暖色系の夕暮れって。
暖色系の夕暮れって
画像として見ると
なんだかあったかそうに見えてしまったりするんですけど
実際撮った時の空気は
冷えきっていたりするでしょう
それが
雲が厚い層になって浮かんでいたり
麺棒でくるくる巻いたみたいな形になったりしているのを見定めて
「あ、これは冷たい空気が近づいている空だな」とか
「冷たい雨が通った後の空だ」とか
理解できる人だったら
暖色系の写真から
僕の感じた冷やっとした空気感を
まるでその肌に触れているかのように
感じ取れたりするのか知らない
とか思うわけです
雨上がりの
夕暮れの無慈悲さ
痛切に透き通った空気の
あらゆる色の印象を強くする冷たさが
見えないところから
両腕をふわりと包んできて
冷やしてくる
北風の
ひどくやさしい先端
そして誰だって
知識を持たず
外見だけで見誤る