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カイロプラクティックサブラクセーションのモデルと理論

「カイロプロテクターが1部屋に2人いたら喧嘩になる。」

というジョークをアメリカにいた時に聞いたことがあります。

カイロプラクターとしてやろうとしていること、最終的な目的は同じなのにそれぞれの哲学・理論・考え方の違いによりこういったことが起こりやすいのがカイロプラクティックでもあります。

代表的なものとしてカイロプラクティックサブラクセーションをどういったものとして捉えるかについては、1895年にカイロプラクティックが誕生して以来多くの理論・考え方が存在しています。

個人の考え、経験、歴史に基づくものなどあるのですが、近年のカイロプラクティックということに関してはやはり科学的な説明が出来るもの、エビデンスのあるものというのがどれなのかという議論があります。

今回はそれらサブラクセーションのモデルと理論を紹介してみたいと思います。

こんなモデル・理論があります

馴染みのあるものから初めて聞いたものまで実はいろいろ言われてきたサブラクセーションに関するモデル・理論。以下に挙げるようなものがあります。

*参考サイトからの引用なので、知ってるモデルもあれば全く知らないものもあります。日本語訳は筆者独自のものです。

◎CSF Fluid model/ 脳脊髄液モデル
◎Spinal degeneration model/ 脊柱変性モデル
◎Spinal cord tension model/ 脊髄テンションモデル
◎Neurodystrophic model/ 神経ジストロフィーモデル
◎Nerve root compression model/ 神経根圧迫モデル
◎Non-synaptic model/ ???
◎Component model/ ???
◎Axoplasmic flow model/ 軸索流モデル
◎Segmental neuropathy model/
◎Segmental facillitation model/
◎Dysponesis model/
◎Automonic dystonia model/自律神経失調モデル
◎Semiconductor model/???
◎Central sensitization model/
◎MOPI model/
◎Neuroplastic model/ 神経可塑性モデル

サブラクセーションのMOPIモデル

MOPIはMalalignment, Occlusion of an opening, Pressure on nerve, Interference with mental impulseの頭文字をとったものです。

いわゆる「背骨のずれが神経を圧迫して~」というやつです。

ですが、これは科学的な説明として正しくないことが理由で最近のカイロプラクティック業界では言われなくなってきました。

サブラクセーションの神経可塑性モデル

そして登場したのが、このNoteで紹介している論文・研究でも紹介している「神経可塑性モデル」です。

背骨のずれが神経を圧迫して~という機械的な考え方から、より神経生理学的な観点に今では変わっています。というかその理論だとカイロプラクティックが科学的にも説明できるとされています。

関節の動きの低下により身体からの適切なフィードバックが脳へと送られない→脳で適切な感覚運動統合・情報処理が行われない→適切な指令が身体へと送られない⇒この状態を”サブラクセーション”としています。

カイロプラクティックを科学的に肯定するもの

ここで勘違いしてほしくないのは、この神経可塑性モデルでカイロプラクティックを説明することで、元々言われていたカイロプラクティックを否定しているわけではないということです。

1895年に生まれたものが現代科学でも説明できる(*当初の説明とは違いますが)。

というのが近年のカイロプラクティックの考え方、神経可塑性モデルとしてのカイロプラクティックということになり、個人的にここに「カイロプラクティック×科学」に関しての魅力を感じています。

近江顕一, DC

参考サイト:

カイロプラクティックの研究に関して興味のある方は↓


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