話し合いは得意ですか?
職場でも家庭生活でもその他でも、世の中には大小・長短、様々な「話し合い」があります。話し合いがうまくいくと、話し合いそのものの充実感に留まらず、その先の状況もより良いものになります。でも、「話し合い」がうまくいかないと…?
話し合いが出来ない日本人
話し合いって、日常のちょっとした場面にも行われています。会社の同僚とエレベーターの中で「ランチに何を食べに行く?」みたいなのだって、話し合いです。そんな時に、
「わたし今日はイタリアンがいいな!朝からずっとそう思ってた!」
みたいな人がいたら、どうでしょう? ちゃんと話し合って、納得いく結論に辿り着けるでしょうか?
もちろん、ちゃんと話して決められる人もいるでしょうが、こういうはっきりしたことを言う人がいると、内心「え、きょうはあっさり蕎麦がいいのに…」と思っていても、「じゃあイタリアン行こうか…」となりがちです。
そんな小さなことで…と思われるかもしれませんが、連日がこのパターンだとけっこうQOL下がりますよね。
日本社会には話し合いのルールが存在しない
僕は「場づくり」の専門家として、「話し合い」や大規模な「会議」を進行したりデザインしたり建て直したりといった仕事をすることがあります。その経験から言うと、日本社会には、基本的に「話し合いのルール」というものが存在しません。
「ルール」だと思われているものの多くは、ただの「マナー」です。マナーの話ではないのです。スポーツで言えば「観戦マナー」ではなく「スポーツそのもののルールブック」の話です。
何がどうなれば「決定した」ということに関するルールが必要です。これがないと、空気だとか発言者といった本質的でない決定をすることになり、ろくなことになりません。
ちゃんと聞いて本当に思ったことを返す
もちろん、ルールだけでは「話し合い」は出来ません。ルールを運用するのは、人ですからね。
細かなことを言い出せばいろいろあるのですが、大事なのは、まず相手の話していることをちゃんと聞くこと。そして、ちゃんと聞くと何かしら自分で思うことがありますので、それをちゃんと相手(そこにいるみんな)に返すこと。
ファシリテーションとか傾聴とか対話手法とか色々と流行していますが、それらが意味を持つのは、それ以前の「ちゃんと聞いて、本当に思ったことを返す」ということが個人のなかで成立している必要があります。
あなたの出る話し合いが、あなたがあなたらしく生きることの助けになりますように。
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