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真夏の部屋とクーラー

どうしてクーラーの効いた狭い部屋は、これほどまでにやる気をそいでしまうのか。


わたしは夏が大の苦手だ。大嫌いだ。
汗をかくのも、蝉の鳴き声も、どことなく浮ついた空気も落ち着かない。


暑いのならクーラーをつければいいでしょう。

ことはそう簡単にはいかないのだ。
クーラーの効いた狭い部屋はクーラーに支配される。

わたしの仕事部屋兼寝室は他の季節はほどよい感じなのだが、
クーラーをつけたとたんにまるで別世界だ。

少し汗ばんだ身体を容赦なく冷やす冷気と、サーモスタット(今でもそんな仕組みなのか?)が作動するとむーんと暑くなる。

まるで真夏と初冬をいったりきたりしている感覚。

それは、わたしにとって苦行のようであり、何かに集中するどころではない。


あぁ、また室温が上がってきたのか、クーラーがうなり出した。

うるさい蝉が鳴きやみ、秋のそよ風を感じられる季節が今から待ち遠しい。



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