熱い…とき

ああ

こうも

熱い気持ちが

たぎっていた時期は

もう来ないのか

頭が熱さで

とろけるように

ぼうっとするよ

頬も紅潮し

手も汗ばんでいたっけ

鼓動も

聞こえそうで

聞かれそうで

恥ずかしいくらいに

上気していた

身をよじりたくても

あなたが目の前にいる

数㎜で

ふれてしまいそうな

至近距離

こんなに

密着して

良いの

わたしたち…

それは

若さの時代

あおい…とき

何をしても

許された

熱き時代が

そこには

あった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2021年3月12日)

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夜桜が/やわい空気を/運び来る