女性と会話する上での最低ルールを覚えよう
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女性と会話する上での最低ルールを覚えよう

大島薫

第2回

 女性を口説きたいのなら、全ての男性が身の程をわきまえるべきだ。

「ずいぶんと上から目線だな」と思われた方はご安心いただきたい。このシリーズは「女性と仲良くなりたい、でも、どうすればいいかわからない」という男性に向けての記事で、筆者もまた男性である。ただし、普段は世間一般でいう女性に近い格好をして暮らしている。

 さて、さっそくだが、あなたは素敵な女性が目の前に現れたとき、どんなことを思うだろうか?

「お話がしたいな」

「仲良くなりたいな」

「付き合いたいな」

「セックスがしたいな」

 その考えが浮かぶこと自体は否定しない。いきなり襲いかかったり、セクハラをしたりするのでもなく、表に出さないのならなにを考えるのも自由だ。 

 しかし、残念ながら当の女性側はあなたたち男性が常に女性を求めているのと同じように、男性を求めているわけではない。

 僕は23歳のころに女性の見た目で暮らす生活がスタートした。1年、2年と経つ内に、女性に間違われて痴漢に遭ったりナンパされたり、飲み屋で口説かれたりして実感したのだ。あえて、ここに的を絞っていおう。

 多くの女性は、誰でもいいならセックスの相手なんていくらでも見つけられる。

 嘘だと思うだろうか? だったら、1度SNSなんかで女性の名前のアカウントを作ってみたらいい。会ったこともない、『女性ではなく女体を求める男たち』から大量のDMが届くはずだ。その大抵が、自身の性欲を隠そうともしていないことにも驚くことだろう。自分もSNSのアイコンが女性の見た目になった途端、一気に男性からのコメントやメッセージが増えた経験がある。

 逆に男性の名前のアカウントにも、同じように女性からたくさんの応募が来るだろうか? たぶんほとんど来ないだろうと、容易に想像がつくことかと思う。

 性において、男性と女性には需要の差がある。

 これをまず理解すべきだ。あなたが「セックスがしたい」と必死になるその女性にとって、わざわざ数多の男性たちの中からさっき出会ったあなたを選ぶ必要がないのだ。自分がもう勝算を得ていると感じている時点で、すでに傲慢だ。だからこそ、身の程をわきまえなければならない。

 だけど、そんなにセックスのお誘いの多い女性たちのほとんどが、その誘いを断ったり、人によっては誘われること自体を恐怖に感じている。それこそ女性にモテたがる男性の真逆で、できるだけ男性にそういう目で見られないよう努力する女性もいるくらいだ。

 当然「私は誰とでもワンナイト大歓迎!」なんて女性も、世界中を探せばどこかにはいるだろうが、大体の女性はそうではない。どうしてか。それは適当な相手とセックスをすることが、女性にとって男性よりはるかにリスクが大きい行為だからだ。

 ただでさえ女性は体格差があるため、男性から暴力を振るわれたらほとんど勝つことができない。もし避妊に失敗して妊娠をした場合、男性と違って必ず産むか堕ろすかの選択を迫られる。それよりなにより、男性ほどセックスに興味がない女性も多い。

 そんなリスクを背負ってさっき知り合ったばかりの男性と、ホテルや相手の部屋などといった『密室』に行くだろうか? そんなわけのわからない男ではなく、ちゃんと自分を大事に扱ってくれる人を探そうという発想になるだろう。

「俺はそんな性欲まみれの男たちとは違う! 暴力を振るったりもしないし、避妊はちゃんとする。身体だけを目的になんてしていない! 俺を見てくれ。こんなにも誠実で女性を大事にしそうだろう」

 そんな風にあなたは自分のことを思っているかもしれない。いや、実際にあなたはあなたの言葉通りの人間かもしれない。だけど、女性側はそんなこと出会って数分や数時間ではわからない。見た目も関係ない。イケメンだろうが、地味な大学生だろうが犯罪者はいる。なんなら付き合ったあと、結婚したあとで、その本性を露わにして豹変する男性だって存在するのだから。

 それを踏まえて、以下の図を見て欲しい。

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 このボックスは、女性の中の『出会った男性・周りにいる男性』を分類する箱だと思って欲しい。そう思ってみると、一見これは当たり前の図のように思える人もいるだろう。多くの男性は好きになるかならないかまだわからない「普通の人」で、そこから好印象を勝ち取って少数の「好きな人」ボックスに入れられる。

 だが、これは基本的な認識として間違っている。

 女性を手当たり次第口説く男性なんてのは、自分自身が全女性を「恋愛対象・性対象に入る可能性のある人」として見ているから、女性側からもこのように出会って間もない自分を対象に見てもらえると思い込んでいることが多々ある。

 だから、実際女性があなたを恋愛対象として見るまでには、一段階ステップが足りていない。それがこちら。

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 大げさに思うだろうか? しかし、前述のように「女体を求める男性」の多さはもうご理解いただけているだろう。そんな男性の中には口説くどころか、無理やり襲おうとする人物だっている。男性を警戒の目で見るのは当然。家の前でウロウロしている人物が泥棒かはわからないが、泥棒は実際にいるんだから鍵くらい閉めるのと同じことだ。

 この警戒からのスタートこそが、それでいう『鍵を閉める』という行為に値する。その鍵が開いて「普通の人」認定されるのが、1分後の人もいれば、1時間後かもしれないし、もっと先の1年後かもしれない。そして、男性によってその警戒が解けるスピードは変わる。

「ほら、出た。それって『ただし、イケメンに限る』って奴だろ!」

 そんなことを思う人もいるだろう。たしかに警戒を解くのに見た目の要素はある。だが、厳密にいうといわゆるイケメンでも、真面目そうな見た目でも関係がない。

 なぜなら、先ほど書いた通り、付き合おうが結婚しようが、このステップはいつでも降格する可能性があるからだ。イケメンとかいうと各々で思い浮かぶ容姿が違うので、例えば、それがパートナーの男性だったとしよう。

 付き合ってるのだから、相手の女性にとっては見た目関係なく、その男性は「好きな人」のはずだ。しかし、ある日喧嘩になってしまい、その男性が殴りかかろうとした。実際には殴らなかったとしても、ほら、もうすでにその男性は彼女にとって「何をしてくるかわからない、男性という怖い人々」に戻ってしまった。

 もちろん積み上げた信頼の度合いによって、この降格のスピードも変わるが、イケメンだろうと真面目そうな見た目だろうと、その女性の信用を損なう行動をとれば、好きな人を維持することができない。

 だから、あなたはあなたが女性に対して「安心・安全で、信頼のおける人物」だと証明しなければならないのだ。

「よーし、じゃあ、いまから出会う女性みんなに『俺は安全でーす!』って説明してこよう!」

 待て待て待て。僕は「説明」ではなく、「証明をしなければならない」といったのだ。あなたが本当に安全な男性かわからないうちから、女性に近付いて行って「僕は安全です!」なんて突然言い出したら余計に信用ができない。

 あなたは言葉よりも先に、まず態度であなたの安全性を証明しなければならない。だからこそ、このシリーズの初回でいったように、多くの男性は女性を口説く「スタートライン」にも立っていないのだ。

 今回は初歩の初歩、女性にモテるだとか、彼女を作るだとか、それ以前の女性と会話する上での最低ルールを覚えよう。口説くのはそのあとからだ。

 以下、まずは箇条書きにして書き出してみる。

・いきなり容姿に言及しない
・身体に触らない
・大きな声や大きな音を出さない
・パーソナルスペースに立ち入らない
・相手から見た「必然性」を意識する

 これはマニュアル化できない「人による」を、コミュニケーション能力の低い男性でも理解できるものにすることを目的としているので、当てはまらない女性もいるにはいる。だが、そんな特定の誰かだけにぶっ刺さる大正解が、多くの女性にとっての不正解なのだ。それは先述の通り、女性には女性として見られるリスクがあるから。だから、あなたはまず基本から覚えよう。

 大丈夫。このマガジンのコンセプト通り、マイナスのことをしないだけで、あなたの評価はそこらの男性よりはるかに上のランクになる。なぜなら、多くの男性がその『特定の誰かだけにぶっ刺さる大正解』を狙って自滅するから。

 では、さっそく個別に解説していこう。

・いきなり容姿に言及しない

 これは当たり前のように思えるが、意外と多い考えが「『ブス』は言っちゃダメだけど、『綺麗だね』は言っても良い」という人。これを出会った開口一番にやらかす男性のどれだけ多いことか。

「でも、『髪型変えたら気づいて欲しい』っていってる女とか、欧米人のように『綺麗だね』って褒めて欲しいって女もいるじゃないか」

 いる。たしかにそういう女性は存在する。だが、そういう女性に対して容姿に言及するのは『出会ってすぐ』じゃない。そういうテクニックはあなたにはまだ早い。なんならあなた以外にも、「エロいね」を「異性として魅力的」という意味合いで、誉め言葉として使っているズレた男性すらいるのだ。

 たしかにあなたからすれば、それは誉め言葉かもしれない。だが、先ほども書いた通り、女性の男性への印象は警戒ベースからスタートしている。「この人は私にいきなり襲い掛かったり、身体に触ったりしないかな」と不安になってる相手に、いきなり「あなたは異性として魅力的ですね」と伝えるのは、肉食動物から「お前、美味そうだな」といわれているようなものだ。

 嬉しいより、恐いが勝つだろう。

 また「太った?」という、誰もがいわないほうが良いとわかる文言を「俺は太った子が好きだから、太って嬉しい」みたいな、同じような理由で相手に伝える人もいる。ちょっと言わせてもらっていいだろうか? 本当に、当たり前のことを伝えたい。

 あなたが思ったことを、なんでも口にしていいわけではない。

 あなたが良いと思ったことが、向こうにとってはコンプレックスかもしれない。例えばあなたが本気で「あの人ハゲてて、ハリウッドスターみたいでかっこいい!」と思ったからって、いきなりその人に「ハゲてますね!」とかいってはいけないのと同じことだ。あなたは女性の容姿を評価する審査員ではない。

・身体に触らない

 本当にこんなことから説明しなければいけないのかと頭を抱えるのだが、こんな最低限のマナーすら守れない男性が山ほどいる。しかも、それをモテテクくらいに思っているからタチが悪い。

 例えば「女は男に頭を撫でられたらキュンとする」とか「不意なボディタッチにドキドキ」とか、そういう情報を鵜呑みにして、なぜかそれが初対面の女性にまで通用すると思っている。

 人によっては「ボディタッチを拒否するかどうかで、脈有りか脈無しか判断してる」なんて堂々と言い放つ男もいる。これ、前回もいったが、もう1度いわせて欲しい。

 あなたがその方法で100人口説いて、1人見つけるまでに99人の女性に恐怖を植え付けているのだ。その1人を見つけるのが先か、セクハラで訴えられるのが先かのチキンレースでもするつもりなのか。

・大きな声や大きな音を出さない

 声が大きいとよくいわれる人は気をつけて欲しい。別に小声で話せというわけではないのだが、必要以上に大きい声は威圧感を与える。やってる男性の中にも、自分の声のボリュームに気づいてない人もいれば、テンションが上がったりすると思わず声が大きくなってしまう人もいるだろう。

 怒ったときに怒鳴ると恐いのがわかる人は多いだろうが、それとは関係なく、笑い声などでもただただ男性の大声が恐い女性はたくさんいる。普段から気を付けていて、それでも思わず声を荒げてしまったら「大きな声を出してすみません」と素直に謝ろう。マイナスは取り返せないかもしれないが、謝ることは大事だ。謝ることによって「ああ、この人は私が嫌がることをしないようにしているんだな」と思ってもらえるだけで、その印象はまったく変わる。

 あと、これに限らず、たまに謝ったら死ぬのかと思うくらい絶対に謝らない男性がいるが、死なないから安心して謝って欲しい。

 また、大きな音にも気をつけなければならない。机をバンバン叩いて笑ったり、物をドンッと投げつけたり、扉を勢いよくバンッと閉めたり。そういうガサツな行為を、さも男らしいかのように振る舞う人がいるが、完全に時代遅れなので、早く感覚を次世代版にアップデートしていただきたい。そういう肩で風切る男らしさは、もはや無用の長物なのだ。

・パーソナルスペースに立ち入らない

 異様に距離が近い男性がいる。離れて話せる広い場所では、近づき過ぎないように話そう。パーソナルスペースは人にもよるし、関係性にもよるから絶対に何メートルというのは難しい。万人に対して1番基準になるのは「あなたが手を伸ばしても相手に触れられない距離」を保つことだろう。つまり、《リーチ》の範囲外にいろということだ。

 あなたがいきなり身体を触ろうとしても届かない範囲、あなたがいきなり殴りかかろうとしても届かない範囲。これも腕の長さによって変わるが、実は身長の高さや身体の大きさなどで警戒心も変わるので、とりあえずあなたの腕を基準に距離を保つといい。

 どうしても電車や、飲み屋のカウンターなどで近くに寄らなければいけないときは、極力脇を開いたり、足を開いたりしないようにして、相手の身体にくっつかないようにするのも大切だ。本当に相手の身体に触れているのに無頓着な男性が多いので、これは意識するようにしよう。

 また、腕でいえば、相手の女性の頭上より高く手を上げないということにも気をつける必要がある。これもまた「殴られるかも」「触られるかも」とあなたの腕を意識して、一瞬警戒心を覚える。そして、実際なにもされなくても、この警戒心はすぐには解除されない。できるだけ「恐いな」と思わせる動きは控えるほうがいい。

・相手から見た「必然性」を意識する

 これが1番大事で、このことをわかっているかどうかが女性の警戒心を解ける男かどうかに関わってくる。

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元セクシー女優で作家の「大島 薫」です。それ以外は普通の男性です。 お仕事の依頼は ooshima.kaoru@gmail.com まで。