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神奈川県南足柄市北足柄地区の顔、北足柄小学校を洗おう byおそうじ革命

町の顔を洗おうプロジェクト第2弾は閉校となる小学校

日本中の町の顔を洗わせていただく第2弾は、148年の歴史に幕を閉じ2022年3月に閉校する神奈川・南足柄市にある「北足柄小学校」におじゃましてきました。

南足柄市の顔、北足柄小学校を洗おう

神奈川・南足柄市の小学校「北足柄小学校」です。同校は1873(明治6)年5月に、関本化源舘(現・南足柄小学校)の分校として開校した148年の歴史ある小学校。約40年前は1クラス30人近くいましたが、2021年度の全校生徒数は13人と激減。惜しまれつつも、22年の3月いっぱいで閉校が決まりました。

148年もの間、健やかに児童たちを育んできた北足柄小学校。そんな町の顔であり続け、多くの卒業生を送り出してきた学びの場に、地域の人もきっと感謝していることでしょう。

その感謝の気持ちを掃除というカタチで表そうということで、体育館や二宮金次郎像などをピッカピカにすることになりました。

1日で町の顔を洗うこのプロジェクト。最初から分かっていましたが体育館はとにかく広い!

今回もどうする福井!?どうなる町の顔を洗おうプロジェクト!?

感謝の気持ちを込めて学校をキレイに。そして福井先生教壇に立つ!

今回、小学校からお願いされた掃除は、「体育館&校舎の廊下にポリッシャー+ワックスがけ」と「正門の石柱&二宮金次郎像を高圧洗浄機で洗う」という2つのミッション。特に体育館は、最後の卒業式と終業式、そして閉校式が行われる会場になるので、多くの人にキレイになった体育館を実感してもらえる特別な空間です。最後の卒業生のためにも、プロの技の見せどころとスタッフに気合が入ります。

さらに今回の「町の顔を洗おうプロジェクト」は、福井が授業の2コマをもらい、SDGsに絡めた掃除の特別授業に挑むスペシャル版。前半は教室で教壇に立ち、カッコいいと思ったことを信じて、それを一生懸命やる大切さを語りました。そして、後半はスクイジーを使った体育館の窓掃除やステージにポリッシャーがけ、門柱の高圧洗浄など実践の体験です。児童たちにとって最後の思い出づくりにもなり、お世話になった体育館を自分たちの手でキレイにすることができました。

プロの技を近くで見たり、この授業で学んだことをがきっかけになって、児童たちがやりがいのある仕事を、将来見つけてくれたら嬉しいですね。

子供たちの笑顔を想像しながら、小学校のクリーンアップ作戦始動!

広い体育館は、古いワックスを剥がすのに大苦戦。ポリッシャーをかけると、白かった洗剤があっという間に濁ったいろに。ポリッシャー係と、洗剤の回収係に分担して床をピッカピカにしていきます。さらに、古いテープを剥がしたり、床材の継ぎ目に溜まったゴミを掻き出したり、細かい部分も逃さず作業するのがおそうじ革命の真骨頂!

昔懐かしい二宮金次郎像。最近では、歩きスマホが問題視され、座り姿の銅像が誕生したことも話題になりましたね。真っ白だった銅像も丁寧に磨くことで、もとの金属色が復活。掃除を見守る教頭先生は、実は北足柄小の卒業生なんだそう。「そうそう!昔はこんな色だったな」と、懐かしがっていました。

校舎の廊下は、築40年の建物の割にキレイに保たれていました。目立つ汚れを落としながらポリッシャーとワックスで仕上げます。下駄箱も1つずつゴミを掃除機で吸い取っていきます。

学校の授業の一環として、ありそうでなかった「掃除」をテーマにした特別授業を実施。もちろん教壇に立つのは、弊社の福井です。6名の6年生に掃除の魅力や、幸せを感じられる仕事に出会い、それに全力で向き合う大切さを伝えました。そして後半では、プロの技に実際に触れてもらい、お世話になった小学校に感謝を込めてキレイにするという体験をしました。きっと忘れられない思い出となってくれたことでしょう。さらに、児童たちと一緒に給食を味わうことができ、福井にとっても貴重な体験となったようです。

児童たちには心の底から楽しんでもらえ、先生たちからはとても感謝され、2回目の「町の顔を洗おうプロジェクト」も大成功で終えることができました。

そして、この日から1ヶ月後の桜の蕾が膨らみはじめた頃、北足柄小学校は学校としての役目を終え、閉校式を迎えました。最後に、地域の人から愛されてきた、歴史ある小学校を掃除する機会を与えていただけたことは、とても幸せなことだなと感じました。

Interview ①
おそうじ革命 代表取締役 福井智明

みんなが一生懸命掃除しても、なかなかキレイにならないところが世の中にはたくさんあります。今日のこの小学校もそうですよね。

そこを普通にキレイにするのではなく、「なんだこれは!?」、「やっぱりプロはすごい!」と驚いてもらえるほど、僕たちの技術でキレイにするんです。しかも、みなさん驚き方も全然違うので。校長先生もそうでした。僕はその快感が忘れず、この仕事をすごく楽しみながらやっています。

そういう素敵な仕事に出会えたことが、人生で最高のマッチングでしたね。自分の人生で一番幸せだなことだと思います。今日出会った児童にも、僕みたいにすごく幸せに思える仕事に出会えるようになって欲しいから、ああいう授業をさせてもらいました。

――今日1日この北足柄小学校を掃除してみて、大変だったことは?

まず広いですよね(笑)。体育館のフロアは、多分今までずっと先生たちが掃除していたみたいなので、

ワックスを塗ってたらしいんですけど、体育館の端っこにワックスがベタベタと溜まって付いている状態でした。まず、それを取っていくのが一番大変な作業でしたね。恐らく何十年分ものワックスが何層にも重なり合っていたので。
だから、普通の薬剤や洗剤では、ワックスが溶けなかったです。それをすごく強い薬品で溶かすのに苦労しました。

――手応えのあるキレイな体育館になりそうですか。

すっごいキレイになったので、明日児童が登校してきて見たらビックリするでしょうね。間違いなく(笑)。

――今日のキレイクルーの働きっぷりは、福井さんから見てどうでしたか?

ちょっと甘いところもりましたけど、カッコよかったですよ(笑)。
まだまだ成長して欲しいところはいっぱいありますけど、カッコいいですね。なんか久しぶりに会うスタッフたちも多くいました。研修のとき以来、3年ぶりに会ったスタッフさんもいて。あの時は右も左も分からない状態だったのに、3年経ったら黙々と掃除をやっていてめちゃくちゃ成長していました。そんな姿を目の当たりにして、なんかこの事業をやっていてよかったなって思いました。この「おそうじ革命」というブランドを作り上げていく中で、「本当に大丈夫なのか?」とか思ったこともあったけど、みんなたくましくなっていて嬉しいです。

――今日は、先生をはじめいろんな人が本当に心から感謝してくれています。素敵な取り組みに携われてよかったと思ったのですが、福井さんから見てどうですか?

すごい嬉しいですね。特に子供たちの反応は意外でしたね。高圧洗浄機とかポリッシャーを回してるときに、キャッキャ言いながら楽しんです。僕はあの反応を見れたことが一番良かったですね。最初は「掃除ってわかるかな?」って、伝わらないんじゃないかなと半信半疑で来たから。でも結構伝わったみたいだったので、それが今日一番の収穫でしたね。

――ありがとうございます。


→町の顔募集アドレスはコチラ https://forms.gle/fWg1RrYHyw3U8HBKA


Interview ②
北足柄小学校 校長 加藤先生

――今回、この「街の顔を洗おうプロジェクト」の話を最初に聞いたとき、第一印象はどうお感じになられました?

そうですね。北足柄小学校は、この3月19日に閉校を迎えるんですけれども、半年前からどのように閉校を迎えたら良いか思案していました。そのとき、まず候補に挙がったのは、恩返しのような気持ちでこの校舎をキレイにしたいということでした。北足柄小の148年の歴史の最後に、私たちのことを見守っていた校舎をキレイにして去ろうと。ただ、私たち素人で掃除するのは限界があるなと思っていたんですよ。そんな時に、おそうじ革命さんに声をかけていただいたんですね。まさに“渡りに船”というような形でした。ぜひこのお話に乗って、一緒に校舎をキレイにしていただいて去りたいなと考えました。

――なるほど。どうキレイするか考えている最中に、この話が届いたんですね。

まさに、そうですね。校舎もそうですし、児童たちの思い出づくりなど様々な企画を考えている中の一つとして、とてもいい案をご提供いただいたと受け止めています。

――掃除しているスタッフのを見てどう感じられましたか?

正直ですね、本当にお掃除のプロ集団だなぁと思いました。早朝より、遠くの学校に来ていただき、綿密な計画に基づき分単位でテキパキと動かれて「スゴイな!」と。実際にみなさんの作業を見るまでは、掃除のイメージは、どうしても普段学校でやってる掃除や家庭での掃除をイメージしていました。でも、これはもう本当にプロ集団の技術と技術の凌ぎ合いですよね。作業されている背中を見ていて、まるで一つの作品芸術を作り上げようという心意気を感じました。

――特に感銘を受けた部分はどんな部分ですか?

やはり一番の感動したのは、3月19日に閉校式のメイン会場となる体育館です。学校は閉校になりますが、恐らくこの体育館は、永年的にこの北足柄地区で活用されると思います。だから、どうしても私達の手で感謝の気持ちを込めながらキレイにして、そして次の世代へと受け渡したいと思っていました。

その次に、二宮金次郎の銅像ですね。実は、昨年から設置が不十分だったので撤去して倉庫に保管していたんです。長年外に設置されていたので、かなり酸化して真っ白になっていました。ただ今日、おそうじ革命のスタッフの皆さんに最新の技術で磨いていただいて、「いやぁこんなにキレイになるものなのか!」と。金次郎像が本当に蘇ってくるのを目の当たりにして感動しました!

――キレイになったということは、体育館や二宮金次郎像が、この街の顔であり続けるということですよね。

まさしくその通りだと思います。北足柄小学校は、教育機関としては閉校しますけれども、この建物、特に体育館、グラウンド、そして二宮金次郎像は、今後この北芦川地区におけるコミュニティの中心地となると思います。

多く地域の方々にとっての社会教育、生涯スポーツの拠点として、また、いざというときは避難防災の拠点になるよう整備活用されることを願っています。この地域の財産として、やっぱり私は生き残り続ける場所だと思っていますから。そして、ここで育った人たちがですね、里帰りなどで戻ってきた時に「あっ、ここに学校があったんだ」と思い出せ、「あの体育館が使えるんだ」「グラウンドがまだあるんだ」と、現役で利用できる場所であり続けると私は確信してます。

本当に今回のプロジェクトは、北足柄小学校を美しくして後世に伝えるという、一つの節目としてとても良い企画だと思いました。

――もうすぐ最後の卒業式ですが、どういう気持ちで迎えようと思っていますか?

実は、私は昨年の4月に着任したばかりなんです。その中で、この約1年間を振り返ると、本当に閉校というシナリオが急ピッチで進められてきました。そんな中で卒業式もそうですし、在校生にとっては終業式、そしてその翌日には閉校式が行われます。

今回のおそうじ革命さんをはじめ、様々な企業の方々にご支援ご協力いただいたことで、この北足柄小学校に新たな息吹が吹き込まれたような感じがしています。本当にありがとうございます。

――掃除をする前から、学校がとてもキレイだなって感じたんですけれど、日ごろから皆さんが心がけていることはありますか?

よく気がつかれましたね。北足柄小学校は開校から148年ですけど、何回かの増改築がありまして、この校舎は築42年ぐらいの建物なんです。でも、これまで36年の教職歴で私はさまざまな学校に赴任しましたけれど、他の学校と比べてもここは本当に傷みが少ない。
児童たちや、これまでの卒業生の皆さんが、大切にこの校舎で生活をして、そして掃除をしてくれたからだと思います。ただ全校13人で掃除に取り組むには、学校があまりにも広すぎるんですね。それでも、教職員と児童ととも、丁寧に感謝の気持ちを持ってキレイにすることは忘れないように掃除をしています。

実際に登校するときも、靴は玄関に入る前に脱いで、砂を持ち込まないよう素足で下駄箱の下まで行き、靴を納めて上履きに履き替えているんです。このような学校は、他にないんじゃないですかね。そういうことが、伝統としてこの学校にはあります。私も教頭として赴任していた6年前に初めて見て、驚き関心したのを思い出します。

美しくするキレイにすることが、単に見た目だけでなく自分の心も磨くということを、おそうじ革命さんの作業を見て、子供たちも実感してくれたんじゃないでしょうか。これからも今日のことを胸に、清掃活動に取り組んでくれてると思います。

――この先この企画に応募してくれる、町の顔となる企業や団体方に対して、メッセージをいただけますか?

このプロジェクトは、学校の掃除は今回が初めてだそうですね。

掃除というと、何か敬遠されがちですけれど、私たち教育者にとっては、プロ集団の方が熱心に掃除する、真摯に取り組む姿を学べる機会良い機会だと思いました。さらに、掃除のあとには、「すごいキレイになった!」という驚きと、「これからまたここで頑張ろう」というフレッシュな気持ちを与えてくれる、とてもいい企画だと思います。
実際、学校以外の場合でも、本当に実際にこのように美しい環境作りをしていただけるおそうじ革命のスタッフの皆さんの存在は、大変ありがたいと私たちは感じました。
今後も、他のいろんな団体や企業さんに参加されることをおすすめします。

――今回、「街の顔を洗おうプロジェクト」に依頼されてみて、先生方や児童たちにとって、このプロジェクトは革命となりましたでしょうか?

もちろん、革命でしたね。やはり児童たちはもちろん、教職員も心の中で、「あぁ掃除っていうのは、こういうものなんだ」っていうのを本当に感じたと思うんですね。
単にキレイにするだけではなくて、それを通して学ぶこと。新しい環境や美しい環境で学べたり仕事ができる素晴らしさを実感できたのではないでしょうか。また、キャリア教育の視点で言えば、このようなお掃除を一生懸命取り組む、おそうじ革命のような会社や人たちの存在を知れました。そして、社長さんの授業でもおっしゃっていましたが、これからの社会、SDGsという視点の中でも、やっぱり持続可能な社会や環境に配慮した生活を心がけなければなりません。その中で、掃除はやっぱり切っても切れない存在であり、今後も私たちが大切にしなきゃいけないんだなということは、学べたはずです。

――校長先生、今日は本当にありがとうございました。

Interview ③北足柄小学校 教頭 中津川先生

――今回の企画の第一印象はどう思われましたか?

正直、大変驚きましたね。そういった活動をしていただける会社さんがあるとは、夢にも思っていなかったので大変嬉しく思いました。企画としても大変斬新な内容で驚いたのと同時に、ぜひとも!という気持ちでした。

やっぱり最後に、我々がお世話になった学校をキレイにして終われるっていうのはいいことだなと。 “立つ鳥跡を濁さず”ということわざがありますけど、最後にキレイな形で残してここを離れるということは、本当に理想的です。それを、ご支援いただける会社さんがあるっていうことは本当に感動的でした。

――実際に掃除してもらって、どう感じられましたか?

まず、きちんとしておられたっていうのと、一つの掃除システムとして確立されていたということに感心しました。少し休憩された方がいいのでは?と思ってしまうぐらい、大変熱心にずっと続けていられるので本当に頭の下がる思いです。

――キレイになってよかったところは、どこですか?

体育館のフロアはもちろん、やっていただいたところ全てですね。本校からのお願いで、二宮金次郎像を磨いていただいたのですが、どんどん昔の色に戻っていったんですよ。あの像は、現在の校舎の先先代の校舎の写真に写ってますので、100年ぐらいは歴史のある銅像なんです。そして実は私、この北足柄小学校の卒業生なんです(笑)。だから、自分がこの学校に通っていた40年前の色が復活してきたのが、なんともありがたく、嬉しい気持ちになりました。

――そうなんですね!当時、学校に通われていた頃の思い出など覚えています?

気持ちがフラッシュバックしてきますね。当時の二宮金次郎像は、2mぐらいの高さの台座に設置されていて、私たちを見下ろすように立っていたんです。大事にしなければいけないと学校から教えられていて、「台座の上に登ってしまうと勉強ができなくなるよ」って噂もあったり(笑)。大切に見ていた記憶がありますね。

本校は児童数の減少という理由で、非常に残念ながら閉校になるんですけども、私が通っていたときは1クラスに33人いて、サッカーをよくやっていましたね。しかも、神奈川県でベスト8まで進んだんですよ。横浜とか川崎の学校に負けない結果を残すことができて、大変誇りに思うことでした。

――あのグラウンドでサッカーをされていたんですね。

そうですね。昼休みも中休みも。当時は、土曜日も学校があって午後に練習をして、日曜日に試合って感じでしたね。グランドも子供の頃の思い出の場所です。

――児童たちには言えないけれど、「実はこの傷は俺が付けたんだよね」っていう秘密ってあります?

今の鉄筋校舎は、私が卒業してすぐに完成したんです。だから、私の1つ下の学年は新品だったこの校舎で勉強できたんですが、私たちの世代は工事してる姿を見ただけなんです。だから、私が傷付けたであろう校舎はもう取り壊されているんですね(笑)。ただ遊具はですね、登り棒や雲ていがそのまま残っています。サッカーゴールもそのままですね。

――学びの場としての校舎の役目はあと数週間ですが、この先、北足柄小にどういう存在あってほしいとお考えですか?

小学校は、やはり地域の要的な存在、地域のまとまりの象徴のようなものなので、是非ともこの北足柄地区の何がしらの中心的なものを担うような施設であって欲しいですね。北足柄というまとまりを、残せるような存在になってくれればいいなと思います。

ここに北足柄小学校があったということを受け継いでくれる、“何か”がいいですね。やっぱり学校だったので、何かの学校が一番使いんじゃないかな。建物もまだまだいい状態ですので、北足柄地区の要的なものとして残してほしいなと思います。

――キレイになった学校で最後の卒業式を迎えるお気持ちは、どんな感じですか?

そうですね。まずはしっかり児童を卒業させることです。児童を送る場と儀式としてしっかりした卒業式を行うことが第一ですね。やはり148年の最後の卒業式の日が、迫れば迫るほど私の中で気持ちが高まっていまして。特別な卒業式なんだよという思いは、児童たちはもちろん、教師も日に日に高まってると思います。それが、見送っていただける地域の皆さんに伝わればいいなと考えています。

――日頃掃除をするにあたって、生徒さんにどのようなことを伝えていらっしゃいますか?

本校の児童は素朴で、こちらが細かいことを言わなくても、掃除の時間になったら一生懸命取り組む姿勢でいてくれるんです。それは、足柄北小として長年そういう気持ちで取り組んできた成果であり、校舎が近隣の学校と比べても年数の割に傷みが少ない状態を保てたことに表れていると思っています。伝統的にひたむきさと言いましょうか、地域性もあるんですけど。

ただ、人数的に敷地全体をやるのは大変なんですが、工夫しながら一生懸命やってくれています。振り返ってみると、私が通っていた頃よりも人数は少ないですが、今の児童たちの方が、密度濃く熱心にやっているというのは感じます。そこは、今いる児童たちに頭が下がる思いですね。そういうことからも、掃除に対する姿勢の大切さは伝わっているのかなと思っています。

ちょっと思い出したんですけど、私の時代は木造校舎だったので、水がべったり染み込んだ雑巾でバーッて雑巾掛けしてね、「付けすぎだ!」って先生に指導されながらやっていました(笑)。木がちょっとささくれていて、トゲが刺さっちゃったというようなこともありましたね。今の鉄筋の校舎とはやり方は違いますが、掃除は掃除の時間だよという意識だけは、当時も今も変わっていないですね。

――今日学んだおそうじ革命のテクニックや、掃除に対する考え方もプラスされたら、より掃除が好きになってくれそうですね。

そうですね。やはりキレイになったっていうのは大きいですね。こう変わったっていうことを具体的に実感することが、小学生ぐらいの年代にはすごく大事な経験だと思います。「ちょっとした工夫で、こうキレイになるんだよ」とか、「掃除の取り組み方を変えると、実際にこういうふうにキレイになるんだよ」という体験ができたことは、今後にとってすごく役立ったのではないでしょうか。

――本日の掃除は、先生方や生徒さんにとって革命となったと思いますか?

そうですね。こういう工夫した掃除を児童たちは見たこともないですし、体験もしていなかったので、一つの革命であると思いますね。

――ありがとうございました!

Interview ④
北足柄小学校 教諭 大河内先生

――大河内先生は、今の6年生が5年生の時に担任されていたということなんですよね?後に“たのもしい6年生になる”って書いてあるんですけれども、1年間経ってどう成長しましたか。

5年生のときから一人ひとりが、アイディアが出たり、やりたいと思ったことをすぐ行動に移せる子たちだったんですけれど、最上級生として伸び伸びと楽しくやってるなっていうふうに感じました。新しい活動をたくさん提案してくれた、最後の1年間だったなっていう感じです。

――最初にこのプロジェクトを聞いたとき、第一印象はどう思いました?

ありがたいと思いました。掃除って一生続くものですし、自分たちが過ごした北足柄小学校を、感謝の気持ちを込めながらキレイにできるっていいことだなと思って。本当に素敵なアイディアですよね。

――プロの掃除を見てみて、どうですか?

まず、こんなにたくさんの人が来てくださるとは思っていなかったので、まず驚きました(笑)。あと、1日掛かりで掃除してくださっている姿を、子供たちたちも傍で見ていて、もっともっとありがとうを伝えたかったですね。児童たちが下校時に「ありがとうございます!」って挨拶しながら帰宅しましたけれど、もっとしっかりお礼を伝えたかったなと思います。
卒業式はもちろん、閉校式にもたくさんのお客様が来るので、こんなに学校がキレイになるってありがたい限りだなって思いました。体育館の窓ガラスもフロアもキレイになって、あちこち輝いてるなって思いました。感謝の気持ちでいっぱいです。

今日は3、4、5年生たちと一緒に掃除を体験しました。体育館の上から皆さんがお仕事しているのを見て、どんどん泡が汚れで濁っていくのを見て、「すごい!こんなに取れるんだ」とか、「たくさんの人が一生懸命働いてくださってるね」なんてことも言ってました。さらに実際にワイパーを使っての窓掃除体験をさせてもらって、すごく大喜びしていました。

――実際にワイパーを使って窓ガラス拭いてみて、教室で何か言っていました?

「家でもやる~」「お風呂でも使えるかな?」って(笑)。「もっとやりたかった」って言ってました。
日頃から掃除をよく頑張る子たちなんですけども、週に4回お掃除の日があるんですけど、人数が少ないので、2人で掃除とか多くて3人で掃除してるんですけど、もう普段から一生懸命です。「ここが汚れているよね」って、ちゃんと真剣に時間いっぱいやってくれる子たちなので、今日も「一生懸命楽しんでやってるな」なんて思って見ていました。

――床に全然ゴミが落ちてなくて、キレイですよね。

そうですね。日頃から給食の後も自分でテーブルを拭きますし、ゴミが落ちていたら自分で拾う子たちです。私も赴任したときから、学校が綺麗だなってずっと思っていました。特に1階の下駄箱が1番キレイだなって感動したのを覚えています。児童たちの使い方が上手だなって思います。

――どうやら伝統みたいですね。そうやってキレイに使っていくっていうのが。

 “他の学年と一緒に掃除するのがいいのかな?”って思います。上の学年のお兄さんお姉さんが、下の学年の児童に教えてあげながら掃除しているので。だから、私から「ここをもっとやって」なんて言うことは全くないんですよ。一緒に掃除するのみです。

――もうすぐ学校という使命を終えると思うんですけれども、この学校にどうあって欲しいですか?

今ちょうど4年生の国語で、「調査会」っていう授業があったんです。4年生の児童が全校児童と職員に、「学校がこの後どうなって欲しいか?」というアンケートを取りました。すると「みんなが集まる場所に使われて欲しい」という意見がすごく多かったんです。思いはみんな一緒で、本当にずっとずっと残って憩いの場であって欲しいなって思いますね。
今までの卒業生たちにも、足を運んでもらえたら嬉しいですよね。まだ、どう使われるかは未定ですけど、そういうふうに地域の方に使われたらいいなっていう願いはあります。

――卒業式も同時に迎えられますけれど、今どういうお気持ちで過ごしていますか?

寂しさもあるんですけれども、「北足柄小学校の先生になれてよかったな」という気持ちが日に日にすごく増していることを実感します。あと、残り十数日をみんなで1日1日大事にしながら過ごしていこうと思っています。

――このプロジェクト参加されてみて、児童や先生にもそうじの革命って起きましたか?

起きましたね。児童たちの心の中でも、起こってるんじゃないかなぁ。少なくとも、何かのきっかけにはなったんじゃないかと思います!

――ありがとうございました。

■旧北足柄小学校
住所:神奈川県南足柄市内山1051


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