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アートと読書
好奇心で脳と身体が若返る
自分の姿を想像(思い出して)ほしい、
・公園を散歩している
・道端に咲いている花をみている
・気分がいい時に鼻歌を歌っている
・紙に落書きをしている
私たちは日常生活のなかで、
沢山のアートに触れており、
アートを自然に取り入れているのではないだろうか。
アートは変革をもたらす力強い存在だ。
音楽、絵画、映画や演劇に夢中になり、
自分のなかで何かが変化したように感じた経験はないだろうか。
今回、ご紹介する本は、
2024年に買った本のなかでも最高の1冊だ。
①生活にアートを取り入れてみる
「美的マインドセット」とは、
簡単に言えば身の回りのアートや美の存在に気づき、目的を持って自分の生活に取り入れる姿勢である。
人には少なからず好奇心があり、
生きる原動力となっているはずだ。
子供の時のワクワクした感覚、
何かにときめいた感覚、
我を忘れて夢中になった感覚など
好奇心を忘れかけていた自分がいた。
著者は美的マインドセットがある人の特徴として、
①好奇心が強い
②遊び心のある、終わりのない探求を好む
③鋭敏な感覚を持つことを意識する
④創造者もしくは鑑賞者として創造的活動に参加する意欲がある
を挙げている。
人間として生命力を保つために、
アートがいかに重要か理解できる。
②自分を取り戻すために(メンタルヘルスの回復)
自分の内側を見つめるために、
本書では『落書き』について書かれている。
落書きやぬり絵、
思いのままに絵を描くことは、
いずれも前頭前野皮質を活性化させる。
これは集中力を高め、
感覚情報に意味を見いだすことを促す領域である。
落書きをすると、
同じ職場で落書きをしない同僚たちよりも、
分析力、情報の保持能力、
集中力がいずれも高くなることが明らかになっている。
落書きは脳への血流量を増やし、
精神の回復や、
神経のシナプス結合を促す。
そして、私が共感したのが、
「トラウマ」や「フラッシュバック」からの回復である。
本書で説明されているトラウマとは、
体がさらなるダメージや将来受ける可能性のあるダメージを食い止めるために用いる自発的な自己防衛のメカニズムです。
トラウマは欠陥でも弱さでもありません。
安全と生存のためのきわめて効果的なツールだと言えます。
本書ではトラウマは誰しも経験があり、
生理的な反応だと説明されている。
そして誰にでも遅かれ早かれ訪れる。
例えば、私のトラウマは、
スポーツで怪我をした場面である。
バスケットをしていて汗でぬれた床で滑り、
一瞬で膝の靭帯・半月板を損傷した。
それがトラウマとなり、
体育館で走る際には床が気になってしまう。
このような時に、
特効薬となるのが『アートから養える想像力』だと思う。
想像力には私たちが理性的に行うあらゆうことを補う力があり、
私の経験上このようなアートは言葉を超え、
自分のなかで何が起きていて、
それをどう解決すればいいのかを理解させてくれる。
こんなふうに絵を描くことによって、
想像力や可能性にアクセスできる。
何かに困ったら、
・落書きするのも良し、
・踊るのも良し、
・歌うのもの良し、
様々なアートを活用し、
想像力を養うことで、
スポーツで怪我をしたトラウマから回復する可能性が見いだせるかもしれない。
さらに本書では、認知症予防、パーキンソン病、脊髄損傷などにアートを取り入れた効果も検証されている。
アートを用いた想像力には、
とてつもない威力を感じる。
③アートとともに進化しよう
人間の繁栄は突き詰めるとこう集約できる。
アートが文化を創造する。
文化がコミュニティを創造する。
そしてコミュニティが人間らしさを創造する。
よく考えてみると、
人間の繁栄には、
アートという要素が関わっている。
本書を読んでいて共感した。
そして、アートから文化が生まれ、
コミュニティが生まれる背景には、
ストーリーが想像・創造されている。
そしてこれからも、
人間の想像力は広がり、
テクノロジーを使ったアートなど、
見たこともない世界が創造されるだろう。
本書の最初にある、
チームラボ・ボーダレスの画像ように。
(お台場で見た時は、まじですごかった)
③最後に
アート脳を読んで思ったことは2つ。
①日々の生活でアートを意識するだけで、
心も体も元気になり、幸福感が得られる。
元気で長生きできる。
②これから人類が発展していくためには、
アートの力が必要不可欠だということ。
想像力の威力は半端ない。
毎日を想像的に過ごしていくために、
美術館やクラシックを見にいったり、
公園を散歩したり、
旅行に行って自然の豊かさを肌で感じたり、
この何気ない日々の挑戦が、
自分や人類の文明を作る原動力となり、
毎日が充実した1日になるのではないかと思う。