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ヤマハ音楽教室を振り返る

 3歳から12歳までヤマハ音楽教室でピアノを習っていました。もう20年も前のことになりますが…。最近ひょんなことから、ヤマハ音楽教室のホームページ(https://www.yamaha-ongaku.com/music-school/)を見まして。そうしたら、今も昔も基本的な考え方は変わっていないのだな、と感じたので、懐かしさもあって、振り返りつつ、メリット、デメリットをまとめてみようと思います。いつの日か、子供の音楽教室を探している親御さんのお役に立てば、うれしいです。

回し者でもなんでもないです。笑
なので、書いてあることも基本的に、「私個人の感想と思い出」ですのでご了承ください。
また、特別ピアノが上手なわけでも、音楽に詳しいわけでもなく、本当にそこらへんにいる普通の「昔ピアノを習っていた人」なので、お子さんをピアニストにしたい方の参考にはならないと思います。あしからず…。

めざすところ

 まず、ヤマハ音楽教室がめざすことを簡単に書いておきます。もちろんヤマハの資料を見てますが、まとめているのは私なので、詳しくはヤマハ音楽教室のホームページをご覧ください!(なんだこの方式!)

 どうやら、ただ上手に楽器を弾く、ということだけではなくて、音楽を楽しむことや、総合的な音楽の力を育み、伸ばすことで心を育む、ということを目指しているようです。そのため、一般的に考えられる「読む→弾く」というカリキュラムではなく、「きく→うたう→ひく→よむ→つくる」という構成のカリキュラムを組んでいるとのこと。振り返ってみると、たしかにそうでした…!
 
また、幼児・児童向けのクラスは基本的にグループレッスンとなっていることも、特徴だと思います。お友達と一緒に楽しむ、ということなのでしょう。

 20年以上前のことですが、あまり変わっていないようなので、レッスンの内容を少し詳しく書きます。(今のレッスンに行ったことはないので、変わっているかもしれません)
 基本的には、まずはみんなで曲を聴いて、一緒に歌って、少しずつ弾いてみて、しっかり楽譜を読んで、表現して、なんなら少しアレンジしてみる、というかんじです。曲だけではなく、和音やメロディを聴いて当てたり、譜面にその音を起こしてみたり、習った和音を使って簡単なメロディーに伴奏をつける、ということもありました。今になって思うと、これはソルフェージュのさわりみたいなことだったのでしょうか?

レッスンではありますが、お友達と一緒に(年齢の低いクラスでは親も)楽しむ、という空気作りがされていたように思います。

メリット

 前置きが長くなりましたが、メリットとしてあげられることは、まず第一に、聴く力がついたということです。
気づいたときには、身の回りの音を音名(ドレミファソラシド)で表現できるようになっていて、聴いた曲はなんでも音名で歌えるようになっていました。これは、次にあげる項目とも関係することなのですが、好きな曲を自分でピアノで表現できるということは、とても楽しいことです。一生の財産になります。

 次にあげられるのは、曲として表現する力がついたということです。
これは、和音の聴音があったことや、即興での伴奏付けがあったことが良かったのだと思います。聴いた曲のメロディーが音名でわかるだけでなく、なんとなくその場で伴奏をつけられるようになりました。いわゆる、耳コピができる、ということです。
 繰り返しになりますが、自分で好きな曲をぱっと弾けるということは、本当に楽しいです!これができる一点でだけでも、ヤマハに通わせてもらって本当によかったと思っています。(回し者ではありません。笑)

 ちなみに、これについては、どうやってやってるの?と聞かれることがありますが、自分でもなぜできるのかわかりません…。聴き取れるのと合わせて、和音のパターンが頭に入っているからでしょうか?理論やコード名は、全くといっていいほどわかっていませんが、なんか分かるんですよね…。

 三つ目にあげられることは、全国各地に教室があって、同じ内容のレッスンが受けられる、ということです。私の親は転勤族だったので、引っ越しても行く先々でスムーズにレッスンにはいっていけたのは、とても良かったと思います。

デメリット

 デメリットとして一つ目にあげられるのは、細かい技術は後回しになる、ということだと思います。
もちろん、手の形や指の使い方等教わりますし、練習もします。ですが、グループレッスンなので、個人レッスンほど一人ひとりの細かい技術面まで指導はしてもらえません。また、技術面以外のことに重点を置いたレッスンで、まずは楽しむという方針であることも、影響しているのかもしれません。
 親御さんが、技術面の基本的なことはみてあげられると、一番よいと思います。私は家族に誰もピアノを弾ける人がいなかったので(楽器を弾ける人すらいません)、変な手の形で弾いていたのが見落とされ、長らくそのまま弾いていました…。

 二つ目は、譜読みが後回しになってしまう、耳を頼った演奏をしてしまうということです。これは、もしかしたら私に限ったことかもしれませんが…。

 耳で聴いて、大体の曲のつくりが分かってしまうので、なんとなくそれでできてしまうのです。曲が簡単なうちはまだいいのですが、複雑な曲になってくると誤差も大きくなります。なにより、譜面にある表現の全てを耳だけで拾えるわけではありません。
 曲が難しく、本格的になってくると(個人レッスンに移る頃)、しっかり譜面を読まなくては曲が完成しなくなります。当時の私はそのことに気がつかず、耳を頼って雑な練習しかしなかったため、レッスンの進みが遅くなってしまいました。そうすると、つまらなくなってしまうんですよね…。

 三つ目は、できない子はつらい、ということです。グループレッスンに不向きな子がいる、ということです。
 子供が(大人もそうですが)複数集まると、どうしても能力差が出てしまいます。私はたまたまレッスンの内容をそつなくこなせるタイプだったのでよかったのですが、クラスにはいつも音あてを間違えてしまったり、わからなかったり、うまく弾けない子が必ずいて、子供ながらにかわいそうに思っていました。やっぱり、周りの子ができて自分はできないってつらいと思うんですよね。人間誰でも、得意・不得意があるので、グループレッスンでうまくできない子は、自分のペースでできるレッスンを受けさせてあげてほしいな、と思っています。

さいごに

 以上、メリットとデメリットをあげました。また何か思い出したら、追記するかもしれません。
 デメリットもありますが、私自身はヤマハ音楽教室に通わせてもらってよかったと感じています。メリットの項目であげたように、知っている曲をすぐに自分で弾いてみることができる、というのは本当に楽しくて、今でも大事な気晴らしの時間になっているからです。生涯続けられる趣味ができます。

 ヤマハ音楽教室に通っていてもそういうこと(耳コピ)はできない人もいますし、デメリットにあげた譜読みができない、上達が遅くなる、ということもまったくない人も大勢います。ただ、私のまわりの人を見て私がかんじただけではありますが、耳コピができない人は、その分譜読みをきちんとできたり、すばらしい技術を持っていることが多いような気がします。もちろん、どちらもできる人もいます…!

 もうちょっと上手に弾けるように、きちんと練習すればよかったなー、と思うこともありますが、なによりも、音楽を楽しい!と思う心を育んでくれたことに感謝していますし、喜びを感じています。この気持ちは、一生の財産です。

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