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建設の中小企業が外国人雇用について本気で考えてみた18~アンコンシャスバイアス編

「アンコンシャスバイアスちゃいます」。

最近見たyou tubeのアニメ動画で「アンコンシャスバイアスちゃいます」がひとつの単語になってて、以来「アンコンシャスバイアス」と聞くとつい小声で「ちゃいます」をつけてしまう病にかかってます。

アンコンシャスバイアスとはざっくり言うと無意識の思い込みや偏った見方のこと。ダイバーシティが重要視される現代社会において、気をつけないといけませんよ、と最近何かと耳にするワードです。
私も仕事がら留意していたつもりでしたが、先日「アンコンシャスバイアスちゃいます?」と自問する一件がありました。

弊社の求人に応募してくださったとある若い外国人男性。
その方の母国語は英語ではありませんが、日常会話レベルの英語が話せる方でした。なので、事前の案内メールは英文で送っていました。

ところが面接直前「今ランドマーク(弊社のあるビル)にいるけれど、ここからどう行けばいいかわからない」と電話がかかってきたのです。
「迎え行きます!」と答えながらも(あれぇ?使うエレベーターとか教えたのにな)と思っていました。

外国人の知らないおじさんと人違いしそうになるなど色々ありましたが、なんとか無事本人を見つけ、事務所で面接。
英文で作った会社概要や仕事内容などのスライドを読み上げて説明すると、じっくり見ながら相槌をうっていて、ちゃんと理解してくれているようでした。

ところがいくつかの質問事項を書いた紙を記入する時に、「?」と思ったことがあったのです。
質問の英文はごく簡単なものでしたが、彼はおもむろにスマホをかざし、どうやらカメラ機能の翻訳を使って母国語に翻訳している様子。

彼の回答は"yes、Ⅰcan"ぐらいのシンプルなもの。それでも記入にけっこうな時間がかかり、2分もあれば書けるかな、と考えていた質問表に10分以上かかっていました。

その時やっと気づいたのです。

「英語が話せる=英語の読み書きが出来る」ではないと...

日本語を話せても読み書きは出来ないという外国の方はたくさんいます。
それはよくあることだと当然承知していました。
なのに英語となると、「話せる=読み書きOK」と思い込んでいたとは...

思い返せば面接場所の案内を英文で送っていたのに、迷子の電話をかけてきたのは彼だけではありませんでした。
たまに英語圏の方からも迷子電話がかかってきていたので、私の英文がわかりにくかったか、場所がわかりにくかったか、はたまた案内を読んでないかだな、と思ってたのです。

シンプルに英文が理解できないってことに考えが及びませんでした。
日本の英語教育では読み書きも習いますが、英語を話せるすべての国の人がそうした教育を受けているとは限らないですよね。

もちろん面接される方の中には英語を話せない国の方もいらっしゃいます。その場合は翻訳ツールを使ってその方の母国語で送るようにしていました。けれど英語を話せるならどの国の方も英文で案内メール、がフツウになってたこと、反省です。

でもその方の母国語を調べたら、国籍は同じでも地域によって使用する言語が違う国のよう。どの言語で翻訳していいかわからず、私の翻訳ツールでは対応していない未知の(私が無知なだけ?)言語も出てきました。

自身のアンコンシャスバイアスには気づけたものの、こういう場合どうするのがいいのか、むむぅと唸ってもいい案は浮かばないのでした。