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2022.4.30|それぞれのシーズン

なんと3ヶ月以上も放置してしまいました。理由は仕事がむちゃくちゃ忙しかったから。とにかく余裕がなく、文章を書く元気はおろか、試合を観ることすらままなりませんでした。さすがにプレーオフが始まれば何か書きたいのですが、いきなり復帰は難しそうなので、リハビリを兼ねてプレーオフ進出を逃した6チームの今シーズンを振り返ってみたいと思います。

■東地区

7位|青森ワッツ
地元出身ルーキーの駒澤颯とオールラウンダーのマイケル・クレイグとともに始まったシーズンは、5連敗スタートではあったものの明るいシーズンを予感させる輝きが確かにあった。しかし、なかなか勝利につながらないことがフラストレーションになったのか、不透明な理由でクレイグがわずか10試合で退団してしまったのがケチのつき始め。ライアン・リチャーズは一向にプレーせず、HCも匙を投げる始末。昨シーズンに輪をかけて無残なシーズンとなってしまった。

レナルド・ディクソンや臼井のステップアップ、門馬の溌剌としたプレーにも表れているように、選手は決して諦めることはなかったと思う。ただ、フロントのチーム運営はいただけない。クレイグをチームに馴染ませられず、コンディション不良のリチャーズに見切りをつけるわけでもなく、無策と言われても仕方がない。U15チームの問題でB2ライセンスすら危ういチームに希望があるとすれば、もうこれ以上悪くなることはないという点だろうか。

6位|アースフレンズ東京Z
育てたいのか勝ちたいのか、中途半端な選手編成で迎えたシーズンは、やはりどのように評価すればいいのかよくわからない結果に終わってしまった。若手選手にチャレンジさせるために来たはずのウーゴ・ロペスHCが途中で去ることになったシーズンに、ポジティブな意味を見出すのは難しい。期待の若手たちは、今季もまた期待のまま終わってしまった。

上位争いができるロスターではないことは、フロントも開幕前からわかっていたことではなかったか。それがこんな結果に終わるとは、これまで歩んできた育成路線を継続するのかの岐路に立っているということだろうか。願わくば継続してリーグの多様性に貢献してほしい。

5位|山形ワイヴァンズ
昨季、初めてのプレーオフに進出した山形は、エースのランダルを失いながらも、今年も堅実なバスケットボールを見せてくれた。ケニー・ローソンやジャワッド・ウィリアムスをスリーポイントラインまで開かせ、アウトサイドシュートや日本人ガードのアタックを中心に、ロースコアで競り勝とうとする戦略は、タレントでは劣る中でなんとか勝機を見出そうとする現実的なものではあった。

とはいえ、上位との差は否めなかったのも事実。接戦に持ち込んでも、終盤に突き放される、あるいは勝ち切れない試合も多かった。中島・河野のベテランは健在だが、そろそろ世代交代も必要だろう。かと言ってその当てがあるかというと…。来季以降の動き方が悩ましい。

■西地区

7位|バンビシャス奈良
なんだかんだで地区最下位になることはなかった粘り強さが身上のチームだが、今季は呆気なくブローアウトされる試合が目立った。コーリー・ジョンソンがいきなり退団するという不運はあったにせよ、チームとしての形が最後まで見られなかったのはコーチやGMなどフロント陣の責任も大きい。メインスポンサーに見放されないうちに、浮上のきっかけとなるようなチームの核を探す必要がある。

6位|ライジングゼファー福岡
シーズン序盤は誰もが驚く好スタートを切った。攻守にケレン味のない堅実なバスケットボールで、それぞれのポジションの選手が自らの役割を忠実にこなしてチームに貢献していた。中でも日本では初めてのプレーとなったジェローム・ジョーダンはNBA出身の看板に違わず質の高いプレーで好調の立役者に。本多純平も33歳にしてキャリベストを感じさせるプレーだった。

しかし、その本多の離脱あたりから失速。ガード陣のサイズ不足やステッドモン・レモンの外国籍ミスマッチを突かれるなど、ディフェンス面での綻びを修正できず、オフェンスでもこれといった形をつくれなかった。苦戦が予想されたシーズンとしては上出来かもしれないが、HCを含め今後どのようなチーム運営をしていくのだろうか。

5位|愛媛オレンジバイキングス
福岡が序盤もっとも期待を上回ったチームなら、もっとも下回ったのは愛媛だろう。外国籍選手の合流の遅れが災いしてスタートにつまずいたのは仕方がないとしても、そこからリズムを取り戻すのに時間がかかり過ぎた。ルーキーのライアン・クリーナーを筆頭に、ロスターは決して悪くなく、香川や熊本を破る勢いを見せた時期もあった。一時はプレーオフ進出の芽もあったが、終盤はコロナによる試合消滅など運にも見放されたシーズンだった。

とはいえ、地元出身の俊野兄弟やクリーナー、ユージーン・フェルプスら主力を引き止めることができれば来季以降にも期待はできる。フロントの手腕が問われるオフシーズンになりそうだ。


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