日仏生活駄文 ~ フランスでベジタリアンを楽しもう!
自身の環境や心境の変化もあり、2021年初めからベジタリアン生活をしています。もうすぐ10か月目に突入です。
最近は友人にも興味を持って聞かれることが増えて来たことと、体調にも変化が現れて来ました。
今日は、そんな私の体験談を少しご紹介したいと思います。
フランスにおけるベジタリアン・ヴィーガン事情
フランスのレストランでは、カフェから高級レストランに至るまで、どこにでもベジタリアン / ヴィーガンのチョイスがあるのが一般的になってきています。
この2つの違いをざっくり説明すると、
■ベジタリアン - vegetarian
卵やチーズや牛乳など、殺生を行わない動物性食材はオッケー。人によっては魚や魚卵(フランスだとキャビアなど)も食べることもある。
■ヴィーガン - Vegan
動物性を全くとらず、植物性のものだけで構成される。
…というような違いです。
仮にレストランにベジタリアン(もしくはヴィーガン)メニューがなかった場合も、聞けば対応してくれることが殆ど。
そのため、外出時における食事の心配は全くありません。
そしてコースメニューの場合でも、普通のメニューから肉や魚を取り除くだけ‥ということではなく、基本的にベジタリアンやヴィーガン専用の特別なメニューが準備されています。それらがまた、とても美味しい!!
フランス野菜料理の奥深さを体験することができます。
一例ですが、
たとえばランチにボリューム満点のサラダ(生のアーティチョークのせ)。
テイクアウェイでも。野菜がメインの甘くないエクレアのような一皿。
植物性だけで作ったラーメンまで!見た目も美しくて、食べるのか楽しくなります。
体調の変化
気になる体調面ですが、10か月が経過した今も非常に調子は良いです。
1番大きかった変化は、翌日の胃もたれがほとんどなくなったこと。
一点、野菜中心の生活を始めるにあたり、周りのベジタリアンの先輩方々から、動物性から取りやすかった「B12」や「鉄分」などの栄養素を意識的に取りなさいとアドバイスを受けました。
私自身は意識的にプルーンやナッツ、レンズ豆など、これらの栄養素が補完しやすい食品を増やす様心掛けています。
また、フィジカル以外にもメンタルにも良かったことが1つ。
それは「選択肢がハッキリする」ことで、メニューで迷わなくなったことです。
迷うことはもちろん楽しいことでもありますが、悩む時間が減ったり、「ああ、あっち頼めば良かった‥」というような後悔もなく、ある意味では心にも優しいのかなぁと感じています。
グレーゾーンを許容する、ヨーロッパ のベジタリアン文化
このようなベジタリアン・ヴィーガン文化が急速に広まった背景として、もちろんヨーロピアンの環境意識の高さも背景の1つとしてありますが、私個人の感覚として、
「グレーゾーンを許容する」こと。
この適度な ‘ なぁなぁ加減 ‘ ‘ ゆるさ ‘ が、この文化の広まりに一役買っているように思うのです。
日本に住んでいる友人に、私がベジタリアンになったことを話すと大抵が
「ベジタリアンってどこまで食べちゃダメなの?なぜ食生活変えたの?」
と細かく事情聴取のような質問にあうことが多く、理解出来る反面、場合によっては疲れてしまうことも・・・
インスタなどでも多くのインフルエンサーが、
「フレキシタリアン」「ペスカトリアン」など、色々な言葉を使って食生活を紹介しています。
その一方、自分の食生活を真面目に定義しようとするあまり、言葉だけがどんどんと細分化して、気軽に始めるには「敷居が高いもの」に見えてしまっているのではないでしょうか。
以前のことですが、普段はベジタリアンの著名人が動物性の食事を食べて叩かれる‥という様なシーンを見かけたことがあります。
「白黒どちらか常にはっきりさせねば、周りから批判的な目で見られる」という日本的気質も感じました。
フランスにおけるベジタリアンは、もちろん人によりますが、多くの人は・・中身は結構ゆるゆるです。
そもそもベジタリアン、と一言で括っている人の中にも、
・たまにお肉も食べる人
・コンソメなどの動物性の出汁は気にしない人
‥など、そこについてあまり細かくカテゴライズせず、ざっくりと大きな括りで「ベジタリアン」と呼ばれているような感覚です。
そのグレーゾーンの大きさゆえ、あまり個人のディティールに深く触れないのがマナーの様なところもあり、それゆえに気軽に、誰でも始められるような空気感がある様に思います。
ベジタリアンメニューでのホームパーティー
最後に、友人を招いてホームパーティーをした時のメニューを一部ご紹介します。
「肉を使わないと、満足感がないのでは?」
という人にも納得なメニュー。
この日のメニューは
・南仏風ラタトゥイユのカペリーニ
・揚げナスのイタリアンマリネ
・ズッキーニの花の天ぷら
・ポテトサラダ(燻製魚卵入り)
・エビのパスティス焼き
・ししとうのスペイン風ガーリック炒め
という具合。少し魚介も入っていますが、ほぼ野菜がメインの構成です。
コツは、揚げ物やガーリック炒め、マリネなど酸味の強いものなど、味付けにパンチのあるものを選ぶこと。
これにより、ぐっと満足感が上がります!
普段は肉食の友人からも、夜中まで食べ飲みした後、翌日も胃が軽かったと好評でした。
最近は日本でも、畜産が与える環境への影響が取り上げられることが増えて来ています。
少しずつお肉を減らして、楽しく美味しくプラントベースの食事を楽しんでみませんか?
ボナペティ〜
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