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【セグレイブ+ホエルオー】ホエルオーの教科書【ジムバトル複数優勝】

ホエルオーの大きさはロマンだ。
火力と耐久を備えたそのロマンの塊をどのように取り扱うべきかをここに記す。
ホエルオーの性能を説明したあと、セグレイブ、リバーサルエネルギーに関して記述する。その後ホエルオーを支えるだろう3つのエンジン(ワタシラガ、キルリア、ビーダル)を検討する。以上の考察の結果をもってホエルオーのデッキ構築、立ち回りを解説する。

ホエルオーが強そうだと思う、思ったことがある人たちとすべてのホエルオー好きへ、この記事が届くことを願う。

自己紹介

2023 S1 シティリーグ ベスト8 (やりくり型モスノウホエルオー)
2023 愛知CL 2勝3敗 (リファイン型ホエルオー)

詳細はこれらの記事を確認されたい↓

また、この記事で紹介するホエルオーを用いたデッキにてジムバトルで優勝している↓

ホエルオー

この記事にて扱うホエルオーは以下のジャンボサイズホエルオーとする。

かわいい。

ワザ

水水水無の4エネで放つスペシャルウェーブは素点120でホエルオーに特殊エネがついていれば120追加、240ダメージ出る大技である。
これは以下のように重要なダメージラインである:

  • 多くのV、たねexを240ダメージで倒すことができる

  • 280-240=40 (VSTARにスペシャルウェーブを打つとパニックマスク圏内)

  • 240+90=330 (スペシャルウェーブとかがやくゲッコウガのげっこうしゅりけんを合わせることで多くのVMAXや大型exを落とすことができる)

耐久

素のHPが200あり、特性ジャンボサイズにより受けるワザのダメージが-30される(注. ワザのダメージとしか書いていないので、自分のポケモンの使うワザのダメージ(ドラピオンVのダイナミックテールなど)についても軽減が働く)。特に、ホエルオーをワンパンしようとすると230ダメージが必要である。Vでないのでこだわりベルトは反応しない。
この耐久は以下のように重要である:

  • アルセウスVSTARのトリニティノヴァ、ルギアVSTARのストームダイブ、ヒスイヌメルゴンVSTARのアイアンローリングを耐える

  • ダブルターボ付きミュウVMAXのテクノバスターでワンパンするにはパワータブレットが2枚必要

  • (110-30)+(110-30)=160<200 (ウッウのおとぼけスピットを2回耐える)

  • 60+30×6=240→140-20×6=20≦40 (サーナイトのブレインウェーブでワンパンしようとするときにエネ加速をサーナイトexのサイコエンブレイスのみによって行うとパニックマスク圏内に入る)

評価

「非エクで240ダメージ出るのって強そうだよね。」
「~~して……したら実質耐久が○○になる!すげえ!」

……そしてどれだけの人が実際にデッキにしてみただろうか、いろんなデッキと戦ってみただろうか。
今日まではそれでいい。でも今日からは、この記事をもとに実際に回してみてほしいし、わかってほしい、その実際の強さを。

  • ロストはホエルオーを落とすことに苦労しかしないので、ホエルオーはアタッカーなのに放置され、そのまま攻撃し続けることができる

  • サーナイトexはザシアンVではサイドが間に合わないのでサーナイトを育成し続けるかフワンテを使いまわさないといけないのに、パニックマスクも警戒しないといけない

  • パオジアンexはホエルオーを倒し続けるリソースが重すぎる

  • アルセウスVSTAR、ルギアVSTAR、ヒスイヌメルゴンVSTARはホエルオーをワンパンできないので、サイドが1:2交換で進む

とても強そうに聞こえると思う。ぜひ自分の目で確かめてみてほしい。

次の項目からはデッキ構築をするにあたって考察するべきエネ加速、特殊エネルギー、エンジンの考察をしていく。

セグレイブ

どこにでも好きなだけつけられるのは強い。

ホエルオーの重たいエネ要求を満たそうとすると、後述するリバーサルエネルギーが発動しないときには、基本水エネルギーを3枚はつけなければならないため、セグレイブが必要不可欠である。
問題なのは2進化ポケモンであることである。カイがあればふしぎなあめとセグレイブを持ってきてセビエから直接進化できるとはいえ、その間ドローサポートが打てない。ホエルオーが火力を出そうと思うとドローサポートにより特殊エネルギーに触れる必要があるので、噛み合っていない。ここを解決するのが、次項のリバーサルエネルギーである。

リバーサルエネルギー

最強エネルギー。

他の特殊エネルギーを採用するとセグレイブによるエネ加速が必須になってくるが、リバーサルエネルギーならばホエルオーの重たいエネルギー要求を手ばり2回で解決することができる。したがってセグレイブなしで戦うことができるというメリットがある。

リバーサルエネルギーを用いた立ち回り

サイド不利時に働くリバーサルエネルギーの性質を活かすと、ベンチで控えさせたホエルコ、ホエルオーに手ばりを行いエネルギー要求を満足させつつバトル場のポケモンがきぜつさせられるのを待つことになる。
サイドが進行しなければそのまま準備をしてセグレイブを立て、4エネをつけて攻撃をすることになる。つまりリバーサルエネルギーが働かないこともその分、準備の時間が稼げるのでこちらにとって有利に働くのである。

エンジン

かがやくゲッコウガ

非常に優秀なエンジンにして、優秀なアタッカーでもあるポケモンである。それ故に特別の事情がなければ採用は確定である。
しかしながら、頂への雪道に弱く、かくしふだの2枚はホエルオー、セグレイブを擁する必要パーツの多いこのデッキにとっては足りない。またエネルギーに触る手段がなければその2枚を引くことすらできないのである。
したがってかがやくゲッコウガ以外にデッキのエンジンとして回転を補助するポケモンが必要なのである。

ワタシラガ

事故らない総エネ数でデッキを組むと特殊エネルギーの枚数との兼ね合いで自然と基本水エネルギーが少なくなる(だいたい5〜9枚)。これに触れるポケモンとして白羽の矢が立つのがワタシラガである。
毎ターンのデッキ圧縮とかくしふだを確定させることができる。したがって縦引きでの山掘りと相性がよいのでアクロマの実験を採用するとよい。
デメリットとして、結局かくしふだの2枚分しかサポート、特殊エネルギーに触れうるカードがなく心許ない。また手札干渉に弱く山札か手札に常に基本水エネルギーを残すというプレイングをしないとワタシラガが置物になった上でかくしふだも打てないことになる。

キルリア

エネルギー以外でも山札を引きたいという思いからリファインのキルリアを採用することができる。いらないカードをトラッシュすることで圧縮をしやすい。手札枚数をある程度抱えた状態からでないとリファインはしにくいので、序盤は手札枚数を確保できるナンジャモ、終盤はツツジと相性がいい。またアルカナシャインのサーナイトにも進化できるので手札補充とエネ加速も担える。

ワタシラガとキルリアのデメリット

デッキを回す必要性から、エンジンに触るカードを多く採用する必要性に駆られる。共に手札枚数を消費したくなく、HPが90以下であることからレベルボールを採用するとともに、ハイパーボールは採用しづらい。ハイパーボールの不採用は、ホエルオーおよびセグレイブを直で引き込むことになる。これを補助するためにカイを4枚採用すると枠がかなり厳しくなる。使うサポートがカイではポケモンを急にたくさん並べることはできないので、最初に後攻をとってバトルVIPパス+カイからのバトルVIPパスでフル展開を目指す必要があった。バトルVIPパスの枠によりさらにデッキ枠は狭まり、ネストボールすら満足に入らなくなる。以下に構築例を挙げる。

gnnQHn-Q43yGR-gL6LNn
xDDYx8-RbFBaK-cDccDY

ドローサポートでポケモンを展開したい、ハイパーボールでホエルオーに触れたい。そんな思いはビーダルへの期待感を高めた。

ビーダル

ハイパーボールを自然に採用することができるエンジンで、たくさん引くことにより特殊エネルギーに触れる可能性を高めてくれる。手札が5枚を大幅に超えることがなく、詰まった手札をリセットできるナンジャモやジャッジマンと相性がいい。相方のホシガリスと共に運用すれば手札を詰まらせることなく引き続けられるのでドロー枚数でいうと他のエンジンよりも多い。
そんなビーダルにすべてをかけて、できあがったデッキを次の項目で解説していく。

デッキ構築

Sy2Mpy-EYtHkA-XpX2Sy

以上の考察結果をもって、リバーサルエネルギーを特殊エネルギーとして採用し、ビーダルをエンジンとしたデッキが上のようになる。まずはこの構築の各カードについて解説する。

ポケモン

ホエルオー、ホエルコ
アタッカーとして継続的に補給するため4-4で採用。ホエルコのHPが120あるのでウッウのおとぼけスピットを耐えるのが非常に優秀であり、また
110+(110-30)=190<200 (おとぼけスピットをホエルコで受けてからホエルオーに進化して受けても耐える)
が成り立つ。

セグレイブ、セゴール、セビエ
セグレイブは1体立てればよいので2-1-2で採用した。大量に手札をリセットしながらドローするのでふしぎなあめを利用するよりもセゴールを介した進化の方がしやすい。ロストマイン対策でHP70のセビエを採用している。

ビーダル、ビッパ
1体は立てたいので2-2で採用しているが、ビーダルを2体立てることもあるので枠が許せば2-3で採用したい。逃げ1でベンチ狙撃耐性のあるビッパを採用している。

ホシガリス
すあなにかくすの1ドローで奇跡を起こす!…のではなく手札を山札に戻して再びはたらくまえばが使えるようにする。消費できるグッズが実はそれほど多くなく、いるのといないのとでは大違いである。

かがやくゲッコウガ
かがやく枠である。エンジンとしてはビーダルが非常に優秀なので基本的にベンチに置かず、緊急時やげっこうしゅりけんを打つときにのみ出す。

フリーザー
マヒを利用して足止めを行う。基本水エネルギー2枚で起動するので手ばりで動きやすい。アローラロコンVSTAR対策になる。

マナフィ
ベンチ狙撃、特にげっこうしゅりけん対策である。サイドを複数どりされると捲るのが難しくなるのでベンチ枠とも相談しながら置いていきたい。

グッズ

ネストボール、ハイパーボール
展開を補助する最も重要なグッズである。たくさん引き込みたいので4-4で採用している。

ふしぎなあめ
セビエからセグレイブに直接進化するためのグッズである。場合によっては複数回セグレイブを立て直す必要があるので無闇にトラッシュしないように気をつけたい。

スーパーエネルギー回収
ホエルオーは基本水エネルギー3枚を抱えてきぜつするのでそれを一気に回収できるグッズである。2枚だと少し足らないので3枚採用した。

ともだちてちょう
サポート、特にボスの指令を使い回したり、ハイパーボールでサポートを切るハードルを下げたりするために採用している。

ポケモンのどうぐ

パニックマスク
ワザと耐久の項目で述べたようにホエルオーはパニックマスクとの噛み合いが非常によく、相手への要求値を跳ね上げることができる。1枚なので使うタイミングはかなり見極めなければならない。

サポート

ナンジャモ
メインのドローサポートなので4枚採用している。手札をリセットして最初は6枚引くことができ、初動の安定感を与えてくれる。

クララ
基本的にホエルコ、ホエルオー、基本水エネルギー2枚のセットで回収しホエルオーを何度も立てる動きを確定させるサポートである。

カイ
気持ちとしてカイ=バトルVIPパスと思ってよい。ハイパーボールで切っても罪悪感を覚えなくていいし、使って持ってくるのは水ポケモン+ボールで2体展開に専念すればよい。ときどきふしぎなあめとセグレイブを連れてきて進化させられたらラッキーである。

ピーニャ
フュージョン型ミュウVMAXが特にきついので、エネを大量に破壊して足止めを行う。アルセウスVSTAR軸のデッキにも刺さりやすい。

ボスの指令
必須カードだが枠の都合上1枚しか入れられない。終盤でしっかり決まるところで決めたい。

スタジアム

頂への雪道
スタジアムを使用せずともデッキは回るので、ジュラルドンVMAXやディンルーex対策および妨害を目的として採用した。

エネルギー

リバーサルエネルギー
必須なので触りやすいように4枚採用である。

基本水エネルギー
7枚採用はおそらくちゃんと動ける最小値だと思われる。対ロスト戦などホエルオーを2面立てるためには最低6枚必要であり、事故率を考えると体感9〜10枚が最大値であると考える。

立ち回り

じゃんけんに勝利した場合、先攻をとる。
1ターン目はビッパを置く。アタッカーを置くとかは考えず、とりあえずビッパを置くことだけに専念する。手札に余裕があれば、次のターンにビーダルに触れるようにハイパーボールとそのコストを残すことを心掛けつつ2ターン目の展開を先に行う。

1ターン目、ビッパを置く。

2ターン目はビッパをビーダルに進化させ、ベンチにホエルコ、ホシガリスを置いてホエルコに1エネ手ばりをする。ホシガリスの展開は手札が詰まってはたらくまえばが使えないことを防ぐ。もしホシガリスがサイド落ちしていたらホシガリスの代わりにかがやくゲッコウガを置く。手札が詰まる原因はたいていの場合、大量のエネを引き込むことによるからである。

2ターン目、ビーダル進化、ホエルコ手ばり、ホシガリス。

後攻2ターン目にバトル場のポケモンが相手にきぜつさせられるはずなので、3ターン目には1エネついたホエルコをバトル場に出してホエルオーに進化させ、後続のホエルコとセビエを置く。そして高らかに宣言するのだ、

ワザ使います
スペシャルウェーブで
240ダメージ与えます

3ターン目、ベンチを準備し、ホエルオーに進化して攻撃。

ベンチ枠が1つ余るが、理想はここにもう1体ビーダルを立てることができるとよい。しかしながら、セビエが2体並んでしまったり、マナフィを置かなければならなかったり、突然フリーザーやかがやくゲッコウガを出して起動する必要があったりする。場面に応じて自由に使う。

おわりに

ジムバトルの優勝構築としてホエルオーに興味をもった人も多くいることと思う。
私事だが、最新構築と立ち回りを記述したのはかなり勇気がいった。しかしながらより柔軟な発想によるより強いホエルオーデッキを生み出す人を求め、これを記述するにあたった。
これが幾ばくかの影響を与えることができたのならば、幸いである。

最後に、私を支えてくれた身近な人、構築の相談に乗ってくれたり実際に代わりに回してみたりしれくれた友人、そして、今でもただ悠然と戦ってくれるホエルオーとこのデッキへの感謝の気持ちを込めて、この記事を締めさせていただく。

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