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「中国のコロナ遺伝子データが昨年6月に削除されていた。ワクチンもPCRも根拠が消滅」は誤り

「中国のコロナ遺伝子データが昨年6月に削除されていた。ワクチンもPCRも根拠が消滅」は誤り。それはウイルスの塩基配列を決定した最初のものではないのでワクチンもPCR検査も影響ない。ニュースの主題「ウイルス調査に非協力的な中国への不信」をM田氏が曲解したもの。

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【解説】(各社記事より抜粋)
中国の研究者が新型コロナウイルス流行初期の遺伝子配列データをNIHのデータベースから削除要請していたことがNIHの発表で分かった。削除されたデータは、中国・武漢市で2020年1~2月に感染したか、感染が疑われる入院患者から収集したウイルスのサンプルから得たもの。提出は3月なので武漢の最初の発表(1月)のものではない。削除されたデータそのものが現段階での研究者の理解を変える公算は小さいとみられているが、不透明な削除という行為が、ウイルス起源の解明に非協力的な中国に対する不信感を高める結果となった。

◾️曲解した記事を拡散したM田氏のブログ
武漢肺炎由来の新型コロナの遺伝子配列データが昨年6月に削除されていた事実を米国の国立衛生研究所が認めた。その遺伝子配列データを元に新型コロナの遺伝子を見つけるPCR検査も、その遺伝子配列情報を元にして作られた遺伝子ワクチンも根拠を失った。まだワクチン接種が必要、コロナが怖い?
https://twitter.com/fxi9ttSrGrL5Hnx/status/1419237594655719426?s=20

◾️削除された遺伝子データ
提出: 2020年3月
取下げ依頼: 2020年6月
取下げ理由: 他にも提出中であり重複によるバージョン管理の問題を避ける為

◾️WSJ記事
「削除されたデータが、コロナ初期に関する現段階での研究者の理解を変える公算は小さいとみられている」
https://www.google.co.jp/amp/s/jp.wsj.com/amp/articles/chinese-covid-19-gene-data-that-could-have-aided-pandemic-research-removed-from-nih-database-11624496023

◾️Bloomberg記事
「取下げ理由の意図以外の動機を臆測することはできない」「その後、このデータは回復されたものの、ウイルスの起源について決定打となるような詳細な情報はなかった」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-24/QV6RA0DWX2PS01