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「もうオッサンなんで」と言わないで

よく男性が「もうオッサンなんで」とオチを付けることがあります。相手や相手の話に興味を持って聞いていても、なんだか急に白けます。「オッサン」という群れに安易にダイブする姿勢がつまらないからです。

ユーモラスなようで残念な表現

「もうオッサンなんで」

言い訳のようでもあり、オッサンなのにすごいだろというアピールのようでもありますが、やっぱりいまひとつよく分かりません。

ユーモラスな感じの言葉ですが、それでもこう言われて笑う人はあまりいないでしょう。僕は「つまらないオチ」のように感じて、残念に思います。相手が自分自身について話していて、興味を持って聞いているときは尚更です。

突然出現する顔のない「オッサン」集団

僕はいま49歳ですが、小さな子どもと違って、これくらいの年齢になれば、個体差はものすごいです。同じ年齢の人とは話は合いやすいけれど、50年近い年月をどう生きてきたのかによって、大きく違います。

そう考えると「もうオッサンなんで」って、解像度を落とす表現だなと思います。突然、顔のない「オッサン」という集合体が出現して、自分もその一員だと叫びながら身を投じる──なぜ、そんなことをする必要があるのでしょうか。

「いい歳して」と揶揄したりされたりする経験があると、こういう言葉に頼ってしまうのかもしれませんね。

自分は自分だろ?

年齢で人をカテゴライズする必要なんてありません。よく、ネットの下品な記事で、

「30代が身につけるとイタい勘違いアイテム5選」

みたいなのがありますが、いったいどんな立場から語っているのでしょう。年齢で人をカテゴライズし、みっともないよと脅し、ファッションまで指図する。カテゴリーで自分を認識しようとすればするほど、その人の存在は弱く不鮮明になります。

群れて安心感をもたずに、自分らしさを炸裂させて生きたいです。

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