見出し画像

日仏生活駄文 ~ ヴィーガンライフの狭間で叫ぶNO MEAT NO LIFE

日本でもVegan(ヴィーガン)という完全菜食主義が注目され始めていますが、ヨーロッパ全体では特に若い世代を中心に非常にポピュラーなムーブメントになっています。

私の会社は定期的に大学からインターンを取っていますが、驚くことに今まで採用した半数以上がヴィーガンでした。

厳密に完全菜食主義を貫いている人もいれば、ある程度フレキシビリティーを持たせ「たまに魚も食べるよ」という人まで。レベルは様々でしたが、宗教とは関係なく自分の意思でヴィーガンになったケースばかりです。


そもそもVegan(ヴィーガン)とは

ざっくり言うと、ベジタリアンのように一部卵や魚を食べるのではなく、完全菜食主義のことを指します。

また食べ物の嗜好だけではなく、生活全般においてSustainable(持続可能であること)を前提とした思考のことを指しています。

中田のあっちゃんのYouTubeが非常に見やすくまとまっていたので、参考に。

ヨーロッパでは政府施策として様々な取り組みを行なっています。

・脱プラスティック(シングルユースのストローやフォークなどの使用禁止)

・企業へのリサイクル材使用の推奨

・CO2削減、車立ち入り禁止地区の設定‥などなど。

これらの施策はほんの一部。

未来のsustainabilityに対する意識は日本と比べてとても高く、その中の1つとして、日々食べるものの質/量や食材のあり方を見直そう!という大きなムーブメントがVegan人口を押し上げているのだと思います。


veganメニューの選択肢

ヨーロッパに来て驚いたのは、どんな小さなレストランであっても大抵はヴィーガン、もしくはベジタリアン用メニューがあることでした。

そして大抵がとても美味しい!

例えばこれはコルシカ島ボナファシオで食べたベジバーグ。見た目は普通のハンバーグですが、ナスのペーストで作られています。

画像1

そして天下の一風堂にも、なんとベジタブルラーメンが!これはパリ店限定商品なのですが、動物性を使っていないと思えないコクとボリュームで大満足の一品です。

画像2

一方日本では、Veganの友達を連れて行く店があまりに少なく、毎回お店探しに苦慮します。

一見ヘルシーな日本食ですが、出汁に使われている魚や卵などがNGになる場合が多く、特に居酒屋はそういった対応が出来る店はほぼ無いに等しいです。

結果、居酒屋に行っても枝豆や冷奴くらいしか食べられないか、もしくは毎回同じ店のリピートになってしまうことが多く、せっかく美味しいものがたくさんある国なのになぁと寂しくなってしまうことも。


でもやっぱり肉が好き、NO MEAT NO LIFE!!

とは言うものの、一方で大畜産国でもあるフランス。お肉大好き!NO MEAT NO LIFE!!! と言う人もまだまだ多いのが現実です。

普段はVeganだけど、豚骨ラーメンは大好きでやめられない!!というフランス人も。

スーパーの食肉コーナーでは子羊の脳みそからワイルドミート(イノシシ肉など)まで、多種多様なお肉が扱われています。

そんな中、1つの選択肢としてハラルミートやBIOのお肉と言う存在をご存知でしょうか?

BIOのお肉は、抗生物質などの薬剤に頼らず、のびのびとした環境で健康的に育った牛や豚などのことを指します。

肉を食べると言う事実には変わりありませんが、ファクトリーファームと比較して、食べるまでの食肉加工プロセスや生産者が明確になっていることが特徴です。価格としては普通の肉に比べやや割高といったレベル。

こう言った選択肢が普通のスーパーで見つけられるのはヨーロッパの良さの1つだと思います。


フレンチVeganの切なる小さなお悩み

そんなフランチvegan達の小さな悩み、それは毎年恒例のクリスマス。

ヨーロピアンのクリスマスは日本のお正月に近く、家族や親族が集まって食事を囲む、一年で最も大切にされているイベントです。

そして伝統的なクリスマス料理に欠かせないのが、アペリティフのフォアグラやキャビア、パンに添えられた山盛りのバター、卵たっぷりのケーキにターキーなど、ヴィーガンNG食材のオンパレード。

会社で以前インターンに来ていた女の子は「私ヴィーガンなの」とあらかじめ家族に話していたものの、久しぶりに会う祖母が腕によりをかけたディナーに口をつけない訳にもいかず、結果四苦八苦して食べたと苦笑いしていました。

こういった話は世界どこでも変わらないんだなぁと、少しほっこりしたエピソードでした。


次はもう少しヨーロッパのsustainabilityにおける施策についてもまとめてみたいと思います。


#vegan #ヴィーガン #フランス暮らし #海外生活 #sustainability #デザイン

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?