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言葉選びはなぜ難しいのか

昔から耳にタコができるほど言われていたことがある。

それは

口は禍の元


たしかに、一理ある。

ネットを通じて誰もが言葉を発信できる今、炎上なんていう言葉が生まれた。


言論の自由なんて言われてはいるけれど、影響力がある人ほど世間の目は厳しくなる。

「言っていいことと悪いことがある」
「あの言い方はよくない」
「なんであんなこと言ったんだ」

簡単に発信できてしまうからこそ、その言葉に対して批評も簡単にできてしまう。


言わずもがな、口は禍の元の「口」というのは「言葉」を指しているわけだ。


言葉はとても使い勝手のいいコミュニケーションツールで、人と人を繋ぐための記号。

『あ』
『ア』
『亜』
『A』

この4つなんと読む?と聞かれれば、答えられる人は多い。


昔どっかの偉い人がこの4つの記号と音を結びつけたから、この記号達はコミュニケーションツールとして存在している。


ただし、コミュニケーションというのはただの記号のやりとりだけでは成り立たないのが1番厄介なところ。

『言葉』には色んな役割がある。


気持ちを伝えるための言葉
状況を伝えるための言葉
考えを伝えるための言葉
答えを出すための言葉
命令するための言葉
お願いするための言葉

あげたらキリがない。

なぜ口は禍の元と言われて、言葉は難しいと感じるのか。


それは、人の発した言葉(記号)がなにと結びついているかがわからないからだと思う。


例えば、

「今日泊まったホテルの料理まずかった」

と、聞いた場合。

Aさん『そのホテルは行かないでおこう』
Bさん『作ってくれた人に失礼だ』
Cさん『かわいそうに』
Dさん『事前に調べればよかったのに』


言った本人は自分が食べて感じたことを言っただけなのに、聞いた人の感じ方はさまざま。


では、違う言葉に置き換えてみるとどうだろう。

「今日泊まったホテルの料理が口に合わなかった」


前者を聞いた時とは違う感じ方になる人が多いと思う。


このように、自分が発した言葉の意味と相手の持っている言葉の意味によって、コミュニケーションの難易度は変わってくる。


言葉と音の結びつきは学習によって育つが、言葉と意味の結びつきは生活の中での経験で育まれていく方が圧倒的に多い。

いつも使っていた言葉を辞書で調べると、全然違う意味だったなんていう経験をしたことがある人もいるのでは。


言葉の使い方や、場面や状況によって人が使う言葉の意味合いが変わってくる上に、相手の受け取り方も同じように変わる。


これらを踏まえると、言葉の使い方が上手い人は

自分持っている言葉を使うよりも、相手の受け取る言葉を予測して使っている

なのかもしれない。


この予測が難しいから言葉選びが難しいと感じるのではないか。


そんな仮説をつらつらと考えていた今日この頃でございました。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

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