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『男は荒野で死に場所を探せ』

荒野で一億光年分の価値のある宝物を探し当てた時、僕は確実に殺される。それは地球が自転する事と同じくらい明白な事実だ。

誰もが宝物の存在を信じようとはしなかったくせに。
誰もが僕を狂人扱いしたくせに。

死に場所を探す為に生きるのか。
生きる為に死に場所を探すのか。

何もかもが疑わしいから、殴って、殴って、殴り付けたら、僕の目の前の風景が、少しだけグラっと傾いだ。

無様な死に方をした僕の屍は、風雨に晒され、鳥に啄まれ、やがてこの世から消え失せる。

生きている限り、大振りのパンチをぶちかます。

無様な死に様を晒す、その刹那の為に。


写真 小幡マキ 文 大崎航

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