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ウルトラポスターハリスター笹目浩之さんの隠れ家バーにて


演劇や展覧会などのポスターやチラシに囲まれた階段。
特別な空気感を醸し出している階段を上ると
その隠れ家的バーがひっそりとありました。


少しドキドキしながら扉を開けると、
目に飛び込んでくる青緑色と金の閃光まぶしい大きなポスター。


横尾忠則氏の「三島由紀夫」ポスター



ここは「寺山修司とポスター貼りと。僕のありえない人生」を書かれた笹目浩之氏がマスターとして、カウンターに立つお店。



お会いするまでは、
もしかしたら気難しい方かも?
それとも気おされちゃう様な圧をお持ちの方だったり?
などと妄想めいた想像がよぎったりしておりました。



実際は
笹目マスター手作りの、素材の味わい染みるお野菜料理とおなじく
穏やかで自然体、どこか繊細な印象も感じられる方でした。



店内のあちこちにはポスターやオブジェ、ボトルのラベルなど、
さりげないアートの香り。


小箱のようなアートも。ピン押しされている飾り方が素敵


娘さんが幼いころにつくった作品も大事に置かれていて
どのアートにも想いのこもったそれぞれの灯りがともっているよう。



そんな心温まる空間で
美味しいお酒とあてを頂きつつ
マスターと演劇のお話をする贅沢よ。


高校時代に大好きだった劇作家、北村想さんのお名前を挙げると
「あの人は天才。」と笹目マスター。
自分が褒められたわけじゃないのになんだか有頂天に。


北村想さん率いる劇団の俳優、伊沢勉さんが当時の私の「推し」だったこと。(推し、なんて言葉はその頃まだなかったけれど)
伊沢さんがバイト先のコーヒーショップへコーヒー豆を買いに来た!
でも声をかけられなかった!!
なんて話までついつい語ってしまいました。


私にとって青春時代の演劇の想い出は
いつしか記憶のとばりの向こうにありました。

けれど笹目マスターと話すうち
すっかり忘れていたことが、ふいに鮮やかに蘇り…


なんだかノスタルジックになっちゃうな、などと思いつつ
お皿に溢れた日本酒(マスター曰く「うっかり注ぎすぎちゃった」)を見つめ
盃のようにグイっと飲み干すのでした。