DIVIDUAL (2)
電車はゆく不知火は夜をこめて
通学は、電車で友人と県内の学校へ通っていた。その友達の転勤を知った。夜は明けるともなく、電車はゆくのだろう。
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DIVIDUAL (2)
天高く風音転勤は九州
電車はゆく不知火は夜をこめて
父の指す酸素計器は秋の蛍
電話越し虫の鎮まり父の呼気
秋の果実得難し自宅療養は
秋雨の窓より抗原検査の手
花鋏兄の代はりに農家継ぎ
秋日射す岩波文庫庇とし
ギター弾き語る虫の音閉め出して
新涼や踏みし眼鏡の傾きて
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写真は、熊本熊 様の作品です。みんなのフォトギャラリーから拝借いたしました。
ぎんが
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