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西国三十三所第6番 壷阪寺 眼病封じのお寺 +橿原神宮

昨年より御朱印収集をしている友人・ゆりあ嬢が、ご家族が目の難病で手術を控えていると言った。壷阪寺という眼病封じのお寺があるので、お参りに行きたいとも言った。
あ、わたしそこしってる。行ったことはないけれど、こないだ京都テレビで西国三十三所紹介の番組やってた。杉本彩がもったりした口調でナレーションしてた。

大きな石の観音様がおられるところ、というざっくりした前知識で、いつもの女子力向上(腐)女子会メンバー、ゆりあ嬢と左京女史の三人で、壷阪寺に行った。
最初は四月の花見にと計画していたが、調べているうちに、三月のほうがバスの便が多いと知り、急遽三月末に予定をねじ込んだ。

眼病封じのお寺だけあって、敷地内に養護盲老人ホームがあった。インドとの国際交流があるらしく、インド雑貨の販売もあった。

御本尊は常時開帳している。インドっぽいお顔をしているな、と思った。

この日は、御本尊の前では、大雛曼荼羅(だいひなまんだら)と称して、千五百体もの雛人形が展示されていた。御本尊・十一面千手観音の前に大きな雛壇とたくさんの雛人形。壮観であった。
お寺では珍しく撮影自由で、皆、「インスタ映えー」と念仏のように唱えながら思い思いに写真を撮っていた。
雛人形の中に、オムライスを食べている子やハンバーグを食べている愛らしい童がいた。阪神タイガースのマスコットの黄色い虎や、いつも絵本で捜索されている赤と白の縞々シャツの成人男性なども、目立つはずなのにすっかり溶け込んでいて、探すのが楽しかった。

境内は広く、見晴らしのよい展望台もある。
印象に残るのは、聳え立つ巨大な観音様やお釈迦様の石像である。立像(りつぞう:立っている像)、坐像(ざぞう:座っている像)、涅槃像(ねはんぞう:寝ている像)。間近で見られ、見応えがあった。像のある場所からは奈良盆地が見渡せる。このとき桜は五分咲きであった。

明治時代に作られた浄瑠璃「壺坂霊験記(つぼざかれいげんき)」のお里と沢一(さわいち)が身を投げた谷は、本堂の横である。
目の見えない沢一は妻・お里と仲睦まじく暮らしていたが、お里が夜な夜な出掛けるのに気付き、浮気を疑う。聞けば、沢一の目が治るよう、壺阪寺の観音様にお参りに行っていると言う。自身を恥じた沢一は、お里に忘れ物を取りに行くよう言い、その間に滝壺に身を投げてしまう。
沢一の亡骸を見つけたお里は後を追うが、霊験あらたかな壺阪寺の観音様が二人を助け、沢一の目を見えるようにしたという。

スイーツ巡礼として、め煎餅を購入した。美味しい手焼きのたまごせんべいであった。目に効くお茶や飴なども販売していた。
他に、お寺で祈祷済みの目薬を販売していた。眼病封じのお寺ならではである。花粉症の私は思わず飛びついたが、なんだかもったいなくて、この記事を書いている六月末現在、未開封のままである。

壷阪寺と同じ日に、もうひとつ西国三十三所のお寺を回るとすれば、岡寺に行くのが一般的のようである。近鉄橿原神宮前駅よりバスが出ており、本数もそれなりにある。私は別の日に行ったので改めて別の記事で紹介したい。

壷阪寺の後は、近鉄南大阪線、橿原線、吉野線の交わる橿原神宮前駅の改札内で見つけた「きはる」というお店でとろとろの牛すじ煮込みうどんを食べ、下車して橿原神宮へ向かった。
雨が降ってきたため駆け足での参拝となったが、広い境内と見事な社殿を見て帰ってきた。宝物館も併設されているためまた行きたい。

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第六番札所 壷阪山 南法華寺

読み:つぼざかざん みなみほっけじ
通称:壷阪寺(つぼざかでら)

住所:奈良県 高市郡(たかいちぐん) 高取町(たかとりちょう) 壷阪(つぼざか)3番地

公共交通機関でのアクセス:
近鉄吉野線 壺阪山(つぼざかやま)駅(急行・特急停車駅)より
奈良交通バス 20系統
壺坂山駅(つぼざかやまえき)→壷阪寺前(つぼざかでらまえ)
終点・所要時間11分・片道320円
停留所よりすぐ
※平日は1日4本。3月のみ増便で1日6本。土曜日・日祝日も月によって変わるため事前に確認のこと。
※鉄道の最寄りは壺坂だが、壷阪寺の最寄りは壷阪であり漢字が違うため検索の際など注意。
※壷阪寺前(まえ)停留所からはすぐだが、壷阪寺口(ぐち)停留所からは離れているため停留所名に注意。
※近鉄特急乗車には特急券が必要(有料)。

入山料:600円
時間:8:30〜17:00

宗派:真言宗
本尊:十一面千手観世音菩薩(常時開帳)

主な行事:10月18日 めがね供養会

創建:703年(大宝3年)
開基:弁基上人(べんきしょうにん)(元興寺の僧)

札所:
西国三十三所第6番
神仏霊場巡拝の道第38番

御詠歌:
岩をたて 水をたたえて 壺阪の
 庭にいさごも 浄土なるらん

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橿原神宮

読み:かしはらじんぐう

住所:奈良県 橿原市(かしはらし) 久米町(くめちょう)934

公共交通機関でのアクセス:
①近鉄南大阪線・橿原線・吉野線 橿原線前(かしはらじんぐうまえ)駅(急行・特急停車駅)より徒歩
②近鉄南大阪線 橿原神宮西口(かしはらじんぐうにしぐち)駅(急行停車駅)より徒歩
③近鉄橿原線 畝傍御陵前(うねびごりょうまえ)駅(急行停車駅)より徒歩

拝観料:無料
宝物殿入館料:300円(平日は要予約)
時間:
参拝 時期により異なる
開門は5:00〜6:30、閉門は17:00〜19:00で推移
納経受付 9:00〜16:00

主祭神:神武天皇(古事記や日本書紀に登場する日本を建国した初代天皇)、媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)(神武天皇の后/古事記や日本書紀に登場する女神)

主な行事:2月11日 紀元祭

創建: 1890年(明治23年)
神武天皇の皇居跡とされる場所に再建された

札所:神仏霊場巡拝の道33番

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※上記は2019年3月時点の情報です。

センスの良い写真がたくさん掲載されている友人のブログ:
寺社仏閣で御朱印とか集めてるゲーマーのブログ
壷阪寺(南法華寺/みなみほっけじ):西国三十三所 第六番札所
https://shrine-temple.hateblo.jp/entry/2019/04/29/011842
橿原神宮(かしはらじんぐう)
https://shrine-temple.hateblo.jp/entry/2019/04/30/232037

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