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今話題のヒット商品について調べてみた 【サントリー ビアボール】

2022年秋に発売された、サントリーの「ビアボール」
ビールを炭酸水で割って飲むというビールの新しい飲み方を提案する商品ですが、これがまた斬新で私自身気になっています。

2023年4月末時点で取り扱っている店舗は約8,500店、2023年5月末時点で累計約4,000万杯を売り上げるビアボールですが、このヒット商品の開発の背景やプロモーション、今後の展開について調べてみました。
ご気軽に読んでいってください!


ビール市場の今

ビール業界の規模の推移を見ると、2016年まで増加傾向でしたが、2017~21年にかけて減少傾向にあります。
ビールの販売量は5年連続減少しており、ビール市場の規模も縮小しています。

ビール市場は消費者の嗜好の多様化やライフスタイルの変化、節約志向などを背景に、中長期的に消費量が減少しています。
若者や女性の間では近年はハイボールやチューハイ、アルコール度数の高いストロング系を中心に飲まれており、30~40代の間では買い控えが進み、発泡酒や新ジャンルなどの低価格帯が好まれるようになっています。
さらに、数年前に人気を呈してきた『ノンアルコールビール』の伸び率も鈍化しており、国内ビール類総市場自体の縮小が見られています。

確かに、21歳の私もそこまで好んでビールを飲まないです。。。
ビールのあの「のどごし」よりも味わって「美味しいかどうか」で飲むか飲まないか判断しています。

ビアボール開発の背景

そんな縮小が続いているビール市場ですが、
ビールの美味しさや楽しさを伝え、ビール市場を再活性化させるべくサントリーのイノベーション部は企画開始。

ビアボールの開発において、目指したところを一言で表すと

社会の変化を捉えた上で
ビール関与度が低い層にも接点を作り、楽しんでもらえる商品に

となると考えています。

社会の変化を捉える

ビアボール開発における着眼点のひとつが「コロナ禍」。
おうち時間が増えたこともあり、DIYの流行など、自分で工夫をして生活を豊かにするという意識が芽生え始めたことに目を向けています。
そこからビールにDIY要素を取り入れて、自分好みの量・濃さでビールを作るというアイデアに辿り着きました。

既存のビールを好まない層にも目を向け、「楽しい」と思ってもらえるビールに

市場にはたくさんのビールがあり、飲み比べるとそれぞれの特徴的な味わい、違いを楽しむことができます。
ただ、ビールの関心度が低い層にとってはなかなか伝わりません。逆にビールの味の違いを伝えることも難しいです。

アンケート調査によると、
・決められた味や量
・どことなく同じトンマナのパッケージ、、と遊びが少ないこと
・ぬるくなると美味しくない▶︎早く飲み切らないといけない
といったイメージから「楽しくない」という声が多いとのことです。

パッケージに関しては、近年、ビアリーやホワイトビールなどが出てきて、可愛いパッケージで若者の興味を惹きやすいものもあります。
(ビアリーの柄めっちゃ好きです笑)

BEERY
WHITE BEER

パッケージだけではない、自分で自由に味や量を調節できる点も実現されているのがビアボールです^^

ビアボールのプロモーション

ビアボールのプロモーションは、

若い世代向けに、モノよりもコトを重視し、
ビアボールとの接点を増やすことで「ビアボールって話題だよね」という時流を作ること

を目指しています。

TikTok

ビアボールを楽しそうに作る様子を見てもらうには、短く、動きがあるTikTokが有力でした。
TikTokのさまざまな色を持つクリエイターを登用した「ビアボーラーズ」が多くの消費者に影響を与えています。
コンテンツの面白さと商品の新しさがうまくかけ合わさった事例の1つとも言えるでしょう。

TVCM

CMでも「作る楽しさ」を伝えることに重視した構成になっています。
私も友達と作って飲みたくなりました笑

ビアボールの今後の展開

ビール関与度の低い層に美味しさや楽しさを伝えるには、
飲み方を提案し、体験してもらうこと
が大事になってきます。

SNSも含めて反応をチェックするだけでなく、
全国各地で地域限定のビアボールを楽しんでもらえるようなイベントの企画をしているようです。

これなら、さまざまな飲み方の提案ができると同時に、多くの人がイベントでの体験を通してビールの美味しさや楽しさを味わうことができそうですね。

今回は、ビアボールの企画開発、プロモーションについてざっと調べましたが、
社会の変化とターゲットの課題を正確に捉えて、適した媒体で広報活動を行えている良い事例だと思いました。
あとは実際にイベントに行ってみて、どのような層が集まって、どんな楽しみ方をしているのか見てみたいです。また違った発見ができるかもしれないですね。


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