見出し画像

西国三十三所第23番 勝尾寺 勝運のお寺

箕面駅から勝尾寺を結ぶ路線バスが二〇一七年に廃止になってしまったのは知っていた。箕面市のガイドブックに堂々と載っているにもかかわらず箕面駅前からの交通手段がないのは何事かと思っている。
車で行くか、千里中央駅から阪急バスに乗る方が多いようである。私は遠回りになるが交通費の関係で、阪急千里線北千里駅からバスに乗った。北千里から千里中央を経て勝尾寺へと向かう。お寺のすぐ前がバスの停留所である。

赤が印象的なお寺であった。赤い山門や橋、伽藍。噴水が華を添え、池からは水煙が立ち上っている。何とも幻想的な雰囲気である。スピーカーから境内中に威勢のよい祈祷の声が響いていた。演出的ではあるが、美しい。

勝運ギャンブラー御用達のイメージであった。実際、中年男性の参拝が多かったように思う。他にも、友人同士で訪れた学生さんたちがそこかしこで自撮り写真を撮っていた。「インスタ映え」もするだろう。
小さいお子さん連れの家族や犬の散歩に来ている方もいて、それぞれ美しい庭を楽しんでいた。

境内の至るところに数えきれないほどの赤いダルマが置かれている。箕面の山中に山のようなダルマ。ダルマが勝尾寺イコール赤色の印象を一層濃くする。

ギャンブルとは無縁の、石橋を叩くだけ叩いて渡らぬところのある私は、ダルマみくじで凶を引いた。ますます「賭け」をする気にはなれない。

おみやげ屋さんが入山受付の脇にあり、充実している。
スイーツ巡礼でだるまパイを買った。パッケージがかわいい。バターの効いたサクサクの軽いパイであった。箕面市内の洋菓子店が作っている。

せっかくの箕面なのだから箕面の滝が見たくて、徒歩で下山した。舗装された道路で足場は悪くないが、それなりにしんどい道のりであった。車道を、車が結構飛ばして走っていった。弱虫ペダルのような恰好の大学生くらいの自転車乗りたちと何度かすれ違った。

箕面の滝を見て、平成三十年台風二十一号被害の爪痕残る遊歩道を歩き、食べ比べのために三軒でもみじの天ぷらを買い(「桃太郎」のが一番美味しいと思った)、帰りは阪急箕面駅まで。

============

第二十三番札所 応頂山 勝尾寺

読み:おうちょうざん かつおうじ
別名:かつおじ、かちおじ、弥勒寺、ダルマ寺、勝運の寺

住所:大阪府 箕面市(みのおし) 粟生間谷(あおまだに)2914-1

公共交通機関でのアクセス:
①阪急千里線(京都線の支線) 北千里(きたせんり)駅(終点)より
阪急バス 29系統
北千里(きたせんり)→勝尾寺(かつおうじ)
所要時間43分・430円
停留所よりすぐ
※千里線は淡路(あわじ)駅で乗り換え。
②大阪モノレール本線 千里中央(せんりちゅうおう)駅
または 北大阪急行 千里中央(せんりちゅうおう)駅より
阪急バス 29系統
千里中央(せんりちゅうおう)→勝尾寺(かつおうじ)
所要時間33分・500円
停留所よりすぐ
※阪急バスは、北千里から千里中央を経て勝尾寺に向かう。
平日は1日3本、休日は6本しかないため、事前に確認のこと。
③阪急箕面線(宝塚本線の支線) 箕面(みのお)駅(終点)より
山道を徒歩2時間程度
※箕面線は石橋(いしばし)駅で乗り換え。

入山料:400円
参拝時間:
平日 8:00〜17:00
土曜日 8:00〜17:30
日曜日・祝日 8:00〜18:00

宗派:高野山 真言宗
本尊:十一面千手観音菩薩(毎月18日開帳)

主な行事:10月29日 開山御正辰祭

創建:727年(神亀4年)
開基:開成(かいじょう)皇子(光仁天皇の息子/桓武天皇の異母兄)

札所:
西国三十三所第23番
法然上人二十五霊場第6番(二階堂)
摂津国八十八箇所第54番
摂津国三十三箇所第22番
神仏霊場巡拝の道第65番

御詠歌:
重くとも 罪には然(のり)を 勝尾寺(かちおでら)
 ほとけを頼む 身こそやすけれ

※上記は2019年2月時点の情報です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?