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アクセシビリティとの向き合い方を考える

こんにちは🌞 UXUIデザイナーのasakoです。
ゆめみ内では、かれこれ1年半ほど、AppleのHIG(Human Interface Guidelines)GoogleのMDG(Material Design Guidelines)をABD(アクティブ・ブック・ダイアログ)という手法を活用して社内で毎週勉強会をしています📚

各々Accessibilityのセクションがあるのですが、私の中でアクセシビリティの認知がちょっと変わるきっかけになったので、改めて考えてみたいと思います。

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Accessibilityとは

アクセシビリティは、「すべての人が情報やサービスにアクセスできるか」という観点です。
デジタルサービスの領域で言われがちですが、本来はネット上に限った話ではありません。良し悪しを置いていえば、「あえてアクセシビリティに制限を持たせている」「閉じるということに意味性を持たせたい」という場合もあり得ると私個人は思っています。

...という話は今回話したいところとずれるので置いておいて、

UIデザイン業務でいうと、色覚面での視認性の担保や要素の大きさなどは、割と多くのデザイナーが、日常的に配慮しているチェックポイントに既になっています。

また、昨今、日本国内のサービスであっても、外国人居住者に向けた言語対応なども少しずつ注視されるようになってきた感覚があります。

Accessibility と Usability

ちなみに、近しいことばで「ユーザビリティ」もありますね。
私たちUIデザイナーにとって、ユーザビリティ観点は、アクセシビリティよりもさらに身近に感じられる人の方が多いんじゃないかなと思います。

Usabilityは任意のサービスにおいて、ユーザーが特定のタスクを完了するのに導くための利用品質です。例えペルソナシートを作るデザインフローを踏まない場合でも、UIデザインを進める上では、サービスを利用するユーザーを想定し、操作のユースケースを念頭におきながらデザインしているため、Usabilityはある程度「属性」傾向に基づいて設計判断していると思います。一方で、実際のところUX評価・満足度に関しては個人差が出ることも承知しています。

Accessibilityは、「誰もがサービスを平等に使用できるようにすること」であり、つまり、触れられる情報やツールの環境を同等に準備できるかというの環境品質ともいえると思いますUseしてもらうための準備段階のAccessなのに、実際の業務ではまだあまりそこに注力できていないことも多いです。自然体で意識強く向き合えていないのは何故なのでしょう?


障害・障壁への対応と捉えられがちなアクセシビリティ

Webアクセシビリティ対応の代表ともいえる「スクリーンリーダー」をはじめとした印象なのか、アクセシビリティは視覚や聴覚の障害、外国語における識字能力など、いわゆる想像しやすい " 障害 "として扱われがちで、マイノリティ対応と思われがちなところがあります。

ですが、冒頭に話したように、HIGやMDGを読んでいくと、「あれ?これってカスタマイズでは?」くらいの感覚に襲われました。
スマホのアクセシビリティ設定がある方は、改めて設定項目を開いていただくとわかると思うのですが、特殊な対応でもなく、「音声コントロールするかの選択」、「読みやすい文字の太さの設定」、「見やすい液晶コントラストの設定」、「タッチインタラクションの強度設定」など、使いこなせば自分がツールやサービスを使う上で最適な環境作りなのです。私の中でもアクセシビリティに関するバイアスがあったのだなと感じました。

ダイバーシティと向き合う上で、個々人の違いがあるのはそもそも当たり前。アクセシビリティは、インクルーシブ観点であるのはもちろんですが、選択肢を用意してあげることでユーザビリティにつなげる大事な設計軸です。以下、マテリアルデザインにもありますが、決して特別な対応ではなく、全てのユーザーのため、という視点で向き合いたいなと思いました。

製品のアクセシビリティを改善すると、低視力、失明、聴覚障害、認知障害、運動障害、または状況障害(腕の骨折など)を含むすべてのユーザーの使いやすさが向上します。
(参照:Material Design / Understanding accessibility)


実践に向けて

とは言え、「全てのユーザーのため」と捉えると、あったらいいなの選択肢は数えきれないほど...。「環境品質」を保つためのガイドラインは、JIS X 8341-3:2016や、HIGMDGを参照してチェックリストを設けながら丁寧に開発していくことがまず第一歩。私自身も、経験値としてはまだまだ浅いので、実際どのようなことを配慮しながらデザインするのか、実践して身につけていきたいと思っています💪

現実問題、短い開発プロジェクトは、品質保証環境の対応端末を制限したりすることも多いのですが...
これからのサービス作りにおいては、アクセシビリティに配慮した環境構築をしていくことは不可欠です。アクセシビリティ対応がユーザビリティとして効果を発揮し、ひいては製品や企業ブランドの評価につながることを伝えながら価値を浸透させ、当たり前に開発条件に入れられるようにしていきたいですね!💪

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