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12.09|東京Z@青森|それぞれのシステム変更

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苦しい状況のチーム同士の対戦です。東京Zはドゥレイロン・バーンズとの契約を解除して枠を空け、アレクサンダー・ジョーンズと契約を結ぶ改革を断行した矢先に、イシュマエル・レーンが大怪我でシーズンアウト。対する青森も出口の見えない連敗の真っ只中。目下15連敗と、チームの連敗記録を更新しています。

試合開始早々、岡田先生のスリーが大爆発でアスフレがロケットスタート。見事ではありましたが、それよりも青森のオフェンスがあれで、ぶっちゃけ観ているのが辛かった。選手同士の意思の疎通が図れていないのかポジショニングがあやふやで、当然ボールもうまく回らない。誰に何をさせたいのかはっきりしない感じで、コートの5人がそれぞれ勝手にやっているようにすら見えた。で、落としたシュートから走られて簡単に失点。そら連敗するわな…と思ってしまった。すみません。

特に新しく加わったカイル・バローンは、本人のやりたいこととチームが求めていることが違ってるのかな。普段を知らないので印象ですが。バローンは外に開いてプレーしたいのに、チームは中でポストアップしてほしいような? 青森のオフェンスの狙い所がわからなくて、別の試合にしようかと思ったものの、終盤には10点差になったよ。だったらもう少し観ようか。アスフレも詰めが甘いな。

2Qが始まってもアスフレのペースには思えるものの、意外と点差が広がらないんだ。単発ではあるものの要所要所でスリーが決まり、大きく離されずに我慢する青森。アスフレはプレーメイクの起点がたくさんある良いオフェンスを見せるものの、スリーがまったく入らなくなってしまって火力が出ない。前半で46点取ってるんだから悪いわけはない(むしろ良い)のに、それが点差に現れていない不思議。

理由はやっぱり3FG%なんだろう。1Qは6本中4本決まったアスフレのスリーが2Qはゼロ(アテンプトは5本)。青森は1Qが2/5、2Qには4/7で決めていて、それによって大きなビハインドを免れた。逆に言えばアスフレは序盤のスリーがなかったらリードしてないかもってことだ。スリーの得意ではないチームが、スリーによって築いたリード。うーん、脆い気がする。

後半が始まると青森が点差を縮め始めます。アスフレはシュートが決まらないだけでなく、ターンオーバーでむしろ青森をアシスト。積極的なアタックは悪くはないものの、仕掛けるタイミングが悪いのかな。特にズレのない状態で始めるので、ディフェンスが整っているところへ突っ込んでいく。それだと相手は待ち構えているわけで、狭いから合わせのパスも通しづらい。AJのポストアタックくらいしか有効打がなくなってきた。でもそればかりだと周りの選手の良さが消えるから悩ましい。

佐野選手のスリーが決まってあっと言う間に3点差。思えばその前の4点プレーが青森の反撃の狼煙だった。後半に入ると青森はずいぶんオフェンスが整理された感じで、ハーフコートではバローンをシューターのようにしたシステムでボールを集めていました。ハイピックからポップさせてスリーとか。序盤とは見違えるようだ。池田選手がドリブルで上手にディフェンスを撹乱させておいて、シュートに繋げるシーンが目立ちます。ビリシベ選手も得点こそ決まらないものの、リバウンドなど身体能力を活かしたプレーで存在感を発揮。

アスフレも意地を見せて7点差まで広げて始まった4Qでしたが、2分と立たないうちに同点に。スティーブン・ハートが久しぶりにインサイドのポストプレーでエンドワン。3Qは主役を譲っただけに、気合入ってました。門馬選手は試合を通してディフェンスが素晴らしい。なんかワッツのいいプレーばかり目立つようになってきたぞ。

そのまま青森があっさりリードをしますが、アスフレも岡田選手がお久しぶりにスリーを決めたかと思えば、ファウルまでもらって4点プレーで逆転。その後はアスフレリードの時間帯もありました。ただ、ボーナスでもらったフリースローをポロポロと落として青森の息の根を止められなかったのがまずかった。ジリジリと迫られ、残り2分で再逆転を許します。アスフレはスクリーンプレーのハンドラーをずいぶん自由にやらせるんだな。そこが緩いので青森のオフェンスのリズムは狂わない。入らなくても打ちたいシュートを打てているのが青森。岡田先生の無理めのスリー狙いなど、終盤になってショットセレクションが怪しい悪い癖が出てきたアスフレ。

残り1分、ビリシベ選手がコーナースリーをヒットして青森がリードを4点にして、勝利を引き寄せました。連敗脱出おめでとうございます。ぽっかり空いていたコーナーは、この試合、散々見せたバローンのPNPをデコイに使ったおかげかな。バローンをピックに呼んだ池田選手のプレー選択がお見事でした。

4Q序盤に脚を傷めてからは大人しかったバローンさんだけど、結局、25本もシュート打ったんだね(9本成功)。そのうちスリーは9本(3本成功)。3FGAのキャリア平均は4.4だから倍以上。今シーズン、青森に復帰してからも全然打ってなくて、ということはこの試合は青森にとってのシステム変更のタイミングだったのかな。だとすれば1Qの地に足の付いていないような感じも、3Qにバローンにボールが集まるようになったのも、なんとなく理解できるのでした。

逆にアレクサンダー・ジョーンズを加えてシステム変更を試みるも、終盤になってそこを使う覚悟を決められずにスリーに頼ったアスフレ。生きのいい若手と経験豊富なシューターの組み合わせはどうするのか、安定感のあるインサイドプレーヤーとストレッチ4という外国籍選手2人をどう使い分けるのか。ラインアップの見直しと役割の再整理が必要そうです。



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