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なぜロシアは北方領土を返還しないの?

こんにちは。もゆるりです。
今回は北方領土問題についての話。
あれだけ広い土地があるのにロシアはなぜ北方領土を返還しないのか
その理由について解説していこうと思います。


北方領土(右上)

北方領土を返還しない理由とは


一つ目の理由は、軍事面です。
北方四島は日本との国境付近であり、太平洋の出口にあります。
だから、ここがロシアの領土であるとアメリカを牽制する事ができるのです。
実際に国後島と択捉島にはミサイルと戦闘機が配備されています。

二つ目の理由は領土の縮小です。
当たり前ちゃ当たり前の事ですがとても重要です。
ロシアは領土広いし別に問題ないのではと思う方もいるかも知れませんが、大問題なのです。ロシアはソビエト連邦から独立するにあたり、領土が約3分の2にまで縮小しました。だからロシアの方針は「領土を取り戻すべきだ!」みたいな感じで土地を返すのなんてもってのほかなのです。
もし返還をするのなら、国民から猛批判を食らい退陣させられるでしょう。
だからエリツィンもプーチンも返還しようとしなかったのです。

三つ目の理由は気候面です。
広大な領土を持っているロシアには気候の影響で冬でも使える港、不凍港がほとんどないです。だから長い歴史の中、ロシアは常に不凍港を求めて南下してきました。北方領土にも不凍港があり、それを手放したくないというのも一つの理由です。
しかし、択捉島の北の得撫島も同じ気候なので、この理由は若干無理があります。そこで出てくるのが凍らない海峡問題です。港が凍らなくても海峡が凍ってしまえば船は通れません。ウラジオストックから出る船や軍艦が安全に太平洋に出るためには国後水道(国後島と択捉島の間)を通るか択捉水道(択捉島と得撫島の間)しかありません。もし日本に北方領土を返還すれば、有事の際に海峡を封鎖されかねないのです。

といったような感じで北方領土を返還しない理由はたくさんあります。
だから、今のような方針で返還に応じることはないでしょう。
日本がより強気に外交をすれば、分かりませんがね。


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