見出し画像

人生と切り離せないもの:カジュアルなものとしてのウイスキー

 およそすべての人に「これなしには人生をとてもやっていけない」というものがあると思う。私にとってその最たるものの一つがお酒である。とても個人的な意味において、お酒は人生の友である。

 お酒ならば何でも好きだ、というのはさすがに誇張ではある。でもたいていのお酒は飲める。尤も、一番好きなものは何ですかと言われたら日本酒、ついでワインだ。でも普段よく飲むのはもっぱらウイスキーである。どうしてかと言うと、大抵なんにでも合うからだ。それにいい香りがするし、飲んでまろやかに辛いところがいい。私は甘みの強いお酒が飲めないのだ。
それに第一、ビールや甘いお酒やらより、健康的な感じがするし。お酒と切り離せない人生の、せめてもの抵抗である。

 ロックはあまり飲めないけれど、カンカンで買うハイボールも好きだし、瓶を買って自分の好きな濃さの水割りを作るのも好き。遠い昔に「サントリー・角ハイボール」のCMで色っぽく微笑む井川遥さんに心を撃ち抜かれて角ハイボールのカンカンを買って飲んでから、私はカンカンで買うのならサントリーの角ハイボールが俄然好きだ。もちろんあのなんとも絶妙なパッケージデザインも好きだけれど、結局のところ一番癖がなくて飲みやすい気がするし、カンカンなのにちゃんとウイスキーのうっとりするような匂いがするのだ。

 余談ではあるけれど、私の知り合いの男の人はみんな「結局ウイスキーは角瓶が一番うまい」と言う。お酒を扱うお仕事の人も軒並み口をそろえてそう言うので、たぶん男の人にはたまらない味がするのだろうと思う。みんな家には角瓶を一本置いているんだそう。
 
 でも私が瓶で買うならがぜん「RESERVE」だ。


https://amzn.to/3nFHX7c

 これもサントリーのウイスキーで、もう、これがびっくりするほどおいしいんです。これは以前私の叔父が勧めてくれたものである。お酒好きの私と母に一本プレゼントしてくれたのだが、私も母もみるみるこの「REZERVE」の虜になった。なんというか、本当に「まあるい」ウイスキーなのだ。香りにも飲み口にも角が一つもない感じ。何度飲んでも飲み飽きないおいしさで、ソーダで割るとしゅわしゅわといい匂いがはじけてくらくらする。瓶がちょっとヴィンテージライクなデザインであるのもかわいいし。高いウイスキーなんかをいただいたこともあるけれど、これを超えるおいしいウイスキーに私はまだであったことがないような気がする。
 
 私と母はしょっちゅう集まってお酒を飲む。たぶん母の人生においても、お酒は生涯の友であるのだと思う。尤も私と母は別々に暮らしているので、その都度どちらかの家か、あるいは外のご飯屋さんで集まって飲む。だからそのときどきで飲むお酒はいろいろだ。でもどちらかの家に集まって、「REZERVE」の瓶を見つけると、私たちはいつもちょっとした歓声をあげるのだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?