東京23区で一番高い山。
憧れ
見慣れた高層ビルやタワーマンション、便利過ぎる交通機関。
東京23区でも何かと話題の中心になる街がある。
その街は煌びやかさだけではないもう一つの顔がある。
都会の喧騒を忘れさせる癒しの空間。
歴史ある建造物に寺院や神社と
歴史や伝統を多く感じることが出来る。
まるで街全体がひとつの教科書のよう。
ここに憧れを持つ者にはどう写っているのだろうか…
ゆっくりと歩く
必要でなくても常に新しいものが届いてしまい、
急ぐ必要はなくてもスピード重視と背中を押されてしまう。
それでもここには多くの人が集まってくる。
ただそこに居るだけでステータスを感じているようだ。
そんな街を周囲の流れに背いてゆっくりと歩いてみよう。
スマホの電源をオフにしてゆっくりと歩いてみよう。
石段
目の前には傾斜がきつくて長い石段がある。
その石段をゆっくりと登っていく。
途中振り向くと少し鳥肌がたった。
全部で何段あるのか数えていたが分からなくなっていた。
おそらく１００段近くはあったのではないかと感じるほどだ。
正確には分からない。また次の時に数えよう。
石段を登りきったところで神社の鳥居が目の前にあった。
どうやらここは出世で有名な神社のようだ。
白い猫
息をを整え参拝を済ませてからベンチで一休みをした。
ふと空を見上げると季節を感じさせる風景がそこにはあった。
日常で感じていた嫌なことや悩みを忘れさせてくれる。
気持ちは穏やかになり、強張った頬も自然と緩む。
時間の進み方は決して変わることはない。
同じ速さで進んでいるはずの時計の針を緩やかに、
そして暖かく感じさせてくれる場所。
一匹の白い猫がすり寄ってきた。
私の心を見透かしているかのように甘えてきた。
白い猫に癒されながらただただその場所にいた。
赤い鉄塔
空に向かってそびえ立つ赤い鉄塔。
ここから見るとまた一味違ってみえる。
それより低い位置にいるのにも関わらず
不思議と見降ろされている感じはしない。
境内にある「 三角点 」を確認して下山するとしよう。
赤い鉄塔には到底に敵わない。
敵わせる必要もない。
ここは東京23区で一番高い山なのだから。
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