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低投票率をどう考えるか。

みなさんは選挙のたびに投票にいっていますか?
「投票がめんどくさい」
「投票する候補者がいない」
「よくわからない」
という、”言い訳”で投票していないなんてありませんよね?
選挙における投票権の行使は、民主主義の根幹です。また、自らの生活や仕事に関係するであろうことに無関心であることの問題点に気づいていただきたいです。

今回フォーカスするのは投票率の低下についてです。すべての選挙の投票率の推移は網羅しきれませんので、今回は主に国政選挙を取り上げます。


◯衆議院議員総選挙の投票率

総務省HPより

平成17年の小泉郵政解散のときと、平成21年の民主党への政権交代が起こった選挙のときが特異点的であって、全体を見ると右肩下がりの投票率となっているのがよくわかります。

◯参議院議員通常選挙の投票率

総務省HPより

◯期日前投票はいつからはじまった?

期日前投票制度の創設等を内容とする公職選挙法の一部を改正する法律が第156回国会で成立し、平成15年6月11日に公布、平成15年12月1日から施行されました。
この改正によって、従来の不在者投票制度が改められ、選挙期日前の投票手続の簡素化等、選挙人が投票しやすい環境が整えられています。

期日前投票投票創設についてhttps://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/touhyou/kijitsumae/index.html

期日前投票は忙しい人達のために設定されたものですが、結局のところ対して効果はあがっていないと言えます。なぜなら、投票率の減少の本質は「政治を自分事として考えないから」だと私は考えています。なので、投票可能年齢を引き下げようが、期日前投票を解禁しようが、これからネット投票に取り組もうがおそらく投票率の減少は止まらないでしょう。本質からずれているからです。
そもそも過去投票率が高かった頃は期日前投票はありませんでした。投票率が70%を超えていた時代も自家用車は普及していたし、投票日もほぼ日曜で出かける予定があるひともいたでしょう。それでも投票に行っていたことから、選挙が自分事とわかっていたのではないでしょうか。

◯台湾での総統選

ここで少し視点を変えて、アジア圏で投票率が非常に高いという話をよく聞く台湾での総統選はどうでしょうか?ちなみに、正式な選挙の名称は「中華民国総統選挙」です。

Wikipediaより数値を抽出しグラフ化

台湾の総統選は期日前などはなく、投票日が一日だけです。総統選は台湾において中国との関係が今後どうなるかを左右するとても大事なものとわかっています。中国も選挙が近づくと軍を動かし恫喝をします(文明国とはとても言えませんね)。香港での事例もかなり関心が高かったと記憶しています。それだけに、台湾国民は自分の意志をしっかり示すために投票にいっているのではないでしょうか。民主主義がいいか、覇権主義に飲み込まれるのか。

◯投票にいかないことの何が問題なのか

いろいろと申し上げましたが、
「投票にいかないことの何が問題なの」
という問いがあると思います。
私が考えるその答えは「すべてが他責になること」です。

社会が悪い、制度が悪い、国が悪い、議員が悪い
それって、自分は無関係なのでしょうか?
国、社会は個人個人の意思決定の結果で形成されています。
制度を設計するのは役人かもしれませんが、それを承認する議員は選挙で選ばれています。そこに参加しないということは、民主主義社会にフリーライドしている状況と言えるのではないでしょうか。

次回の総選挙がいつになるかはわかりませんが、今の状況をみているととても投票率があがるとは思えません。みなさんが生み出した政治家がこれだけ不祥事やらなにやらを起こしているのですから呆れてしまうのもわかります。しかし、その政治家を追い出すことができるのも選挙しかないということは覚えておいてほしいと思います。

◯あえて投票率は無視するという考え方

イチ議員としては問題ある発言と思いますが、そもそも投票にいかない人のことをそこまで重視する必要はあるのでしょうか?「選挙が民主主義において大事」といったところで響かない人には全く響きません。客商売と同じで関心があり参加してくれる人に向けてしっかり取り組む方が、人としてより誠実なんじゃないかと思います。

「他人の行動は簡単には変えられない」
これは私が常々心がけていることです。
ただそれは相手にしないということではありません。いろいろな情報や機会の提供はするが、そこに傾注することはないということです。暖簾に腕押しではやはりやる気が削がれてしまいますからね。

◯まとめ

いかがでしたでしょうか。
この記事を書くために改めて投票率について調べてみましたがひどいものでしたね。ここまで無関心になれるのか、と。
今の国会や地方での政治の状況をみると嫌気がさすというのは理解します。
ただ、それと自分が投票しないということは違うし、今の政治状況を作り出しているのは、疑いようがなく有権者の責任です

とはいえ、いきなり自分が立候補したり、まともな人を探すのは大変でしょう。そこで提案です。自分の一番身近な議員の動向を調べて興味があるところからアクセスしてみませんか? 事務所や自宅に訪ねたり、電話をするのに抵抗があるのならメールやDMでも良いと思います。政治家側もみなさんの話をききたいと思います。ぜひとも一歩踏み出してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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