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日本の物価は安い?!

初めまして、おてつです。

初めての投稿で何を載せようか迷った挙句、最近読んだ本について思ったことなどをアウトプットのために書いていこうと思います。

今回は中藤 玲(なかふじ れい)さんが著作した、
   『安いニッポン「価格が示す停滞」』を読みました。

まず、どうしてこの本を読もうと思ったか簡単に説明します。

① 日本の物価について興味を抱いていた
  ー大学2年生の秋からフランスに約1年間留学していたのですが(後々noteに書きかます)、様々な国々の人と話をしていく中で、外国人が日本に行ってみたい1つの動機の中で気になるものがありました。それは「日本は物価が安いから」という動機です。留学前はスタバのコーヒー1杯(ドリップコーヒーのTall、363円)ですら高いと感じていました。
このように言われる所以を探るため、この本を手に取ってみました。

② 純粋にタイトルと裏の内容紹介を読んで、惹かれた
  ー 「安いニッポン」って太字でデカく書かれていたら、気にならない日本人いないですよね^^;
 加えて、内容紹介のあるワンフレーズに惹かれました。

日本のディズニーに入園料は実は世界で最安値水準、……(以下略)。

 年々値上げされる入園料に対してブーブー言っていましたが、それでも世界で1番安かったなんて、この時点で既に目から鱗でした。そして1年間だけですが、元ディズニーキャストもこれは黙っていませんよと。

このようなきっかけから、この本を手に取ってみました。


さてさて、本題の本のアウトプットに入ります。

日々なんとなく生活していると気づかないと思うのですが、日本は約30年前からデフレが続いています。

その結果として、緩やかではありますが、過去最高の1997年を境に日本の賃金は減り続けています。また、同様に平均年収も伸び悩んでいます。

実質賃金指数の推移の国際比較(oecd.statより全労連が作成)
https://www.zenroren.gr.jp/jp/housei/data/2018/180221_02.pdf

家電製品を始め日本食など、多くの日本製品が国境を超えるなど製造業を筆頭に活躍しているイメージがあるのにも関わらず、なぜ賃金が下がっていくのでしょうか?

この本では大きく2つの理由が取り上げられています。

① 労働生産性の低さ
② 多様な賃金交渉メカニズムがない


→ ①
 過剰な残業、休暇の少なさからくるリフレッシュをする時間の短さや商品の価格付けが主な要因とされています。
OECDによると、ドイツやフランスの労働時間は年間1300〜1500時間で、
一方日本は、1664時間と1~2割多く働いている。
これだけ多く働いているのにも関わらず、彼らより生産性が低い、かつ、休みが少ないなんて悲しくなりますよねT_T

→ ②
 多くの人が転職をするようになりましたが、相対的に見ると日本は未だ年功序列です。一方で海外の多くの国はジョブ型を採用していて賃金交渉も盛んみたいです。転職時や入社後に賃上げを交渉した人が海外で7割で、日本だと3割しかいないようです。給料に不満があり、交渉しても変わらないようであれば、自ら出ていく。それが原因かはわかりませんが、アメリカの平均転職回数は11回って聞いたことがあります。

賃金を上げていくためには、商品の価格を上げることが必要になってくると思います。しかし、日本では逆の現象が起こっています。
以前、鳥貴族とファーストリテイリングが値上げを行ない、売り上げが下がったことがありました。大企業が値上げに失敗したことを恐れ、「安く売る」ことが経営哲学になってしまっています。
日本の経済状況を理解できていない、知らないがために、値上げに対して消費者の反発が大きく、結局企業が値上げに踏み切れないという悪循環が生じています。

デフレになる →値下げをする →利益が減る →収入が減る →デフレが続く


物価が安いということに対して、次のように反発する人もいるかもしれません、

「物価が安くても、それに見合った収入を得られていれば満足な生活ができる、安いことは必ずしも貧しいとは限らない。」

短期的に見れば、確かにそうかもしれません。しかし長期的に見た際に、日本以外の国の物価が上がり続けて、日本だけ置き去りにされてしまったら、海外旅行に行けない、海外製品が買えない、資金がないので新しい技術にも投資ができず、停滞の余地しかありません。


就労環境の革新、質が高いモノやサービスにはきちんと対価を払うことを当然に思うなど、大きなマインドセットが必要であると思います。


2021年8月に発売された本なので、コロナの内容も多少抑えています。ここにまとめた以上にもっと興味深い内容が書かれているので、気になった方は是非、購入して読んでみて下さい。
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本の詳細
タイトル:『安いニッポン「価格」が示す停滞』  
著者:中藤 玲
発行:日経BP

ps.
初めてのnoteを書いてみて、まだまだというか全然、本の内容を理解しきれていない上、上手くまとめられていないのでもっと修行が必要だと実感しました。
これからの成長を温かい目で、どうか見守ってください。


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