レセプタント(コンパニオン)をしていたときの話。
おはこんばんちは。
派遣の話を書いていたら、昔レセプタント(コンパニオンともいう)をしていた記憶が蘇ってきたので、いろいろあったことを書いていきます。
学生時代のアルバイトで半年~一年くらいやってました。
記事を書くのにも慣れてきて、今までだらだら書き綴っていたのですが、ちょっと長くなりそうなので、こんな感じでまとめていきます。↓
■業務内容
下品なイメージのあるコンパニオンですが、一応私が勤めていたのは、某有名高級ホテルと契約しており、そこでのパーティ業務に携わっていました。
基本的にはお客様とのお話、食事と飲み物の給仕、お帰りの際の品渡しなどでした。
食器の片づけは忙しくない限りホテル側のスタッフが担当するのであまり片づけはしませんでした。
パーティによって形式や進行、飲み物などが変わるため毎回覚えるのが大変でした。食事の出し方も前菜→魚→お肉→ライスやパスタ→スープ→デザート→コーヒーなど順番が決まっていました。
2時間単位が多く、ヒールの高さ(5cm以上)などが決まっており、身長が低い子はめちゃくちゃ厚底のヒールを履いたりしてパーティ会場を歩き回ります。しかもピンヒールで、ポインテッドなので、足が死にます。下着もブラウスが透けるので派手なものを着ていると着替えさせられたり、染めている人は黒染めスプレー必須、髪も結える長さが必要、派手ネイル禁止、眼鏡NG、口紅の色は真っ赤でないと怒られるなど服装は結構厳しかったです。
■賃金
基本2時間制のパーティなので、実働は2時間のみです。30分~1時間前に着替えや化粧の準備、撤収などがあるので拘束時間としては4時間程度でしょうか。それで6000~7500円(事務所による)でしたので、単価は悪くないです。パーティが15分以上長引けばホテル側から延長料金を取られることもあってか、幹事さんは時間内に終わらせたいことが多いので、残業はほとんどありません。あったとしても、15分以上長引けば30分1000~2000円追加で給料が出ました。良心的なパーティは1時間とかで終わってしまうので、その場合は1時間で6000円~の給料になります。
個人的にはおじさまとのおしゃべりやヒールがキツかったのですが、給料がよくて辞めれませんでした。
お客さんにこっそり聞いたのですが、ホテルやパーティにもよると思うのですが、そのパーティではレセプタントには一人当たり2.5万払っているそうで、事務所にめっちゃ引かれてるな~とかは思いました。(笑)
■セクハラ
セクハラはありました。パーティ参加者が99%男性で、役職者や社長さんが多かったので、めちゃくちゃありました。ただ、高級ホテルというのと、参加者が数十~数百~千人規模とかだったので、襲われるとかおさわりまではなかったです。基本お話ししている中で、「かわいいね」「えろいな」「息子()が最近元気なくて」「いくら?」「マンション買ってあげようか」「お代わり頂戴、おねえちゃんのおっぱいで!」「彼氏いる?」「娘にはこんな仕事してほしくないな」「女は早く結婚したほうがいいぞ」「ハグしてよ~大丈夫俺のはもう役に立たんねん(そういう問題ではない)」などなど。社長さんなどの偉い方が多いのですが、いかんせん役職者のため周りの方が止めきれず、「社長~それはセクハラですって~ガハハ」などのホモソーシャルコミュニケーションに使われていましたね。。。建前上口で言うものの止める気はないようなのが腹立たしかったです。
毎日同じようなことを聞いていると、精神が擦り減ってきて個人的には相当嫌でした。人ではなく飾り花や商品のような「女」として見られ、常に値踏み評価されているような言動で接せられるのは本当に不愉快でした。
心の中では何度もビール瓶で頭勝ち割ってやろうかと思いながら、仕事なのでうふふと笑って過ごすしかないので、彼らには、女の子側は笑ってるからダメージもない軽微な冗談だと思っていると思います。どうやってもそのおじさま方は自分のやっていることに気づかないんだろうなと思うととてもむなしかったです。もちろん、紳士なかたもおられるのですが、こんだけ大人数のパーティだと圧倒的にセクハラおじさんからの攻撃にさらされる頻度のほうが多いのでダメージは普通に受けます。
人が多いパーティというのもあり、周りの目もあるためガチでやらかさない限り、酒は入ってるもののめちゃくちゃ詰めたり大声で怒鳴るカスハラおじさんは少ない印象でした。まあ、人目があってもセクハラ≫カスハラで、「なんぼ?」「べっぴんやね」等の発言は、その場のノリや冗談であれば人を軽視してる意識もないんだろうなと思いましたね。
■男女格差
先ほども書いていますが、数百人~千人単位の参加者でも99%男性です。
世の中の女性はどこに行ってしまったのかと思うくらい不思議な空間です。パーティの時間も基本的に夕方の食事の時間(17~20時が多い)ので子供がおられると丁度食事の用意で出られないのでしょうし、そもそも役職者に女性が少ないというのもあると思います。まあ、なんとも不思議な空間でしたね。
「お前、洗い物してるの?えっらー俺したことないわ」などとのたまう何の自慢にもなってない無能自慢(もしくは亭主関白自慢か?)をするおじさまも多かったです。
女性社員が出ている場合もあったのですが、食事中は会場外で受付させられていたり、帰りの品渡しさせられていたり(男性社員はしない)、二次会では女性社員は自分で食事をとってこれるので給仕しなくていいですと言われたり、残った食事はまず男性陣に取り分け給仕が基本でした。
そういう指示があったのですが、たぶん女性社員側は知らないと思います。会社の雰囲気なのか暗黙の了解やルールなのかわからないですが、裏でそういうことをしているのがとても嫌な気持ちになりました。女性側に気づいてほしいですが、見えないところでわからないだろうなとも思いました。
その時にそういう会社に入ってしまったら、即辞めようと固く心に誓いました。社会の闇を覗きました。。。
■業界
いろんな業界がありました。
〇〇協会、〇〇愛好会、〇〇組合、〇〇連合、〇〇会社、宗教系や政治家などいろいろありました。新春会、新年会などが基本多く、年末~4月までが稼ぎ時で、夏秋は閑散期でした。
個人的な印象として会計・経理系は若い子が好き、建築系はオラオラでセクハラ多め、神社系は日本酒飲み高齢化セクハラがち、逆に仏教系は大人しく紳士的、主催者や主賓によって出し物に結構趣味がでて、お笑い芸人・歌手・能や落語をしたり、舞子呼んで一緒に食事なんて言うのもありました。
ホテルでのパーティ自体は、本当にいろんな業界でやってると思うのですが、レセプタント付きでパーティするのが好きな業界とそうでない業界があるのはそうなんだろうなと薄々感じました。
■その他の業務
その他は、お別れ会スタッフや、(顔が良い子に限りますが)ウエディングスタッフやウエディングモデル?のようなことをやっている子もいました。
バイトの募集は「短期即日高収入!憧れのウエディングモデル!」みたいな文言で若い子を釣って、ウエディングモデルもやってるけど基本はパーティスタッフだよ~みたいな感じで女の子をあざとく集めていました。
基本的に某高級ホテルではレセプタントはみんな同じドレスで勤務するのですが、中には普通の料亭?で私服勤務OKだよ~キレイ目な恰好で来てね!みたいな会食もあったらしいです。私はなんだか嫌な予感がしたのと私服のセンスが壊滅的だったのでその形式での会食参加はしていないので、どういう雰囲気になっているかはわかりかねますが…。
■雰囲気など
これは完全に事務所によるのですが、私のいた事務所はかなり女の悪いところを凝縮したみたいな職場でした。どうしても高級ホテルなので、所作などに厳しいくなるのは仕方ないのですが、怖いお局が3人くらいいて、いつも誰かの悪口を大きな声で言っていて周りが委縮している。新人はエレベータのボタンを押す、早めに来る、先輩の身支度の手伝いをするなど体育会系の謎ルールが蔓延していました。
また化粧濃いめの職場なので、やらかした時に、睨んでくる顔がめちゃくちゃ怖いのですよ…。ディズニーヴィランのお姉さま方の様なお顔で怒られるんですよ、マジで。。。
そのうえ業務でセクハラを浴びる日々なのでかなりメンタルが強くないと続けられないです。
なまじ給料が悪くないので、ピチピチ大学生などが入っては辞め入っては辞めを繰り返していました。そして残るのは歴戦のママたちと鋼のハートを持つ女子…。
繁忙期はどうしても人が足りないのもあり、私も友達を誘ってみたのですが、給料良いのは気に入ってくれたのですが、さすがに雰囲気がやばすぎて別のほのぼの事務所に行ってしまいましたね。。。
とまあ、こんなイカついバイトもしていたな~なんて思いで話でした。
もちろん、風俗やキャバ、コンカフェなんかはもっとキツイんでしょうけど、人の悪意や社会の闇に初めて触れたバイト経験なので、個人的にはとても印象的でした。