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お掃除トクさんのルーツ⑧『清掃系FC本部』

2000年8月。ご縁があって、某清掃系フランチャイズの本部に入社しました。当時は関西地域本部を立ち上げて、社としてもフランチャイズビジネスを始めるためのオープニングスタッフとして採用されました。

フランチャイズビジネスのノウハウが何も構築されていなかったところからのスタート。すべてのフランチャイズシステムをゼロから作り上げていくような期間を第一線で経験する事ができたので、この10年間は本当に刺激的で実り多き期間だったと思っています。

■加盟店開発部で営業力を鍛えられ・・・

とにかくまずはFC加盟店を募らなければ何も始まらない。そんなフェーズの時代だったので、最初は僕も加盟店開発部の営業マンとして仕事をしていました。この時が、人生で初めての営業職での仕事でした。

当時の僕は、加盟希望者に対する説明は下手ではなかったのですが、加盟契約に至るまでのクロージングセンスが乏しくて営業成績が延びず、同部署から「ダメ営業マン」のレッテルを貼られていました。精神的にもかなり辛かった時期でした。

しかし、ある程度の加盟店数が増えてきた頃に加盟店が清掃現場で起こしたクレーム対応に携わった事がきっかけで、僕に大きな転機が訪れます。

■深夜のクレーム対応

某テナントビルの原状回復美装工事を本部で請け負い、当時在籍していた複数の加盟店にその仕事を依頼して対応したのですが、仕上がりに対するクレームが元請け会社から入ります。

その仕事は、僕とは違う部署の営業スタッフが受注した案件で、その営業スタッフがクレーム対応にあたりました。クレーム内容からいわゆる『手直し程度』のクレームだと察していた僕は、特に問題なく処理して終わるだろうと思っていました。

しかし、終電近い時間になってもクレーム対応に当たった営業スタッフが社に戻ってきません。心配になった僕はその営業スタッフに電話をして状況を確認しました。

■それは予想以上の大クレームだった

状況を確認した僕は驚きました。夕方頃にクレーム対応に向かって深夜0時まで作業をし、ようやく1部屋の対応が完了したとのこと。対応しなければいけない部屋はまだまだ数があり、その営業スタッフもどこから手を付ければ良いのかわからずに途方に暮れていた状態でした。

当時在籍していた本部スタッフの中で唯一清掃経験があった僕は、支店長に申し出て、急きょ深夜のクレーム対応現場へ向かいます。

到着した現場を見た僕は、あまりの酷い状況に絶句しました。対応にあたっていた各加盟店オーナーは全員が疲れ切った表情になっていました。

そこで、急きょ僕がその現場を取り仕切りました。まずは対応に当たっている加盟店に元気づけるように声をかけて、担当箇所を指示しました。そして僕は社を代表して元請け会社の担当者への謝罪に徹するように努めました。

深夜3時ごろ。最終チェックも終えて元請け会社の人の確認も頂き、約11時間に及ぶクレーム対応がようやく完了しました。

■このクレーム対応が運命を変える

当時の僕は、加盟店開発部署に属していましたが、実際の現場に赴いた加盟店の現状を目の当たりにして、早急に加盟店への技術サポート体制の強化が必要だと思い、社に対して部署移動を懇願します。

当時のクレーム対応の実績も評価されて、その次の年度から正式にスーパーバイザーとしての職務に就くようになりました。

ここから、後のお掃除トクさんに繋がる数々の体験が始まったのです。

(つづく)

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