【Twilight Masquerade環境】ドラパルトホエルオー【PTCGL】
ナイトワンダラー環境のホエルオー考察は終わった。
……はずだった。
リザードンexを相方とすることをやめてデッキを再構築した結果、考察としてまとまり、まだ1ヶ月ほど使用可能期間のあるPTCGLにてデッキとして完成させることができたので紹介したいと思う。
まずはドラパルトホエルオーに到達するまでの思考の過程を記述し、その後デッキ構築、立ち回りを解説する。
ホエルオーとレントラーは共存しないというのが私の持論だったのだが、それを覆す形で新しい議論へと進めることができたのが非常に有意義であると感じている。
環境の変化もあるため、レントラーとの共存もできるように変化している、ととらえることもできるであろう。
今回のデッキのアイデアは、「エネ要求の少ないポケモンで構成する」という考え方を軸として生み出された。
何か似たような考え方の別のデッキへとつながってくれるとよいと思い、ここにデッキを残したいと思う。
リザードンexからの解脱
前回noteにて、ナイトワンダラー環境のホエルオーの構築をまとめた。
その最終到達点だったリザードンホエルオーは、リザードンexのパワーとその補完としてのホエルオーをピジョットexでまとめつつ、打点補助とサイド管理をしてくれるヨノワールとのシナジーを発揮してV、exをも一撃で倒していく、前のめりな構築だった。
ただ、現環境のリザードンexに対する風当たりは厳しく、オーガポンみどりのめんex、デヴォリューションというリザードンexに対するメタカードともいえるものが闊歩しているこの環境においては肩身の狭い思いをしなければならないのも事実であった。
「リザードンから、離れたいなあ」
その一心で3つのnoteを書き上げ、リザードンホエルオーに終止符を打ってデッキを解体した。
ホエルオーに最適なシステム
ピジョットexの評価
ホエルオーを主軸に置くデッキにおいて、ホエルコを置いてホエルオーに進化させることはそれほど難しくない。
難しいのはリバーサルエネルギーに触れることである。
ホエルオーはハイパーボールというサーチ手段があるのに対し、リバーサルエネルギーのような特殊エネルギーはサーチができないことが原因である。
リバーサルエネルギーに触るためには2つの方法がある。
1つはピジョットexのような確定サーチによる方法、もう1つはサポートをはじめとしてとにかくいっぱい引くという方法である。
前者は確実にリバーサルエネルギーに触ることができるのに対し、後者はがんばっても引けないときは引けない。
したがってピジョットexがシステムとして優秀であることは明らかである。
しかしながらピジョットexの看過できない弱点、それはサイド2である点である。
ホエルオーがアタッカーとしてバトル場にいるとき、ボスの指令により避けられ、後ろのポケモンが攻撃されがちである。
ピジョットexは逃げ0ゆえボスの指令で呼んでも逃げられるにもかかわらず、重要なシステムポケモンであるという性質上、ホエルオーと対峙するよりピジョットexを2回ボスの指令で狙ってサイドを2枚もらう方が有効であることも多い。
このジレンマに苦しみながら、ホエルオーのシステムとしてピジョットexを採用してみるところから研究が再出発した。
ロトムVの脆弱性
ピジョットexを立てるにあたってその準備をしてくれるポケモンとしてロトムVがいる。
逃げエネの重いホエルコでスタートしてもロトムVはドローを確実に行える点がかみ合っていて優秀である。
しかしながら、ロトムVは非常に倒されやすい。
せっかくサイド1のホエルオーを押し付けているのに、ロトムV、ピジョットexをちょちょいととられてサイドがどんどん進行するのはいただけない。
ピジョットex以外にサイド2を置くことは、ホエルオーを軸とする以上弱点をさらし続けている状態になってしまう。
それならばロトムVは置かない方がいいだろう、またネオラントVやイキリンコexなども採用しない方がいいだろう。
サイド2を嫌って構築を進めるなら、ピジョットexもそのままでよいのだろうか?
ピジョットexからドロンチへ
ピジョットexでないシステムを採用するならば、たくさん引けなければならない。
ここでまず、ビーダルを考えるのだが、ビーダルは手札が詰まることと逃げ2であることが問題だ。
5枚まで一気に引いて手札を安定させ続けられるが、ドローがそれ以上伸びない。
逃げ2で縛られやすいのも厳しい。
こういった問題を加味すると、レパルダスとドロンチが候補に挙がる。
私は前にドロンチをシステムとして半分採用した、飴なしドラパルトリザードンを組んだことがある。
ドロンチはシステムとして優秀で、レパルダスにない良さとして、ドラパルトexに進化できてアタッカーになる、という点が挙げられる。
この点を評価し、ドロンチをシステムとして採用し、ドラパルトexもアタッカーにする。
この時点でネオアッパーエネルギーの採用が決まった。
ホエルオーは「最」序盤のアタッカー
ホエルオーって、1体立てるのが限界じゃない?
ここで実際の試合をイメージしてもらおう。
ホエルコをベンチに出して手ばり、ホエルオーに進化させて手ばりでホエルオーは起動する。
ホエルオーは最強なので一撃できぜつさせられるとは限らないが、対リザードンex戦や対レジドラゴVSTAR戦などホエルオーを少しがんばればワンパンできるポケモンというのもいる。
ホエルオーがワンパンされたとき、だいたいの場合に次のホエルコには手ばりができていない。
すなわち、後続のホエルオーが起動しないのだ。
このような経験が私にはたくさんあることに気づいた。
つまり、ホエルオーって、1体立てるのが限界じゃない?
ホエルオーのメリット
前項ではホエルオーを立てるのがたいへん、という話をしたが、ホエルオーは最強なのだ、という注釈をここで入れたい。
ホエルオーは、サイド1で耐久230で火力が240ある。
これが相手に与える負荷が尋常ではないのだ。
非エクで倒しづらくそれでいてパワーもあるとくれば、無視はできないが対面もしたくないというとんでもない存在として立ちはだかるのだ。
ホエルオーをぶつけることが、既にアドを生んでいるのだ。
ホエルオーの最序盤性
ホエルオーのエネ要求は2手ばりで満たすことができる。
これは、対戦開始からのにらみ合いをしながら準備を進めていけば十分可能なラインである。
逆に、途中からホエルコを出して育成することは何かしらのエネ加速を必要とする。
このことから、ホエルオーを立てるのは最初の1体だけ、残りの試合は他のアタッカーで戦い抜くというのが現実的なのではないだろうか。
後続のアタッカー
レントラーは中盤のアタッカー
ホエルオーが倒された後に誰で攻撃するのか。
必要なのはエネルギー要求の軽いアタッカーである。
するとすぐに、リバーサルエネルギーをホエルオーと共有できるみなぎるせんこうのレントラーにいきつくことと思う。
レントラーというポケモンは、他のポケモンが倒されたのち、奇襲的に現れてその雷タイプを活かして1体もっていくという仕事をすることが多い。
つまりは、レントラーは中盤アタッカーに向いているのであり、ホエルオーの次にぶつけられるポケモンである。
かがやくリザードンは終盤のアタッカー
1体目きぜつ→ホエルオー→レントラー→レントラー
このあとが問題で、そろそろサイド差をまくらならなければならない。
サイド差関係なく攻撃を行うギミックをもち、エネルギー要求が軽く、火力の高いポケモン。
かがやくリザードンが頭に浮かぶことと思う。
ここまでのアタッカー、システムポケモンがサイド1ポケモンで固めることができる点も非常に重要である。
ガチグマアカツキexは最終盤のアタッカー
かがやくリザードンはもちろん強力だが、ガチグマアカツキexはどうか、と思われたであろう。
ガチグマももちろん強力ではあるが、サイド2である点を考慮すれば、最後の相手の残りサイド1の状況で出てきて高耐久を押し付ける展開が特に強力であろう。
かがやくリザードンでは倒されてしまうような場合にも、その耐久を押し付けることで解決することができるかもしれない。
カースドボムについて
サマヨール、ヨノワールのもつ特性カースドボムにより、相手にサイドをとらせながら打点補助を行うことができるようになった。
カースドボムはリバーサルエネルギーと相性がよく、紙ではこちらも合わせた方向で研究を進めている。
PTCGLの環境にはカースドボムのサマヨール、ヨノワールがまだおらず、その環境のままこれからまだ1ヶ月ほど遊べるため、ここではカースドボムなしの構築で紹介させていただく。
また、相手のカースドボムにより、こちらのリバーサルエネルギーの発動ができるかどうかは一筋縄ではいかないので、ナイトワンダラー環境はより難しく面白くなっている。
デッキ解説
ポケモン
ホエルオー、ホエルコ
ぶつけるだけで強いアタッカー。対戦開始からの2手ばりで起動させる。最初に確実に1体立てるために2-2採用。
レントラー
特性とリバーサルエネルギーにより即起動が可能。ルギアVSTAR、ピジョットexなど雷弱点をつける相手にはとても強い。追加でネオアッパーエネルギーをつけるとサイドが逆転しても攻撃を続けられる点に注意。場面によっては2回起動もできる2枚採用。
かがやくリザードン
終盤においてエネ要求の軽いアタッカーとして採用。ディアルガVSTAR、オーガポンみどりのめんex(勇気のおまもりつき)など炎弱点をつける相手には強く立ち回れる。かがやくポケモンなので1枚採用。
ガチグマアカツキex
最終盤においてエネ要求の軽いアタッカーとして採用。かがやくリザードンでは倒されてしまうところを持ち前の耐久力で耐えつつ攻撃することができる。終盤に1回使えればよいと思い、ヒスイのヘビーボールも採用しつつ1枚採用。
ドラパルトex、ドロンチ、ドラメシヤ
ドロンチはシステムポケモン、と見せかけてネオアッパーエネルギーを絡めて奇襲をかけるためにドラパルトexも採用した。展開優先で4-4-1採用。中盤において唯一能動的に攻撃できるポケモンなので、相手がリバーサルエネルギーに甘えて待ってきたところに奇襲をかけたい。
ピィ
確実に使いたい2枚採用。序盤の展開に手札を消費することも多いため、手札を安定させて戦えるように採用。逃げ0も偉い。
マナフィ
月光手裏剣対策ということになるだろうか。明確な対策対象は特にいないがあるといいと思い1枚採用。
グッズ
なかよしポフィン、ネストボール、ハイパーボール
展開優先で4-3-4で採用。進化ポケモン、レントラーを連れてくるのでハイパーボールの価値が高い。
ヒスイのヘビーボール
1枚採用。かがやくリザードンやガチグマという1枚採用のたねポケモンをサイドから救出する役割を担っている。
カウンターキャッチャー
ボスの指令との枠の取り合いの果ての3枚採用。4枚ある方が好きなポケモンを呼び出せてサイドをとりやすい。効率的にサイドをとる必要があるので優先的な枠ではある。
ポケモンいれかえ
2枚採用。ピィをバトル場に出すのが主な仕事である。かがやくリザードンやガチグマを何度も攻撃させることもできる。
すごいつりざお
2枚採用。ポケモンと炎エネルギーを山札に戻して使えるようにする重要なリソース。博士の研究で巻き込まれるのが少し怖いので慎重に扱いたい。
ポケモンのどうぐ
緊急ボード
ドロンチにつけてピィがいなくとも逃げ0を作り出す役割を果たす。1枚採用。
サポート
博士の研究、ナンジャモ
とにかくいっぱい引きたい4-4採用。リソースがしんどくなければ博士の研究を優先して使用して山札を圧縮したい。
ボスの指令
カウンターキャッチャーの使用が基本なうえで、最終盤にサイド差によらず好きなポケモンを倒して勝利するための2枚採用。
スタジアム
お祭り会場
シンオウ神殿、ポケモンリーグ本部がしんどいのでスタジアムをはりかえるための2枚採用。種類としてはなんでもよいが、特別相手の利にならず、また特殊状態を防ぐ役割を担うスタジアムとして採用した。
エネルギー
リバーサルエネルギー
本気の4枚採用。ホエルオー、レントラーにつけて起動させるのが基本。ホエルオーの起動にリバーサルエネルギー2枚を消費することも多々あるが、炎エネルギーが引けないくらいならリバーサルエネルギー2枚つけてでも動かしたほうがいい。
ネオアッパーエネルギー
ACE SPEC故の1枚採用。ドラパルトexを即起動させるのが主な使い方だが、レントラーにつけて継続して殴らせることもできる。
基本炎エネルギー
3枚採用。2枚だと触れず、4枚は少し多い感じがしたが、ここはお好みで変更してよい。
立ち回り
序盤
まず、にぎにぎドローで手札を安定させたいこと、サポートを使って安定的に展開がしたいことから後攻をとります。
とにかくいっぱい展開をして下の盤面を目指します。
ホエルコはどうせ1体しか育てられないので1体展開で十分である。
ホエルコをホエルオーに進化させれば倒されにくいので、ゆっくり手ばりで育てるとよい。
1体きぜつさせられたらホエルオーが出ていって大ダメージを与えるという動きを押し付けていく。
序盤の注意
リバーサルエネルギーを見た時点でゆっくり準備をしてくる相手や、ホエルオーをいきなり呼び出して殴りだす相手もいると思われる。
それに備えて、いつでもドラパルトexを立てて押し付けられるように準備を進めておきたい。
中盤
ホエルオーが倒されたらレントラーの出番である。
レントラーはホエルオーと違って即起動ができるが、逆にそのターンにレントラー自身とリバーサルエネルギーを揃えないといけないのでその点が難しい。
場合によってはレントラーを2回押し付ける必要もあると思われる。
終盤
ここまで順当にポケモンが倒されていれば、かがやくリザードンを相手残りサイド2で押し付けることが可能であろう。
これでサイドとりきりを防ぎつつ、サイドをまくり始めることができる。
そしてかがやくリザードンがきぜつさせられたらガチグマを押し付け、要求値との戦いになる。
場合によっては残りサイドが少なくなった段階でドラパルトexを起動させ、これまでばらまいてきたダメカンをファントムダイブですべて回収して勝利するという方法も考えられる。
逆に先にドラパルトexでダメカンをばらまいてからかがやくリザードンとガチグマで勝負を決める場合もあるので、それを念頭に置いてダメカンを載せることも重要である。
ナイトワンダラー環境の調整例
上のようにヨノワールラインを3-2-1で採用し、自発的にカウンター状態を作り出すことができるので、カウンターキャッチャーを多めに採用、ボスの指令を削る、という形で調整することができる。
夜のアカデミーを採用することにより、ドロサポを用いて必要パーツを集めやすくなると思っている。
ドラパルトexのラインが少なくなっているが、そもそもヨノワールのラインとベンチ枠を取り合って下のような盤面展開になるものと思うので、必要なドラメシヤ、ドロンチの数としてはそれほどしんどくはない。
ピィが相手のサマヨールのカースドボムで容易にきぜつさせられるので出し方には注意して戦わなければならない。
リバーサルエネルギーを採用しているのでヨノワールがワザを使うことができる点にも注意してほしい。
ヨノワールのワザは150ダメージ与えて逃げられないという効果が付いているので、自身のカースドボムと合わせて280、ピジョットexを倒すことができる点が優秀である。
カースドボムで自発的にサイドを与えながら進むので、アタッカーの数としては前述のPTCGL環境よりも少なく済む。
対戦の流れが大変早いので、準備を早急に済ませながら進めることが重要である。
おわりに
以上で今回の構築の紹介は終わりとする。
ホエルオーの性質と向き合った結果、さらに適した構築に到達できたことを喜ばしく思う。
ステラミラクル環境が待っているが、新カードもある中でどのようにこのデッキも含めて発展していくのかが楽しみである。
最後に、少しずつ元気になってきた私を支えてくれる身近な人、時折声をかけては遊び、一緒に考えてくれる友人たち、そして、序盤から存在感を放つホエルオーとそのデッキに感謝の気持ちを込めて、この記事を締めさせていただく。
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