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絶対に知っておくべき。″Web3”を分かりやすく解説(2回シリーズの第2回)

今回は"Web3"とは何か、の続きです。

Web1.0とWeb2.0


前回の簡単な復習ですが、

  • Web1.0とは「インターネットの黎明期」

  • Web2.0は「双方向での活発な情報交換が可能となった一方でGAFAなどのプラットフォーマーがビックデータの支配を強めた時期」

とお話しました。イメージは以下の感じです。

Web1.0とWeb2.0の違い

Web2.0の世界ではSNS(ツイッター、インスタグラム、TikTok)やシェア・サービス(ウーバー)などの新しいツールが生まれ、コミュニケーション革命が起こりました。

その結果として、私たちの暮らしはより便利に、そしてワクワクするものになりましたよね。

特に若い人たちにとっては、情報を探すのはテレビなんかじゃなく、ツイッターやインスタグラムを使うのが主流になるなど、生活スタイル自体を大きく変えるようなインパクトのある出来事でした。

ただ、そんな劇的な変化は良いことばかりではありません。便利さの裏で、巨大IT企業によりビックデータがあちこちで収集され、私たちのユーザー履歴や個人情報が守られているか、不安が増してきているのも事実だと思います。

ユーザーに関する情報そのものが高い価値を持つ今の時代で、ある意味、その「情報」をめぐって企業と個人との間で「利益の対立構造」が大きくなった状況でもありました。

Web3.0とは何か?


そのWeb2.0の流れを変えたのがナカモト サトシが発明したビットコインであり、そこで使われている「ブロックチェーン技術」なのです。

シンプルに言うと、ブロックチェーン技術とは、特定の事業者や組織が存在しない形でデータ処理を行うもの

データ処理も色々ありますが、例として、電子決済システムを挙げると、「誰から誰に送金した」という情報は、これまでであれば銀行であったり事業者がサーバーで管理しますよね。当たり前すぎる話ですが。

常に、情報には主体となる管理者がいて、そこを介してやり取りされます。

一方、ブロックチェーンを使えば、その暗号技術により、情報の管理を特定のプレーヤーに依存しなくてもよい環境を実現できるのです。

電子決済システムであれば、銀行やカード会社を通さず、送金する者と受け取る側の2者間で、間に誰も入らず、取引が完了します。

つまり、ブロックチェーンの発明によって企業や特定の組織が行っていたデータの処理を、インターネット上でできるようになったというわけです(以下の図のイメージ)。

企業が中心になって動いていた社会システムが、ユーザー間だけのコミュニティで成り立つ社会システムに変わったのがWeb3.0なのです!

Web3.0ではユーザー自身がデータを管理する


少し難しい言葉ですが、こういったWeb3.0のコンセプトを「自己主権型ウェブ」とも呼んでいます。ユーザーが自ら管理するため、「自己主権」というわけです。

この変化は、企業からユーザーへデータの主権が移る「データの民主化」と表現されることもあり、少し大袈裟かもしれませんが、でもそのくらいインパクトの大きいのです。

Web3.0がもたらす変化


この「ユーザ自身がデータを管理する」Web3.0の世界ではどんなことができるのでしょうか?

Web3.0に関連するキーワードとして、NFT、メタバース、DeFi(分散型金融)などをよく目にしますよね?これらが代表的な例ですね。

1. クリエイター中心の経済圏が生まれる


Web3.0であれば、中央集権的なプラットフォーマーがいません。個々のクリエイターや企業同士が直接やり取りを行うため、クリエイターを中心とした経済圏が生まれるのです。これにより、プラットフォーマーによる搾取を受けることなく、貢献度に見合った収益が得られることも可能となります。

2. セキュリティが向上しプライバシーが守られる


ブロックチェーンにより情報が分散して管理されるため、データが流出する心配は不要です。さらに、企業や特定の管理者によって個人データが恣意的に使われる不安もなくなります。ブロックチェーンへのハッキングは技術に非常に難しいため、セキュリティも格段に向上。

3. サーバーなしの直接取引ができる


Web2.0においては、さまざまな取引をサーバーが仲介してきましたが、Web3.0では、それが無くなって直接行なえます。

今DeFiが注目されているように金融の分野で特に期待が大きくなっています。ブロックチェーン技術により高い信頼性を確保しながら直接取引が可能となるため、これまで銀行などに支払っていた手数料も不要になるかも知れませんし、派生的なサービスもいろいろ出てきそう。

このようにWeb3.0は大きな可能性を持っており、それを実現しているビットコインとブロックチェーン技術は、単に「仮想通貨」という領域にとどまらず、これまでのインターネットの役割をさらに拡張しているのです。

もはやWeb3.0の流れは止めることができないでしょう。

今後もこの流れに注目していきたいと思っています。






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