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夏とドームと団扇と僕

わっしょい俳句!
突然現れた謎のワード。

「夏とファンと俺と」をテーマにジャニーズJr.が俳句を詠んでみました!
ぜひ、皆さまの好きな俳句に投票してください。
投票数上位の俳句はコンサート中(ALL Johnnys' Jr. 2023 わっしょいCAMP! in Dome)に披露いたします!

突然ジャニーズJr.たちが詠んだ俳句に投票させられる。それを後日コンサートで発表。どうやら俳句の日(8/19)らしい。
ジャニーズ×俳句と言えば前例がある。Sexy Zoneの「Ladyダイヤモンド」という曲では、曲中にメンバーの佐藤勝利が俳句を詠む時間がある。きっとこの曲に合わせて投票数上位の俳句を発表するんだろう。(本当にそうだったらしい。しかも俳句の日の次の日もやってた。)

このトンチキさ、THE ジャニーズ帝国…

純粋に"アイドルが詠む俳句"には興味があったため、真剣に一覧を見て投票した。俳句が川柳になっているのはまだ許容できるが、できれば好きなJr.には良い俳句を詠んで欲しかった。
「僕と君 CAMP!の後も 続くでSHOW?!」
コンサートのタイトルにかかっていて良い。他にもやはり"ドーム"という特別な場所について触れている人が多かった。
「わっしょいしょい わっしょわっしょい わっしょいしょい」
「ハッピーで ラッキーラブスマイル ピースです」
ここまで突き抜けてればもうサイコーだ。(どちらもりとかんだった。西の若者はセンスある。)"わっしょいわっしょい"にしなかったところに定型への意識が見える。
「一夏の 過ちおかそう 目閉じて」
一人だけアダルトなやつがいる…??(橋本涼だと思ってたら井上瑞稀だった。シンメこわ。)

これは私の好きなJr.の俳句ではなさそうだなと後ろめたさがあったが、本当に良いと思った俳句に投票した。

「大好きな 君を団扇の 僕で探す」

「団扇」という季語もちゃんと含まれているし、これは"ステージに立つアイドル"側の人間しか詠めない俳句だと、ジャニオタの中でも称賛されていた。
結果、この俳句が投票数1位であった。
詠み手は7 MEN 侍本髙克樹だ。

「マジ?これ、かつきの俳句?!」
これは私の好きなJr.の俳句ではなさそうだなと思った。でも私が一番好きな本髙克樹の俳句だった。


まず、この俳句の内容についてドルオタ以外にも分かるように解説させていただく。
「大好きな君」とはファンのことだ。ストレートに「大好き」と言われているので照れてしまう。
「団扇の僕で探す」この部分はピンとこない方もいるかもしれない。
「アイドルのライブと言えばこれ!」というイメージ。これはおそらくジャニーズから生まれた文化だろう。

"ファンサうちわ"と呼ばれる手作りのうちわを胸の高さで持つ。私もジャニオタになる前は全部これだと思っていた。
しかし、この俳句の団扇はファンサうちわではない。団扇で"僕を探す"からだ。
ファンサうちわにアイドルの名前が入っているものもあるが、公式で販売されている"アイドルの顔がデカデカとプリントされた"うちわがこの俳句に最も適するだろう。
自分のグッズうちわを持っているファンを、ステージから探す。
俳句としても成立し、特に「団扇の僕で探す」という表現はアイドル側からしか出ない秀逸なワードだ。
まあ、でも、言葉で説明してしまうといたってシンプルな俳句だ。
この俳句は"本髙克樹が詠む"ことで更に輝きが増す。
ここからは克樹の話だ。

本髙克樹はアイドルを続けながら早稲田の大学院を卒業したばかりのインテリジャニーズである。性格もゴチゴチの理系人間と言ってしまっていい。
私は彼のブログが好きだ。本当は最初に「読んで欲しいジャニーズJr.のブログ」というテーマでnoteを書いて克樹をピックアップするつもりだった。
本髙克樹は「NHK短歌」のレギュラーを務めていた時期もあり、趣味欄にも短歌と俳句が並べられていた。
番組内では理系らしく定型にとらわれていたが、常にトライ&エラーで成長する様を見ることができ大変見ごたえがあった。ペアの矢花黎との反省会シーンが大好きだった。
だからこそ、今回の企画、本髙克樹がこんな俳句を詠むとは思っていなかった。(克樹だと思ってたのは川﨑プロの俳句だった。プロすこ。)
もっとマニアックな季語を用いてテクニカルな俳句をドヤ顔で提出する姿が浮かんだ。私は少し偏屈な克樹が好きなんだ。
ファンとアイドルというド直球なテーマ。季語以外夏なんてどこかへ行き、特別な場所であるドームも取っ払う。ただただ純粋な愛。
ドームだろうがなんだろうがどこでもいい。ステージに立つ克樹が、克樹のうちわを持ったファンに手を差し伸べている。克樹とファンの一対一×∞。それだけの空間。
本当に尊い俳句だ。
この俳句は、アイドル史に刻まれるべきだ。


時々、克樹がアイドルを辞めてしまうのでは、と不安になることがあった。
少々ヘンなところもあるが(そこが良い)、論理的思考は目を見張るものがあるし、とにかくできることが多すぎる。
ジャニーズJr.を続けるか、新卒として就職するか迷ったこともあるんじゃないか。
いろいろあったけど、誠に勝手ながらアイドルを辞める選択だけは見たくなかった。
克樹は今もアイドルを続けている。先日のサマパラ後のブログも幸せそうだった。余談だが、先ほど述べた公式の個人うちわが発売されたのもこのサマパラが初だったらしい。
初めてのうちわが嬉しくてあの俳句を詠んだ。アイドル本髙克樹の俳句。
もうこの夏はわっしょい俳句のことしか考えられないよ。

※詠み手が公開されたので追記しました