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21時に眠剤飲んでログアウト。





ストーリーがないと
自分の悲しみさえ持てないような
不感症の群れに
自分自身が含まれていること

言葉では否定できない
夜の情報の渦

こんな世界
21時に眠剤飲んでログアウトです





「言葉にしなければその感情は無かったことにされてしまう、だから叫べ、叫べ、叫べ」って

ミュージシャンの人が
必死に黙って文字で打ってたの笑ったっけ
哀しくって





 今どきの若いもんは
 記憶容量に恵まれすぎて儚さが足りない





先生こうも言ってた
「つまるところ、生き物の本能は子孫を残すこと一点に尽きる」

それは
多分違うよ


自分が創るものだけじゃなく
たまたま見つけたものまで撮って残して

自分で得た喜びも
一瞬で通り過ぎた苦しみも
理解されない悲しみも
とにかく

自分と紐付くものは何もかも
この世に残したいんじゃないかな

遺伝子じゃなくて分子
せめて何か分子1つでもこの世に残ればって

そういう

春空を埋め尽くす花粉と同じことなんだよ
月夜のサンゴの産卵だよ

自分そのものをバラバラに拡散させて
この世界に溶かしこむような
不確かなやりかたを愛してやまない

だから
儚さが失われた世界は
かえって空気が濃すぎて苦しい





結局
なんだかんだ まだ生き苦しいと思ってる

けど世界の死者数の増加は止まらないし
自分サイドは
何かに護られてると言わざるをえない

「生きる」「死ぬ」って
軽率に言うとわがままになる

自分が何に護られて
今生かされているのか
それを1から詳しく説明できる専門家がいる

そいつは俺のことなんか何も知らないけど
そいつは筋道の通った解答を用意していて

それを咀嚼して消費できるかどうかは
受け手たるこちらの「自由」だという

気に食わなかったよね
結局 誰だったんだあの連中





強い光は
部屋に影を作り

強い闇はスクリーンになって
自分の見たい幻が投影される

自分が
自分の時間を決めているのだと思い込みたい



デジタル表示が 22:00 を示せば
ぼくはラジオをつける

まだまだ情報は続きます



#詩 #散文 #のようなもの