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「PCRの発明者が感染症の診断に使えないと言った」は誤り

[2023/8/14更新]
「PCRの発明者が感染症の診断に使えないと言った」は誤り。キャリー・マリスはPCRの発見者だがPCR検査の発明者ではない。彼がそう言ったのはRoche社がリアルタイムPCRを開発する以前の1997年の動画。この動画で今のPCR検査を否定するのは間違い。その後の2004年の著書では本人が診断に使えると書いている。

◾️キャリー・マリス博士の動画(1997)

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◾️著書「マリス博士の奇想天外な人生」
  発行:早川書房 訳:福岡伸一
その後、彼の著書(2004年初版)には感染症の診断に利用できると書かれている。(P162参照)

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◾️原著”Dancing naked in the mind field”
The procedure would be valuable in diagnosing genetic diseases by looking into a person’s genes. It would find infectious diseases by detecting the genes of pathogens that were difficult or impossible to culture.

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REUTERS、INFACTのファクトチェックでもFALSEと判定されている。

◾️REUTERS: ファクトチェック

◾️INFACT: ファクトチェック
https://infact.press/2020/08/post-7398/

以下はPCRの歴史に関する参考記事。

◾️ROCHE社 PCRの歴史
https://www.roche-diagnostics.jp/ja/general/pcr/pcr_5.html