これから、どうなる?原油安と株価のお話


こんにちは、サカモトです。

2016年に入り、下がり続ける株価。アベノミクスは失敗したのか?止まらない原油安。これから、一体どうなるのでしょう?

これに対し、原油安の原理とそこから見えてくる、株価の動きに対して苫米地博士の見解を載せていきます。(2016年2月11日放送 バラいろダンディより)

「原油安ってことは、OPECが持っているオイルダラーが投資から逃げていきますからね。そういった意味で、株安になっていくということで
今後原油安が続いていくかどうかってことですけども。

あの、先月末、駐日イラン大使と昼飯会やりまして、そん時、彼がこういうこと言ってました。

『価格に関係なく、かつての250万バレルまで戻す』って言っていますね。

これは、輸出ですよね。一日だいたい250万バレルぐらい輸出していましたんで。ってことは、戻すっていうしかも、価格に関係なくって言ってますよね。

これ、イランの経済制裁ってことをまず、理解していただくとこの内容が分かると思うんですけども、2006年から2012年の間に複数の色んな経済制裁措置がされています。

で、2011年に日本は(イランからの原油を)20%削減。そして、2012年にEUがイラン原油を制限しようとしたところ逆にイラン側はイギリス、フランスにはもう売らないって言って輸出を停止しているんですよね。

で、その結果がどうなったかというとまさにこれですけども。
2011年に世界3位250万バレルだったんですね。それが、世界11位、100万バレルまで輸出減が起きているんですよ。

それを今回、250万バレルに戻すってことは、元に戻るっていうことですよね。それと2015年7月末の核協議ってありましたよね。あれが最終合意したんで。それで、経済制裁が外らせれることになりました。

そして、今年の一月から実際、EUとの間では輸出が始まっています。で、EUはユーロ建てで(取引を)やり始めていますね。
それは、まさにその一つの例ですけども、ドル建て以外の通貨の決済が今、どんどんされるようになってきているんですね。
これ、昔は出来なかったんです。

例で言うと、イラクとフランスが2003年にユーロ建てでやろうとしたらば、2003年はまさにイラク侵攻で。あの時、大量破壊兵器は出てこなかったんで。ドル以外の通貨での決済をやるぐらいなら、
その国を潰しちゃえ位の力が当時はあったんですね。

で、それが無くなってきているってのは一つ(の要因)もちろん、日本は2003年から円建てでやっているんですけども。これは、経済制裁だったからやってきたんですけども。

それと、原油安の話ですけども、今までは、だいたいバレル100ドル水準だったのがこれ27ドルって書いてますが、今日は26ドルになりましたけど。

2015年の12月にオバマ大統領が実はずっと、1975年から原油の輸出は禁止していたんです、アメリカは。で、世界最大輸入国だったんですね原油は。もちろん戦前アメリカは、輸出国でしたけど、原油の。

で、それがもちろんアメリカでシェールオイル革命ってのがありまして
そういったことで、アメリカがもちろん輸出国に変わりつつある。

そして中国の景気が悪くなっている。そういったこと全部から、今思いっきり原油は余り始めているわけですよ。

そこでOPECは皆で生産調整をしようかっていう話になったはずなんですけど(生産調整を)しないってことで。で、だいたいサウジアラビアはバレル5ドルまで採算取れるって言われているんで。

で、アメリカのシェールオイル潰せるまでやっちゃえ。ってな感じで。
彼らも『減産しない』って言っている。

で、そういう中で今回、イランが250万バレル。世界2位のレベルまで戻すって言っているってことは、これは『当分原油安は続く』っていうことですよね。

そういう枠組みの中で、日本の役割をちょっと考えてみたいんですけども。まず、アメリカのドル建てという論理がずっと強かったわけですよね。

で、実際はそれをユーロ建てにしようとしてイラクは戦争まで起こされているわけですよね。ところが、逆に経済制裁したことによって2003年から実は日本は原油が無くなるわけにいかないんで、イランと日本の間は円建て決済をやってきているんです。

で、ただし今回円建て決済がずっと今でも続けられるので、実は例えば、ヨーロッパではユーロ決済です。
アメリカでは今、シェールオイルのおかげですでにアメリカは原発がシェールオイルで不要にまでなっていて、いくつか廃炉になっているんですよ。

つまり、日本も当分この後は『原発不要になるまで安い原油が入ってくる』ことが分かっているわけです。

で、もう一つあるのは、円建てでずっと輸入してたんですけど実際はその円はどこにあるかというと、イランには送金されていないんです。

日本のメガバンクのイラン政府の口座にとてつもない金額がプールされているんですよ。それを経済制裁で、医療機とか一部の物にしか使えなかったのが、今回1月末で無くなりましたんで。

ということは、どういうことかというと今後は日本からすでにプールされている大量の、みずほとかに入っている、すでに過去に支払うべきだった円が今後、逆にそれを使って日本は投資することができるんで。

イランからの支払いが滞ることは無いわけです。すでにあるお金が使えるようになってきたわけで。

ということで、今後は日本は、そして今、アメリカは経済制裁を解除するのにヨーロッパはやりましたけど、国内法で1年掛かるんですよ。そこには、中国とEU諸国がだいぶイランに投資しているんですけども。

日本も、今、投資するべき。逆に言うと、この段階で遅れると、中国とEU諸国に例えば、原油の精製施設等、全部取られてしまうんで。

おそらく、日本はインフラ、環境、医療、福祉こういったところが求められているんで。これから、過去の石油決済代金、もちろん今後も円建てやるのでどんどんイランに投資するべきタイミングだと思います。

イランというと、イスラム諸国ですよね。シーア派のイスラム諸国ですけども。いわゆるペルシャであって、ペルシャ語をしゃべる人達であって、さっきのサウジアラビアのアラビア語をしゃべる人とはまた違う。

ものすごい古い歴史があって。ものすごく、日本に対しては親日的な。
あの、例えば、日露戦争で日本がロシアに勝ちましたよね。あれを見て、あれは立憲王政がロシアに勝ったっていうので、イランも立憲王政制度を入れようっていう動きがあったくらいです。

そういった意味で、日本人がなぜか好かれているのは、ロシアに勝ったってのが結構アラブ世界で喜ばれているんですけど。

(株価はこのまま、落ちていきますかの問いに対して)

株価はおそらく、『原油安だけではなくってまだまだ株価が下がっていく可能性は十分あります』よ。

これは、為替との動きが関係あるんで、簡単に言うと、日本の株価というのは、実はほとんど日本人じゃなくて6割、7割が外資系のファンドが買って動かしている話なんで。

それは単に円の動きにそのまま移行しちゃうんで。円が高くなれば売られる、安くなれば買われる。それだけの話なんで。

そうすると、円高は今回、黒田さんが(マイナス金利)0.1%やりましたけど、FRBで利上げはしないっていう論理で、本来上がるべき分が上がらなかった分がはるかに大きいんで、ということで、おそらく、今後も円はもうちょっと高くなる可能性がある。

ということは、株価はもうちょっと安くなるのが続く可能性がある。

こういったものすごく、複雑な経済の状態の中で、どうやってお金を稼ぐかまで含めて、国家レベル、個人レベルでいろいろ悩みがあると思うんですけども。

(ここで、新刊の本を取り出して)あの、ちょうど新刊が出ましたんで。

『あなたの収入が必ず増える!!即断即決「脳」のつくり方』
これ、今週の新刊なんで。

これを、読んでいただくと、どうやってこれから収入増やしていくかってことが、日本政府にも、お奨めする本です。

(オイルマネーに関係ないですよ、先生!!という突っ込みに)
まあ、直接的は、あまり関係ないですけど。。。

最後には、自分の本をアピールするあたり、ちゃっかりしているというか、なんというか。

でも、株価はまだまだ下がるみたいですね。注視していきましょう。


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