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OneShotのおススメ(後半ネタバレあり)

こんな人におススメ!
*獣人や異形頭のキャラクターが好きな人
*メタ系RPGが好きな人
*コンピュータが少しでも詳しい・もしくはSFが好きな人


 インディー系ゲームの中でもかなり有名な本作。メタ系RPGといわれるタイプで「OneShot」(1度きり)の通り、ネタバレをしてしまうとかなりもったいないゲームだと思います。
 ただし、作中のパズル要素がちょっと難しい、というか古いゲームの為今の環境と違うところがあって躓いてしまう方もいるかもしれないです。私はめっちゃ躓きました。ここで心に留めておいてほしいことが、攻略系のサイト・ブログを見てもストーリーの感動に影響はほとんどありません!それ以上の驚かせてくれるストーリー・ギミックを持った作品です!
 

 とはいえ、ネタバレしないほうがいいに越したことはないので、絶対買う!まだ積んでるけど絶対やる!という方はここでお別れしましょう。ぜひ楽しんできてください!

 ここからはネタバレではないですがちょっとした情報を書いていきます。
考え方次第ではネタバレに通ずるものもあるかもしれないのでお気をつけて。

主人公ニコと「私」の物語

 本作は有名なくらい「メタ」要素をふんだんに使っています。全く知らなかった方でも開始して早々に「あー、こういう感じかー」と理解することになりますのでこの辺りまでは前知識で持ってても全然問題ないかと思います。
 最初は2014年にRPGツクールで制作されたもので、そこからアップデートを沢山重ね、2016年にsteamでリリース。当初はあまり評価も高くなかったようですがどんどんストーリーやギミックが追加され今ではかなり高評価の作品になりました。
 この辺りの情報を仕入れてから私はプレイしたのですが、なるほどな、と思う部分がいくつか。コマンドの少なさUIはRPGツクールの面影を感じますし、斜め移動が出来ないところも古いゲームだから仕方ないとはいえ、ちょっと不便を感じることも。
 ただドットイラストは本当に美しいし、音楽も単調気味ではありますが世界観にピッタリで心地よさがあります。
 1つ、もしまだプレイしてない方でここまで読んだ人がいるとすれば、私が出来る一番のアドバイスとして「フルスクリーンモードにはするな」ということです。
 作中のメモでも「ウィンドウモードでプレイすることを強くお勧めします」みたいなことが書いてあるのですが、今どきの解像度・モニターでプレイするとウィンドウがめっちゃ小さいんですよね…なので私はつい最初、フルスクリーンモードでプレイしてたのですが、あるタイミングでこの小さいウィンドウに意味があることに気づき途中からウィンドウモードでプレイしました。
 やりづらさは正直ありますが、絶対にウィンドウモードでプレイしましょう!

 ここから先はネタバレありの感想です!
まだプレイしてない方はお別れです!そこまで長いゲームではないのでまずはプレイしてきましょう!ありがとうございました!

始めます










では、ネタバレありの感想を始めますね?いいですね?




 とにかくメタとの融合がとんでもなく素晴らしい作品です!
ギミックの数々、特にエンディングロールと最後のギミックは本当に言葉に出来ないくらい感動しました!
ただ、ストーリーがかなりSF寄りで、私はそういう作品が好きなので何とか理解出来ましたがそうじゃない方は結構難しいかもしれないです。
 特に私が想起したのが「ブレードランナー」(アンドロイドは電気羊の夢を見るか、と同義として)「攻殻機動隊」あたりですね。
 めちゃくちゃストレートに作中で「ロボット3原則」について触れてるところがあるので「アンドロイドは~」の影響は確実なんですが、ワールドマシンの‘矛盾による自己破壊‘の所は「攻殻機動隊」でタチコマが監視役のサポートナビロボのお姉ちゃんに自己問答をさせてショートするように促し逃げ出すシーンが似ているんじゃないでしょうか。なんかすごい文字にしただけでオタク感が漂ってきますが、そのくらいちょっと難しい設定ではあるかもしれません。
 また、昔読んだ記事で、実際に自立型人工知能を作ることが出来るのか、という疑問に対し「不可能ではないかもしれないが、1つの自立型人工知能を稼働させるために必要なデータ量は全世界のパソコンを使っても出来るかどうかのレベル。だからコスト的に見合ってない」みたいな話があった気がします。めっちゃ乱暴に例えると、全世界のパソコンのデータ処理能力は1人の人間と同等、と考えることもできます。その点で考えても、ワールドマシンが稼働するために1人の人間の精神が必要、というのもなんとなくうなずけるかな、と思ったり。

都市の赤みを帯びた雰囲気もどことなくブレードランナー感あるかも?


 ゲーム上の「四角形」と呼ばれるものも非常にいい形だったなと思います。パッと見たときに「ああ、ゲームデータのバグを表しているんだろうな」と分かるし、実はそれがロボット3原則によって生まれてしまった矛盾に対するデリートコードだった、というのもなるほどなぁとすっきりした感覚で理解出来ました。(たぶんそうだよね?)
 何より可愛らしいニコが泣いて、笑って、寂しがって…もう本当に愛おしくなってくるんですよね…この辺り、表現と翻訳が本当に素晴らしい作品だから得られたと思います。

 1つ、古いゲームだからこそ出くわした問題があって、本作はだいぶヒントが丁寧で、見るべき・操作すべきファイルがあなたのパソコンのここにあるはずですよ~みたいなことをかなり分かりやすく教えてくれます。
 が!steamで発売された2016年との大きな違いとして、Win11にアップグレードされてしまっている、という点が私には厄介でした。
 さらに私はsteamゲームをCドライブ(特に設定をいじらなければ本来ここにゲームソフトはダウンロードされる)ではなくDドライブに入れていたためさらなる混乱が生まれ、攻略サイトを見ても古すぎて参考にならずめちゃくちゃ困りました。結果だけで言うと、CドライブのOneDriveに一時保存されていました…Win11君のこの勝手な挙動結構悩みの種なんですけど…
 他にもファイルをいじる系はそもそもsteamのバックアップ機能が邪魔したりと、この辺りは攻略サイトを見ても仕方ないと思いますし、ある程度他のサイトの方々もネタバレに配慮しての攻略チャートを上げていたりで非常に助かりました。

詰まってしまってもドット絵がきれいでちょっと癒されるのがまた良い

 特に素晴らしく感動したのが一番最後の演出でした。
どういう仕組みでなってるのかはまるで分らないんですが、あのエンディングを見た後、絶対にこのゲームはもうやらない!と思っちゃいました。いい意味で。
 もし実況とかで見てしまった、という方でも、自分のパソコンで自力でやることであの感動は得られるでしょう。本当にすごい!
 比較的安めの値段で、セールもよく入る作品なのでたくさんの方が目にして、プレイもしてると思いますがきっとそのほとんどの方は自分は絶対にもうやらない!でも周りの人はプレイして!!って気持ちになったんじゃないでしょうか。なんか矛盾してるようにも思いますが、ワールドマシンも矛盾を超えて消えていた選択を復活させることに成功できたんですから我々も矛盾に目をつむって感情で動いてみるべきなのでしょう。

おススメするにはとにかくやれ!今はそれしか言えない!になっちゃいますがそれでもやはりおススメの作品です。そしてプレイした人はたまにあの無人の部屋を思い出しましょう。ニコと経験した記憶は大切に持っておこうとゲームを終えて‘窓を閉めた‘今も思います。

おせん

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