見出し画像

新聞 遊具から学ぶ食事の在り方

種類:日経新聞 夕刊
掲載日:2023/05/13

今日のプロムナードの欄は、
批評家の北村匡平さんが担当だった。

遊具についてのエッセイには、
森の自然で中で危険と隣り合わせで遊ぶ子どもたちと、
ルールを守りながら安全に遊具で遊ぶ子どもたちとの
比較が書かれていた。

いずれもメリットデメリットがあると思うのと、
環境にも寄るため、どちらがいいとは一概には言えない。
理想を言えば、この時代ならいいとこ取りをした
融合された遊具が一番なんだろうなと思う。

自然の中で当たり前に遊ぶ子ともたちは、
注意深く自然を観察し、慎重に行動するらしい。
「危ない」ことを身をもって実感し、
きちんと理解できているからのようだ。

自然の中で子どもを育てているのは
大阪府「森と畑のようちえん いろは」と文中にある。
運営者の福井さんの話が興味深い。

『福井さんは森より公園の遊具の方が怖いらしい。
誰かが安全に作ったものだと安心しきって確認せずに遊ぶからだ』

この文章を読んでぱっと脳裏に浮かんだのは
我が子が私の作った料理を躊躇なく口に運び入れる姿だ。
全く躊躇わないのが不思議でならないのだが、
そうか、安心しきっているからなのか。

別に毒が入っているかを疑ってほしいわけではなくて、
どんな味なのか確かめないのかなと思っていた。
絶対に美味しいと思っているのだろうか。
信頼されているということは、
一定の基準を満たした食事を
提供できているということなのだろうけど、
当たり前な顔をして口の中に食べ物を入れていく様子は
なんの警戒心も見られない。

私は公園の安全な遊具と同じで、
子どもに寄り添った味付けをし過ぎているのかもしれない。
こういう遊びが、味がお好きでしょうと、
好みを考慮し過ぎているのかもしれない。

自然の中で遊び、経験から学ぶのと同じように、
味付けを自分でやらせる料理を増やしてみたり、
新しい刺激として大人向けの味付けにしてみるのもいいかもしれない。

遊びでも食事でも、世界を広げるには
決まった枠を取っ払い、自由に感じることが必要なようだ。

よろしければサポートお願い致します。 製作の励みになります。