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プレゼント・フォー・ミー

あ、ねえねえちょっと来て。はい、これあげる。もうすぐ誕生日でしょ。
今開けてみてよ。これね、猫のお茶。ほら、ティーバッグに猫がついてるの。こっちも開けて。マヌルネコのマグカップ。ぼてっとしてる。あ、お尻の穴書いてある、かわいい。なんかね、黒い猫のマグカップもあって、それも可愛かったんだけど、ほら、あなた病んでるでしょ。黒いのだともっと暗くなっちゃうと思って。これにしたの。

先日、ある人からプレゼントをいただいた。その人は、いっぱい説明しながらくれた。その姿がとても愛おしかった。
好きな人からのプレゼントであった。私が好きだから、その人も私のことを好いてくれていると良いなと思っていた。そんな人からのプレゼントであった。

素直に喜びを表現するのが苦手で、プレゼントを貰う時にどうしても少し構えてしまうことが多い。
しかし、この時は純真無垢な歓喜が体内を巡った。
自分に何をあげるか考え、時間を費やしてくれた。それが嬉しいという、おそらく多くの人が既に当たり前のように感じたことがある感情を、28歳手前にして新鮮に感じた。それに自分でとても驚いた。

誰かが自分に想いを馳せてくれる、これほどまでに幸せなことがあるだろうか。

当たり前のことに、ようやく気づけた。
自分は大人だと思ってたけど、とても幼稚な人間なのだなと痛感した。
来年の誕生日には、この日記を読み返して恥ずかしいと思えるように生きていたい。そして何より、来年また誕生日を健康に過ごせるように。
謙虚に生きていきます。

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