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【レポート】CX DIVE 2019

2019/4/17(WED)
CX(Customer Experience)について考えるイベントに行ってきました!

おそらく公開していいであろう部分の簡単なまとめ版のレポートです
※セッション内容は意訳です。悪しからず。

“CX DIVE”とは…最先端のCX(顧客体験)を学び、体験できるカンファレンス

2019年のテーマは、“ THE SEAMLESS WORLD “
「さまざまな概念の境目をシームレスにつなぎ、今までの関係を変え、新しい価値を生み出す。」


1. 変わる世界、うねりとしてのCX

放送作家:鈴木おさむさん
スマイルズ:遠山 正道さん

- 調査先行の企画より、全て自分事で発信したいことを突き詰めて提示することに意味があるのでは?- コンテクストは全体の中で必然的にあるもの。- スピードというよりは「やってみる」が大事。- 若いうちにプロデューサーなりの経験をした方が、自己責任感が育ち、痛みも感じ、今後の色んなことが自分事になりやすのでは?


2. 新しい移動体験、変わるCX

JapanTaxi:岩田 和宏さん
トヨタ自動車:天野 成章さん
小田急電鉄:西村 潤也さん
MaaS Tech Japan:日高 洋祐さん

- 昔は、鉄道vs車の時代だったが、いろんなサービスの連携。共創が必至。ここに集まるメンバーも同志。- 「お客様」視点ではなく「生活者」視点を社内キーワードに。- 共通言語の影響力は絶大。言葉は大事。- ネットで情報が取れる時代だけど、ステークホルダーと連携するには、現場に行って見えることが肝。

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個人的には、インフラのデザインシステムすごく問題視しているところで、
新しい快適なサービスも取り組んで欲しいけど、駅のサインとか、路線図の案内とか、身近なところでごちゃついているところの刷新にも取り組んで欲しいなと思います。
地方出身者からすると、東京は特にラビリンス。


3. アナログとデジタルの垣根を超えるボーダレス体験のつくり方

フォトグラファー:桐島 ローランドさん
東京大学 教授:中邑 賢龍さん
株式会社電通:小田 健児さん

- システム的になりすぎて無駄を排除する傾向が、結果、思考の自由度をなくしている-「無駄」を自分たちが楽しめるかが成長の鍵- 自分の身体で実証している人は導いた答えに自信がある-「不便益という思想」がここからは大事- 自分の中で人のためにつくるルールは、成長や発見につながる良さがある

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中邑さんのプロジェクト、すごく目が覚める感覚があって面白かったです。
ただ頭を柔らかくしましょうってものとは違って、ハッとさせられました!


4. 五感を刺激する演出から学ぶ

東京ピストル:草彅 洋平さん
81 シェフ :永島 健志さん
映画監督:紀里谷 和明さん
『SENSORS』 編集長:長谷川 リョーさん

- 「CXって何?」「ここに来ている人はビジネスマンなの?」- そもそも五感を刺激する云々を聞きに来ないと判断できなくなってるのがまずい!- 自分の感性で判断できてなくなって、世間が作った固定概念とステータスで判断してしまっている- みんな体験した気になっている。カスタマー自身が五感を使えていない- 「こうあるべき」が パターン化されてるのが良くない。それがクリエイティブを殺してる。- 何を伝えたいとかではなく、友人が家に遊びに来た時にもてなしたいと思うシンプルな気持ちがベース

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超絶面白いセッションでした!
切れ味の良い投げかけだったけど、言っていることはすごく本質で、私も同意ばっかりでした。
草彅さんのサウナも、永島さんのレストランも行ってみたいです◎


5. CXが拡張するD2Cの可能性

Minimal:山下 貴嗣さん
ベースフード:橋本 舜さん
ウツワ:ハヤカワ五味さん

- 「D2C」= ダイレクトトゥーコンシューマ- それを「いいもの作って届けたい」と思ってることが源。プロダクトの品質を常に追求している- PDCAを回しやすいフレキシビリティーこそがD2Cの本質- リアル店舗があることで、お客様からの定性調査がダイレクトでリアル- よくある調査やインタビューだと綺麗な言葉になりがち&忖度なりがち- プロダクトそのもののエクスペリエンスの時代ではなく、その前後のコンテクスト・ストーリーの中から体験が評価される時代- たった一人の個人にリーチすることが出来るかが鍵


6. CX Leader Discussion

博報堂ケトル:嶋 浩一郎さん
クラシコム:青木 耕平さん
ヤフー株式会社:井上 大輔さん
LDH JAPAN:長瀬 次英さん
ハフポスト編集者:南 麻理江さん

- 人は顕在化している欲望に答えるサービス(convenient)には感謝しない- 潜在的な欲望に答えるサービスには「love」が生まれる。潜在意識から顕在意識に変わる。- デジタルマーケティングは分かるけど、人は合理的には動かないことに注意。- 日本人はコスパを求めすぎている。損することに敏感になっているのはデジタルが産んだ功罪。- 情報だけを集めて、確認作業のような体験をしに行く。ex.食べログ - ブランドは考えることを省略化させてしまう。(固定概念)- ハイブランドは「裏切り」=「ゆらぎ」を必ず作ってくる。- バズコンテンツを、そっと受け取って受け入れてる満足してるサイエントマジョリティの存在は数値化できないが無視できない。- コンテンツやサービスは、分業化しすぎないで、やりたいと思う人がその熱量でちゃんとやりきるのが成功の鍵- 制作側がキャッキャしながら作り上げるものが魅力的- 少ない額で大きな利益が得られる思想はNG。CXは、脱コスパ

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最終的に、これを聞いて思い浮かんだのが、「シュガーラッシュオンライン」だったんですが、、、
あれって内容的に子供もしっかり楽しめるところを残しつつ、インターネットの世界の描写や揶揄をどう表現するか、製作者側のアイデアが溢れんばかりにあったんだろうなっていうワクワク感が私的にはエモかったです◎

学生の頃に初めてエクスペリエンスデザインて言葉があると知って、その代表はスタバやディズニーだったのですが、一周回ってやっぱり今も最高峰はそこなんだなーと思ったりしました。


追記)モデレータの南さんの会話運びがすごく上手で、感動しました。

まとめ

“ マーケティング先行の開発は危険!”“企画者自身がカスタマーの立場(自分事)で熱を持ってやりたい事をやりきれ!”売れそうだからやるのか、自分が欲しいからやるのか
“不便益から生まれる価値を忘れるな!考える力が鈍るぞ!”convenientは一旦忘れてもいいのかも
“まずはTRYせよ!そこからPDCAを回すのだ!”つべこべ言うな、という基本のやつですね◎

様々な角度から切り込んでたように見えたのですが、
どのテーマでも結局問題視している現状の問題が意外と一緒で、流れっていうのはあるんだな、と実感しました。

日本人としては共感するところ多かったのですが、海外で同様のセッションしたら、どういう視点なんだろう?というところも気になりました◎



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