漫画のかけない漫画家志望の足掻き メイド喫茶編
漫画が描けなくなって約半年
内心は焦る気持ちが大きい反面
これまでなんとなく描いてきた自分の漫画に根拠が必要なのではないかと自分を振り返る期間、とも考えるようになってきた
私には度胸や勇気や人情やその他諸々の感情があまりないので、これまでトラブルとかいざこざとかに無縁だった
そんな自分の性格が、よく言えば穏やか、悪く言えば波風もなく抑揚もない人生を招いて、自分の漫画のつまらなさに反映されているのではないかと感じ始めた
そうだ
どうせ今は漫画が描けないのだから、いろいろなことをしてみよう
よくお笑い芸人はエピソードを作るためにいろいろな経験をしにでかける
そして出先で起こった些細な出来事を面白おかしく笑える話に昇華するのだ。
学生時代、お金がなくてできなかったこと
全く興味のないこと
話題のなにか
全部やってみようと思う
それが面白い漫画に繋がるのであれば、私には躊躇う理由がない
色々考えた結果
幕開けはメイド喫茶で迎えることにした
理由は簡単で少しのお金を出せば普段と違う世界に潜り込めそうだから
あとそれに心酔する人たちを見てみたいと思ったから
メイド喫茶よりも今はコンセプトカフェの方が流行ってるようだけどやはり最初は王道から攻めることにした
可愛い女の子がで迎え接客をしてくれるメイド喫茶
いざ、聖地の秋葉原へ
平日の夕方、バイト終わり
秋葉原に向かう途中でGoogleマップを開きメイド喫茶で検索をかける
さすが秋葉原、すぐに赤いマークで画面が埋め尽くされる
どこに行こうか迷っている中、やはり初めては高評価な場所に行ってみようと思い、口コミも好印象なメイド喫茶に決めた。
秋葉原は平日の夕方ということもあってかオタク風の人たちも少なく、どちらかというとサラリーマンたちが仕事帰りに寄っているような感じだった
メイド喫茶の入り口に着くとちょうど休憩なのかキャッチなのかで出てきたメイドさんに声をかけられた
「興味ある感じですかー?」
これまでの私だったら狼狽えて否定してしまうが、ここで引いたら何もできない。
全力肯定でメイドさんに喰らいつく
「はい!入りたいです!」
「ほんとですかー?初めてー?」
「はじめてです!」
初対面の可愛い女の子とのこの会話、なんかいけないことをしているみたいだ、と感じた
そして私は誘導されるがままエレベーターに乗り、メイド喫茶の扉を開いた
「おかえりなさいませ!」
うわー!とテンションが上がる
ほんとにいうんだ!という感動と同時に、可愛い女の子がこちらに視線を向けてくることを恥じらいを覚えた
店内には私以外に、一人で訪れている女性が2組、そして中年男性が一人いるだけで割とがらんとしていた。
席に通され、メイドさんが親しみを込めて私にシステムを説明してくれる
どうやらはじめて訪問する人間は不法滞在になるらしく、パスポートを発行された
そしてこれも驚いたのだが、注文する際にはメイドさんを「にゃんにゃーん」といって呼ばなければならないようだった
一人で来てる客にこれは結構くるぞ、と思いメニューを眺めていた
初めは安いしパフェだけにしようと考えた
「にゃ、、にゃんにゃーん」
するとメイドさんが近づいて来てくれて注文を取ってくれた
「パフェにします」
「飲み物は?」
うっ、、、普通のカフェならそこで断るがここはメイド喫茶
可愛い女の子の視線が痛い
そして、私は結局チェキとグッズがついてパフェとドリンクがセットになった初回限定セットを注文してしまった
飲み物を待っている間に店内を観察するとどうやら男性のお客さんは常連らしくメイドさんたちとよく話していた
ドリンクが運ばれてくるとさらに美味しくなる魔法として萌え萌えキュンをしてくれた
これはなんの躊躇いもなくできた
驚いたのがパフェがとっても美味しかったことだ
私はパフェの底に敷かれているコーンフレークが好きで
だけど巷ではそれが悪とされているらしくパフェが食べたいと考えても土台がコーンフレークのパフェは探すのが困難になっていた
でもそこのパフェはちゃんと王道を付いていて
「これこれ〜!!」となってしまった
ドリンクとパフェを食べていると店内が暗くなって音楽が大きくなり始めた
どうやらステージでメイドさんが踊るらしかった
これは注文をしなければならないのだけれど、男性の常連客がオーダーしてくれたようだった
可愛いというよりは激しいが勝つダンスで
ちょっとメイドさんの体力が心配になったけど、常連客の男性はさぞ満足しているようだった
私の方も楽しめたし
ダンスが終わった後にメイドさんが発した「痩せちゃう」がかわいくて笑った
メイド喫茶に入る前はメイドさんたちは割とアイドルみたいに徹底しているのかなと思ったけれど
結構頻繁に喋りかけてくれるし話題も割と身近でフレンドリーに接してくれた印象だった
一瞬この子たちは私と友達になりたいんじゃないかと錯覚したけれど直ぐにいや、、ダメだぞ、、必要以上に距離を近づけてしまったら、、と考えた
私の推しは初めにシステムを説明してくれた子で、少し多めのアクセサリーに黒髪が良く似合うバンギャっぽいメイドさんだった
その子が舞台上でダンスもしていたし、話し方もフランクでとても好感が持てた
チェキはもちろんその子にしたんだけれど、私自身写真を撮るのが苦手なので単体で撮ってもらった
あとチェキ誰にしますか?と別の子が聞きに来てくれて、違う子を指定することを申し訳なくなってしまった
チェキは台紙に挟まれて日付とメイドさんの直筆のメッセージ付き
2022年の0がハートになっていたりとても萌えを感じる仕様だった
ちなみに中年男性はライブパフォーマンス前にできる9時でメイドさん全員集合のチェキが当たったらしくご満悦の表情で写真を撮っていた
ステージも見たし、帰ろうと思いお会計へ
チャージ料と食事代諸々合わせて3千円を超えた
1時間の滞在にしてはだいぶ高級な値段だ
けれどメイドさんが可愛いし、パフェも美味しかったしステージも見れたので結構満足で帰った
あの男性客はきっと、もっとする値段で幸せを買っているんだろうなと思った
メイドさんも可愛いし、結構フランクに話してくれて食べ物も美味しいとなると、性的な接客はないがメイド喫茶はとても有意義に女の子と時間を過ごせる場所なんだろう
とても良い経験をしたので、後日、そのメイド喫茶のTwitterを遡ったりした
推しに会いにまた行きたいと思う
2回目、覚えててくれるかなぁ
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