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【洋書多読】Where Are the Constellations?(203冊目)

2018年8月から、シンプルな英文をたくさん読むという「洋書多読」を日々の英語学習に続けてはや4年以上が経過しました。それ以降「ネイティブがネイティブに向けて書いたシンプルな英文」を毎日欠かさず読んでいます。

先日、僕にとって203冊目の洋書になる『Where Are the Constellations?』を読み終えました。

本書はアメリカの「Penguin Books」が発行している『Who was 〜?シリーズ』の中の一つです。

『Who was〜?』は歴史上の偉人や有名人を紹介するネイティブの小学生向けの読み物ですが、その「モノ・コト」バージョンに当たるのが『Where is/are・What is/are〜?』シリーズです。

ネイティブの小学校低学年を対象に書かれたものですから、47歳にもなる僕が読んでいることに多少の違和感を感じられる方も随分多いようなのですが、本シリーズで使われている英語はシンプルであるがゆえにクセがなく、私たちのように第二言語として英語を学ぶ者にとっては非常に学習効果の高いものになります。

もちろん大人が読むようなペーパーバックも読みますが、シンプルで実用的な表現が豊富で、かつ読み下すのにそれほど負荷の高くない『Who was 〜?』シリーズは、自分の英語を「使えるもの」に維持しておくためにする学習という点で最適なんです。

そんなわけで、折に触れて興味のある人物・場所及びトピックのモノを手にとって読んでいるというわけです。

宇宙のことを読むと、小さな悩みが吹き飛ぶ

僕は基本的に定住所を持たない「アドレスホッパー」で、月額44,000円で全国210箇所以上の拠点に住み放題になる「ADDress(アドレス)」というサービスを利用して、日本全国津々浦々を旅しながら暮らしています。

そんな僕が今年の10月に和歌山県のすさみ町というところを旅していた時に観た満天の夜空に感動して「そうだ、星座に関する『Where is 〜?シリーズ』があったはずだ!」と思って購入したのが今回ご紹介する『Where are the Constellations?』でした。

『Who was〜?』で使われているシンプルな英語で、ここまで科学的な記述ができるということの意味にもっと意識を向けて欲しい

ネイティブの小学校低学年生が読む本を本邦の英語学習者の方に優れた学習教材の一つとしてご提案するとほぼ9割の方が難色を示されます。中には不快感を顕にされる方もいらっしゃいます。

僕のナリワイである「英語コーチング」は、然るべき学位を有する専門家による英語教授・指導ではなくどちらかというとサービス業的な意味合いが強いので、クライエントさん(という呼称がすでにサービス業臭をプンプン匂わせていますが)を不快にするようなご提案は禁忌です。

そんなわけで、最近はあまり大きな声でその効果を強調することはしなくなってきたのですが、それでもやはりこの『Who was〜?』の持つパワフルな英語学習効果は私自身の英検一級・TOEIC925点の実績の大部分を作り上げてきてくれているので、お伝えしないわけにはいきません。

そんなわけで、こうしてnoteという媒体にこれまで読んできた『Who was /Where is〜?』について、折に触れて書き続けている次第です。

今回読了した『Where are the Constellations?』も非常に良い一冊でした。

個人的にはこのシリーズは大体1時間程度あれば読めるので、ちょっとした息抜きに最適です。ネイティブの小学生が使うようなシンプルな英語・英文法で、宇宙の仕組みや成り立ちをきちんと説明できるという事実そのものが、本シリーズの優秀さを物語ってくれています。

使える表現や単語が満載のWho wasシリーズ。情報量の割に若干根が張るのがほとんど唯一の欠点ですが、それを補って有り余る効果をもたらしてくれます。

これまであまり「多読」ということに意識を向けてこられなかった方は是非一度、騙されたと思って手にとって見てください。豊富なトピックの中からきっとお気に入りの、あるいは興味のある一冊が見つかると思いますので、まずはそこを足がかりに英語の多読の世界に入ってみていかれてはいかがでしょうか?


僕たちの小さな世界では、毎日本当にいろんなことがおきます。いいこともたくさんありますが、時に人を傷つけたり傷つけられたり、意図せず他人とトラブルになったり常に不安や心配事がつきまとったり…と、まるで心が休まる暇がありません。

でも、それらを宇宙的な規模で眺めてみるという想像的な視野を自分の中に持っておくと、人から言われて傷ついたことだとか、数百万円の借金だとか、親とのいざこざと言ったことが宇宙の塵芥ほどの価値もない、取るに足らない些細なことのように思われて、ちょっと心が休まったりします。

尊敬する宗教学者である釈徹宗(しゃくてっしゅう)相愛大学教授も「宗教の大きな役割の一つは、人間軸の時間・空間のスケールを人間の枠組みから大きく広げることである」ということを仰っています。

私たちの煩悩や執着、敵意といった感情は、数十億年という地球の歴史から見ればまさにごみのようなものですし、その地球すら、宇宙的な規模で見るとごみのようなものです。

そのような視座が私たちの身に日々降りかかる様々な不快な出来事を根本的に解決してくれることはありませんが、それらの不快な出来事に飲み込まれ、出口の見えない無限ループに陥ってしまうことを防いでくれる客観的な視点くらいは少なくとも、僕たちの中に確保してくれます。

宇宙に思いを馳せること、星に神話や物語を投影することは古今東西、文化や宗教の違いに関係なく、人類が連綿と行ってきた営みの一つであるということがこの『Where are the Constellations?』にも記されています。

そういうのを読んでいるとなんだか心がすっと落ち着いてきますし、さらには英語の勉強になるというおまけ付きです。手にとってみない手はないですね!


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