【コミュニケーション】みんなで分ける、一致させようとする、一斉にめくる、喜ぶ、自分の論を述べる・聞く、そんな考え方もあるなぁと納得
【頭】色を指定、似ている色を選ぶ、テーマと関連したものを挙げる、お題を視覚的イメージ、特徴的な部分を抜き出す
特に代表的な3つを挙げるとするならば、
【一致させようとする】【特徴的な部分を抜き出す】【色指定】
でしょうか。
つまり、【ヒトトイロ】を遊ぶと、
・一致させようと人の思考を読んで考えようとする
・この人この色出すだろうなあと、相手のことを考える、想像する
・一致した時はうれしい!繋がれた感が楽しい!
ことが経験できる、ということです!!!相手の立場になって考える、それが当たってたら楽しい、もっとその人のことを知りたくなる…というゲームです。相手のことを考えることは、今の社会生活ではある程度必要ですし、人と繋がれてうれしいという経験も、人と関わる集団生活が多い日本では、なんだかんだ必要かもしれません…そんな人とのやりとりが自然とゲームを通して行えるのです!!
その他:アレンジ!
このゲームは、本来のルールだと「一致を目指す」ゲームです。しかし、今回は切り口を変えて「説得する」ゲームにアレンジしてみましょう。代表的な3つには挙げていませんが、個人的には【そんな考え方もあるなぁと納得】という要素が一番ヒットしています。このゲームは一致させるゲームと紹介しましたが、実は一致しなくても楽しいゲームです。
むしろ、一致しなくても堂々と「こう考えたから、この色選んだんだよね」と説明することをお勧めします。もう、それがメインと言ってもいいでしょう。全員と一緒が素晴らしい、と思いがちな世の中ですが、いろんな考え方があるのは良いことです。「朝までこれ正解」の雰囲気で、あーだこーだ言って、「そういう視点もあるなぁ」とか、「自分と人って、考えていることが違うんだ。そこも面白いなぁ」と、自分と人との違いと、違いがあるからこその面白さに気づくことができる、よいゲームだと思います。
それではこの辺で!最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
このゲームについても分析してほしい、このゲームをより面白く、より発達の視点で良くするには!?などなど、なんでもご意見くださいませ。面白いゲーム、マニアックなゲーム(笑)、色々教えていただけると嬉しいです!
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