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神社仏閣めぐりの書

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生八橋モナカソが行く神社仏閣めぐり。御朱印集め趣味から西国巡礼に出て先達になるまで一年足らずの深すぎる沼を眺めるマガジン。Todaiji-TempleやJishu-Jinja-S…
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2019年6月の記事一覧

西国三十三所第18番 六角堂 縁結びのお寺・いけばな池坊発祥の地

京都には有名寺院が数多ある。本当に、どこから巡ろうか迷うほどである。 そんな中、京都の中心地から少し足を伸ばせば立ち寄ることができ、コンパクトながらも見応えは十分で、歴史も由緒ももちろんあるという素晴らしいお寺を紹介したい。 六角堂 頂法寺である。 丸竹夷二押御池(まるたけえびすにおしおいけ)、姉三六角蛸錦(あねさんろっかくたこにしき)、四綾仏高松万五条(しあやぶったかまつまんごじょう)……。京都の通りを歌った歌がある。「劇場版 名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)

西国三十三所第7番 岡寺 日本最初の厄除けのお寺 +犬飼万葉記念館

岡寺。龍蓋寺(りゅうがいじ)とも称される。 元々、寺号は龍蓋寺であるが、岡寺のほうが通りがよく、地元の方ですら岡寺と言わなければピンとこないほどらしい。 御朱印帳を入手した一月より、以前にもまして神社などは意欲的に参拝していたが、友人と壷阪寺へ行くと決まった三月あたりから西国三十三所への熱が高まり、このときすでに、葛井寺、三井寺、石山寺と駅チカなお寺から攻略しはじめていた。 壷阪寺と同日に参拝されることが多いと壷阪寺紹介の際に少しだけ触れたが、私は別の日に一人で行った。こ

西国三十三所第6番 壷阪寺 眼病封じのお寺 +橿原神宮

昨年より御朱印収集をしている友人・ゆりあ嬢が、ご家族が目の難病で手術を控えていると言った。壷阪寺という眼病封じのお寺があるので、お参りに行きたいとも言った。 あ、わたしそこしってる。行ったことはないけれど、こないだ京都テレビで西国三十三所紹介の番組やってた。杉本彩がもったりした口調でナレーションしてた。 大きな石の観音様がおられるところ、というざっくりした前知識で、いつもの女子力向上(腐)女子会メンバー、ゆりあ嬢と左京女史の三人で、壷阪寺に行った。 最初は四月の花見にと計画

西国三十三所第24番 中山寺 安産祈願・子授祈願のお寺 +売布神社、清荒神清澄寺

阪急電車の広告板でよく目にする「大本山 中山寺」である。初めての参拝は母のお腹の中にいるときであった。 駅からの近さでは群を抜いている。阪急宝塚線 中山観音駅の北出口からすぐのところにある。 自家用車での参拝はあまりおすすめできない。土曜日に参拝をしたところ、山門手前に駐車場はあるが台数が少ないため、入れなくて難儀しているところを見た。 安産祈願や子授けなどで有名なお寺である。腹帯をいただきに妊婦さんがたくさん訪れる。「ベビ待ち」の夫婦も訪れる。少子化時代の強い味方である

西国三十三所第22番 総持寺 料理上達のお寺

大阪と京都の間のベッドタウンに位置し、普通電車しか止まらないながらも駅から近く、西国三十三所の中では抜群に行きやすい。周辺の道路は狭いが、駐車場も完備されている。 幼少の頃より何度も足を運んでいるが、行くたびに様子が変化している。お社の場所が移動していたり、亀と鯉の池が整備されたり。 手水舎が新しくなったときも驚いた。金色の蓮の前に立つと、自動で水が流れる。 今回、四月十八日の庖丁式を見に行ったら、お賽銭箱が新しくなっていた。黒くてピカピカのお賽銭箱で、左右に亀の像がついて

西国三十三所第23番 勝尾寺 勝運のお寺

箕面駅から勝尾寺を結ぶ路線バスが二〇一七年に廃止になってしまったのは知っていた。箕面市のガイドブックに堂々と載っているにもかかわらず箕面駅前からの交通手段がないのは何事かと思っている。 車で行くか、千里中央駅から阪急バスに乗る方が多いようである。私は遠回りになるが交通費の関係で、阪急千里線北千里駅からバスに乗った。北千里から千里中央を経て勝尾寺へと向かう。お寺のすぐ前がバスの停留所である。 赤が印象的なお寺であった。赤い山門や橋、伽藍。噴水が華を添え、池からは水煙が立ち上っ

巡らない道もあった(西国三十三所巡礼・導入其の弐)

西国三十三所紹介をするにあたって、読み物として全くおもしろさはないが、私にとって避けて通れない話がもうひとつある。 心構えとかマナーとかお作法とか、ひとまず横に置いて。 まずは現実的に、物理的に、どうやって行くか。交通手段のことである。 かれこれ十年以上前に友人が、そのまた友人のお母様に車を出してもらい、勝尾寺(かつおうじ:西国三十三所第二十三番札所)に初詣に行ったと言っていた。有名な寺院でものすごい混雑だったそうだが、そのとき私の住む大阪府の、北摂地域の山の手に大きなお寺